知的財産管理技能検定1級(ブランド専門業務)

「知的財産管理技能検定1級(ブランド専門業務)」新設の目的
知的財産管理技能検定を実施している知的財産教育協会は、企業内のブランドマネジメントやブランド法務に携わる人を対象とした新しい国家試験「知的財産管理技能検定1級(ブランド専門業務)」を、2014年3月から実施すると発表しました。

「ブランド」とは、企業のロゴマークや商品名の他、サービス名称やデザインなど、業種や規模を問わず、すべての企業が関係する知的財産です。一方で、現在のように企業がグローバルに活動する時代では、海外に氾濫する日本ブランドを無断で用いたり、模倣品・海賊版のように偽造されたりすることによる被害の防止は、喫緊の課題となっています。

このような状況のもと、海外での日本ブランドの確立に向けた、高度で戦略的なブランドマネジメントを行える人材のニーズが高まり、外国での模倣品対策やブランド保護など、知的財産(商標、意匠等)の保護と活用のためのスキルを測定する「知的財産管理技能検定1級(ブランド専門業務)」を新設することになったものです。

     ⇒ 知的財産管理技能検定1級(ブランド専門業務)資格に関して、
             詳しくは「知的財産管理技能検定1級(ブランド専門業務)」

知的財産管理技能検定1級(ブランド専門業務)の概要

◆知的財産管理技能検定1級(ブランド専門業務)資格を取得するには。
この試験のレベル設定および試験範囲は、経済産業省「知財人材スキル標準」に準拠しており、検定に合格するためには、知的財産管理の職種における上級の技能者が通常有すべき技能及びこれに関する知識の程度が必要とされます。
試験の受検者像は、企業内におけるブランド法務マネージャーや商標・意匠グループ責任者、ブランドを総括する責任者や経営企画担当者等です。なお、その他のブランドにかかわる業務を行っている者については、3級、2級を経ながら1級に到達することが想定されています。


 【受験条件】 -学科試験-
@知的財産に関する業務について4年以上の実務経験を有する者
A2級技能検定の合格者(※1)で、知的財産に関する業務について1年以上の実務経験を有する者
B3級技能検定の合格者(※1)で、知的財産に関する業務について2年以上の実務経験を有する者
C学校教育法による大学又は大学院において検定職種(1級)に関する科目について10単位以上を修得した者で、知的財産に関する業務について1年以上の実務経験を有する者
Dビジネス著作権検定上級の合格者(※2)で、知的財産に関する業務について1年以上の実務経験を有する者
※1 合格日が試験の行われる日の属する年度及びその前年度並びに前々年度に属するものに限る。
※2 ビジネス著作権検定とは、サーティファイ著作権検定委員会が実施する「ビジネス著作権検定」を指す。

 【受験条件】 -実技試験-
 1級技能検定(ブランド専門業務)学科試験の合格者(※1)

 【試験方式】
 ・学科試験:筆記試験
    :4肢択一式/3肢択一式のマークシート
    :問題数 45問 試験時間 100分
 ・実技試験:筆記試験と口頭試問 ⇒詳細
    :問題数 5問  試験時間 30分
 ・合格基準
   学科試験:満点の80%以上  実技試験:満点の60%以上
 ・受験料(非課税)
   学科試験:8,900円   実技試験:23,000円

 【試験科目と出題範囲】 ⇒詳細
 学科試験  実技試験
1.リスクマネジメント
2.契約
3.エンフォースメント
4.資金調達
5.価値評価
6.関係法規
7.ブランド専門業務
 ・ブランド戦略 ・情報・調査 ・国内権利化 
 ・外国権利化 ・ブランド関係法規
ブランド専門業務
  1.ブランド戦略
  2.リスクマネジメント
  3.情報・調査
  4.国内権利化
  5.外国権利化
  6.契約
  7.エンフォースメント
  8.資金調達
  9.価値評価


 【試験・科目の免除】
 免除対象者 技能検定の免除の範囲 
 一級知的財産管理技能士(特許専門業務)  1級技能検定(ブランド専門業務)学科試験の全部
 一級知的財産管理技能士(コンテンツ専門業務)  1級技能検定(ブランド専門業務)学科試験の全部
 1級技能検定(ブランド専門業務)学科試験の合格  1級技能検定(ブランド専門業務)学科試験の全部
(当該合格した学科試験が行われた日の翌々年度までに行われるものに限る)

◆実施予定
  1級(ブランド専門業務)は、2014年3月よりスタートします。
 試験日  第17回  2014年3月9日(日)
 試験の種類 1級(特許試験の受検者像は、企業内におけるブランド法務マネージャー専門業務)実技試験/1級(ブランド専門業務)学科試験
2級(管理業務)学科試験・実技試験/3級(管理業務)学科試験・実技試験
※1級(特許専門業務)学科試験及び1級(コンテンツ専門業務)学科・実技試験、1級(ブランド専門業務)実技試験は、なし
 試験地  北海道、宮城、東京、石川、長野、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、山口、愛媛、福岡、沖縄(全国16地区)
※1級(ブランド専門業務)学科試験、2級、3級試験は全国16地区で実施
※1級(特許専門業務)実技試験は東京のみで実施
 申込受付期間 個人Web申込期間:2013年10月24日〜2014年1月30日
個人郵送申込期間:2013年10月24日〜2014年1月22日
 合格発表  2014年5月7日(予定)

「知的財産管理技能士」は、企業や団体の中でその所属企業・団体のために内部で能力を発揮する職員のための知的財産に関する能力を国が証明する国家資格であり、能力を証明することが主目的のため、法律上、独占業務は付与されません。ただし、名称は法律上独占が認められています。
これに対して「弁理士」は企業や団体との関係で言えば,外部から報酬を得て自らの能力を提供する専門職であり、法律上の独占業務が認められる国家資格です。