「介護福祉士」の資格試験制度について、改定内容を解説しています。

「介護福祉士」の試験制度改定
◆介護福祉士試験制度改定の目的現在の介護福祉士法は、1987(昭和62)年に制定され、その後、2007(平成19)年に改正されました。法律制定から約20年が経過し、法律が時代にそぐわなくなったのが改定の一番の理由です。
この法改正では「資格取得方法の見直し」で国家試験受験資格を得るために必要な講義、演習、実習の教育内容や時間数が新たに定められました。また、この法改正ではこれ以外に「定義規定の見直し」や「義務規定の見直し」、「社会福祉士の任用・活用の見直し」などが行われました。
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改定内容
2015年度(第28回:2016年1月試験)から介護福祉士の受験資格が変更になり、実務経験ルートでは、実務経験3年以上及び実務者研修を受講、修了した方に受験資格が付与されることになります。2016年1月試験からは、介護福祉士の受験資格が以下のとおり改正されます。
■改正の内容:「介護福祉士」資格取得(実務者)の流れについて
【現行】
・受験資格:実務経験 3年以上
・取得までの流れ:下記の①又は②
①合計32時間の介護技術講習、又は合計450時間の実務者研修修了+筆記試験
②筆記試験+実技試験
※ホームヘルパー2級取得者、又は介護職員初任者研修修了者には、450時間の実務者研修が、130時間免除されます。
【改正後】
・受験資格:実務経験 3年以上+実務者研修修了
・取得までの流れ
合計450時間(6ヵ月)の実務者研修修了+筆記試験
※ホームヘルパー2級取得者、又は介護職員初任者研修修了者には、450時間の実務者研修が、130時間免除されます。
※医療的ケアの演習については、一定回数以上の演習を実施
■改正の時期について
・介護技術講習会(32時間)+筆記試験: 2015年1月試験までで終了。
・450時間の実務者研修+筆記試験: 2016年1月試験から開始。
※450時間の実務者研修は、ホームヘルパー2級取得者または介護職員初任者研修修了者は130時間免除されます。
※先に450時間の実務者研修を修了することにより、2016年1月受験時に実務経験3年を満たしていれば受験は可能です。■
改正後の「実務者研修」は、介護の基本や介護過程、医療的ケア(喀痰吸引等の演習を含む)などの科目を 含む全450時間(6ヶ月以上)の研修となります。 ※ホームヘルパー2級取得者(介護職員初任者研修を含む)は 130時間が免除されます。 |
□「実務者研修」についての改正内容(実務経験ルート)
【現状】 2014年度試験まで(2015年1月試験まで)
・受験資格:実務経験3年以上
・介護福祉士試験:筆記試験+実技試験
※介護技術講習会(32時間)、又は実務者研修修了(合計450時間)で実技試験免除。
【改正後】 2015年度試験から(2016年1月試験から)
・受験資格:実務経験3年以上+実務者研修修了(合計450時間)
・介護福祉士試験:筆記試験
※訪問介護員養成研修(ホームヘルパー)2級取得者は、130時間免除されます。
※実務者研修を修了(合計450時間)することにより、実務経験3年を満たせば受験が可能になります。