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2022年8月21日(日) ぶらぶらしないで逆瀬川の秘密を探る

今回は「ブラタモリ風 -地形の秘密- 逆瀬川編」です。本当は実際に歩いて地形を観察する予定でしたが、あまりに暑いので急遽室内での観察会に変更になりました。室内での観察ってどんなものかちょっとわくわく!


今回使用したのは公民館のパーティルームです。ここはWi-Fiの電波が届かないのでスマホのテザリングでネットを使用、ただ今調整中。

まずはGoogleMapのストリートビューで集合場所だった逆瀬川駅前からスタート。ほんとにこのソフトはすごいですね。実際に現地を歩いているような気分です。撮影する車は見たことがあるんですが、車で入れないところは?と思ったら人が機材をしょって歩くらしいです。

途中 Google Map を利用したり、「地質図ナビ」を利用したり。「地質ナビ」とは国内の地質図を簡単に利用できるウェブサイトで、だれでも利用することができます。

まずは逆瀬川駅から末広中央公園まで歩きます。。写真左手にあるのが末広中央公園です。この公園は震災後に作られた広い公園で、災害時の避難場所としての役割もあり、応急の生活空間として利用できる設備が整っています。

また逆瀬川周辺にはきれいな水が流れている水路があります。この水路は伊孑志の水利組合がこの地域に水を引くために大正13年に作りました
ゴルフ場辺りに堰があり、そこから逆瀬川・小林地区に農業用水として流れていくそうです。

逆瀬川一帯は扇状地です。明治時代までは六甲山系のもろい花崗岩が雨で削られてできた土砂が流れ込んで堆積し、ゆずり葉緑地公園から上流は雨が降れば土砂が溜まり「逆瀬川砂漠」と呼ばれたこともあります。当時の川幅は200mもあったそうです。

逆瀬川では明治から昭和初期にかけて砂防工事が行われ、この工事を指導したのが「赤城正雄」という方で、私費でヨーロッパに留学し砂防工事を学び、帰国後日本の砂防工事の礎を築いた人物です。逆瀬川の工事はわが国で最初の事例だったそうです

工事により川の流れが安定し、昭和13年の阪神大水害でも逆瀬川ではほとんど被害がなかったそうです。ゆずり葉緑地公園には砂防工事の記念モニュメントがあります。内部には砂防の歴史や砂防のはたらきなどが展示されています。

また工事に鎧積みという石積みの工法が使われているそうです。鎧積みは上段の積み石を下段より15cmほど突出させてうろこ状に積むことにより、目地に水流や砂礫が当たらないようにしたもので、耐久性でもすぐれているそうです。(写真は土木学会様よりお借りしました)この川の砂防設備はその後の補修でも当初のデザインをよく踏襲され、土木学会の土木遺産になっています。

昔は武庫川との合流地点では、武庫川からの水が逆流してくることもあり、これが「逆瀬川」の名前の由来になったとも言われています。これは現在の合流地点辺りです。普段はほとんど水が流れていないのでそんなことがあったとは想像出来ないですね。

上空から見た逆瀬川駅周辺の様子です。昔の地形図と比べると川筋も結構移動していて、現在の姿からは想像もつかない暴れ川だったようです。
身近な場所ですが新しい発見がいっぱいの楽しいバーチャル・ウォーキングでした。

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