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2022年9月11日(日) 「伊丹段丘の古代史を探る」

川西市にある加茂遺跡は猪名川の西にある台地にあります。明治44年に近くで弥生式後期の大型銅鐸(栄根銅鐸)が発見され、その後鴨神社周辺で多量の弥生式土器が発見された事から発掘が本格化され、弥生式中期の大規模集落が見つかりました。


まずは鴨神社にお参り。この神社は加茂遺跡の集落の中心部だった辺りに建てられています。木が茂り、厳かな雰囲気の神社です。

お参りを済ませ、神社を出て東側に回ると集落の中心部の竪穴式住居の発掘跡があります。フェンスの向こう側がそうです。今回の観察会は、会員で遺跡にとても詳しいOさん(写真左端)に解説をお願いしました。

そこから東に行くと大型方形周溝墓跡があります。周囲を四角く溝で囲む弥生時代特有のお墓の跡で現在は埋め戻されています。

さて川西文化資料館に到着。ここは市内の遺跡から発掘された文化財が収蔵され、展示もされています。

展示室の入り口には竪穴式住居の模型がありました。屋根の部分はほとんど見つからないので想像で復元されたものだそうです。ちょっと中を覗いてみると、弥生時代のリアルな生活が見えました!

この集落は伊丹段丘の上に作られていました。その段丘を利用して防御のために周囲に濠をめぐらした環濠集落です。左の写真はその模型で、敵が侵入してきて戦っている様子がミニチュアで再現されています。

館内は縄文時代、弥生時代、古墳時代~と年代を追って、石器、土器、農具などの出土品が展示されています。また、ヒスイの勾玉、黒曜石なども見つかっており、それらの産地と交流があったことがうかがえます。

約1万年前の縄文時代に土器が発明されました。左の写真は川西市で発見された土器です。
この時代の土器では装飾が付いた火炎土器が有名ですが、おこげが付いているものもあり、実際に煮炊きに使用されていたようです。

こちらは弥生時代の土器です。形が複雑になり薄くなってきています。この時代に水田稲作が伝わり、水の管理に大人数が必要になってきて大きな集落ができるようになりました。右は稲作に使われた道具類です。

これは勝福寺古墳で見つかった古墳時代の土器です。右の写真は金製耳環や銀製クチナシ玉です。右側は作られた当時はこんな色をしていたであろうと思われる色を再現した物です。

こちらは加茂遺跡が発掘される前に見つかった栄根銅鐸です。本物は現在ここには無く、レプリカが展示されています。1.14mもある巨大な銅鐸で、打ち鳴らすものではなく祭りなどに使われたのではないかと言われています。今は青緑色ですが作られた当時は金ぴかだったとか。
その後銅鐸の耳の部分が一つ見つかり、こちらはこの資料館に保存されています。

加茂遺跡の集落の地図を載せておきます。クリックすると大きな画像が見られます。東側が居住区、西側が墓地になっており、東側では大型の建物跡が見つかり、首長の住居もしくは儀式用の建物ではないかと言われています。

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