パソコン実習室
FTPサーバ (vsftpd-2.0) の設定
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U.2.6.ログ関連ディレクティブ

 vsftpd のログは、vsftpd 形式または xferlog (wu-ftpd 互換) 形式を選択可能。  両形式を出力させることやログを取らないことも可能であり、デバッグ用の詳細なログの出力も指定できる。


  • default : YES
  • ログ取得の有無を設定する。
  • ディレクティブ名は xferlog_enable となっているが、vsftpd 形式ログにも関係する。
  • YES
    ログの取得を行う。
    • ログ形式は xferlog_std_format ディレクティブの設定値で決まる。
    • ログファイル名は、決定したログ形式に基づいて xferlog_file または vsftpd_log_file ディレクティブが参照される。
  • NO
    ログの取得は一切行わない。
    他のログ関連ディレクティブは、その設定値に関わらず意味を持たなくなる。
  • 他のパッケージではデフォルト値が NO となっている場合もある。


  • default : YES
    NO を推奨する。
  • 取得するログの形式を指定する。
  • YES
    xferlog 形式が採用される。
    この形式はファイル転送 (アップロード・ダウンロード) ログのみが記録され、サーバ接続ログは記録されない。
  • NO
    vsftpd 形式が採用される。
    サーバ接続、ログイン、ファイル転送ログが記録される。
    特に xferlog 形式を必要としなければ NO で構わない。
  • 他のパッケージではデフォルト値が NO となっている場合もある。


  • default : 設定なし [ /var/log/vsftpd.log ]
  • vsftpd 形式ログのファイル名を指定する。 ( 当該ログ取得設定時に参照される )
  • デフォルト (ディレクティブの記述無し) でも /var/log/vsftpd.log に記録されるが、運用管理上ディレクティブを記述しておくことが望ましい。


  • default : コメントアウト [ /var/log/xferlog ]
  • xferlog 形式ログのファイル名を指定する。 ( 当該ログ取得設定時に参照される )
  • コメントアウトのままで運用した場合、ログは /var/log/xferlog に記録される。
    サンプルに記述されているのは /var/log/vsftpd.log なので、コメントアウト記号を外す際には注意を要する。
  • vsftpd 形式のログを取得するには不要。 デフォルトのままコメントアウトしておく。


  • default : 設定なし [ NO ]
  • YES
    vsftpd および xferlog の両形式のログを取得する。
    ただし、xferlog_enable が YES でなければならない。
  • NO
    ログの両形式取得を行わない。
  • 本ディレクティブを YES で追加すれば両形式のログを取得できるが、サーバの負担が増えることを考慮しなければならない。


  • default : 設定なし [ NO ]
  • xferlog_enable と同時に YES である場合、vsftpd 形式のログが /var/log/messages に記録される。
    ( /var/log/vsftpd.log には記録されなくなる )
  • 取得ログを xferlog 形式に設定してある場合は、指定ログが /var/log/xferlog に記録される外、 vsftpd 形式のログも /var/log/messages に記録される。 注意を要する。


  • default : 設定なし [ NO ]
  • YES
    FTP のすべての要求と応答を記録する。 デバッグ等に使用する。
    ただし取得できるログ形式は vsftpd 形式なので、xferlog_std_format ディレクティブは NO に設定することが必須である。
  • NO
    vsftpd 形式で取得するログは標準形式となる。
  • xferlog_std_format ディレクティブが YES の場合は、本ディレクティブは無視される。


U.2.7.ネットワーク関連ディレクティブ

  • default : YES
  • アクティブ (ポート) モード時の、サーバ側が使用するデータ転送用ポート番号の指定方法を定義する。
  • YES
    ftp_data_port で指定するポートを使用する。
  • NO
    1024 以降のポートが使用される。
  • 他のパッケージではデフォルト値が NO となっている場合もある。


  • default : 設定なし [ 20 ]
  • アクティブ (ポート) モード時の、サーバ側のデータ転送用ポート番号を指定する。
  • connect_from_port_20 が YES の時のみ意味を持つ。
  • ディレクティブなし (デフォルト) で 20 番ポートが指定されている。
    ディレクティブを設定することでポート番号の変更は可能だが、極力避けるべきである。


  • default : 設定なし [ YES ]
  • パッシブ モード接続の 許可/不許可 を設定する。
  • ディレクティブなし(デフォルト) で YES の状態である。
  • パッシブ モードのサポートは半ば常識であり、ユーザ側の状況によってはパッシブ モードが必須の環境も多い。
    YES を明示的に設定するか、デフォルトのままで使用することを強く推奨する。
  • NO の状態でパッシブ モードを要求されると、サーバは "permission denied" を返す。
    ユーザはアクティブ (ポート) モードのみ使用可能となる。
※ アクティブ モードとパッシブ モードについては、ftp の動作モードを参照。


  • default : コメントアウト [ 300 ]
  • データ転送の進捗が進まない場合のタイムアウト値を秒数で指定する。
    タイムアウトになるとユーザとのコネクションは切断される。
  • コメントアウト (デフォルト) でも "300" が有効な値であり、そのままで差し支えない。


  • default : コメントアウト [ 600 ]
  • 制御コネクション上に、FTP コマンドや応答が流れない (アイドル) 状態のタイムアウト値を秒数で指定する。
    タイムアウトになるとユーザとのコネクションは切断される。
  • コメントアウト (デフォルト) でも "600" が有効な値であり、そのままで差し支えない。


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