パソコン実習室
FTPサーバ (vsftpd-2.0) の設定
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 DNS, Apache の設定が済むと、一応 web サーバとして稼働したことになる。 しかしこのままでは、各ユーザが (管理者も) リモートでアップロードすることができない。
本章ではサーバとリモート ユーザ間のファイル転送を担う vsftpd の設定を行う。

 サーバ、リモート ユーザ間でファイルの転送を行うには、双方に FTP 用のアプリケーションを用意する必要がある。
 リモート ユーザ用には FFFTP, NextFTP 辺りが有名であり、サーバ用としては vsftpd, WU-FTPD, ProFTPD 等の名が知られている。  ここでは vsftpd-2.0.1-5 を採用した。
※ vsftpd : Very Secure File Transfer Protocol Daemon

【 vsftpd-2.0.1-5 を採用した理由 】

 Red Hat Linux ES 3 に標準添付されている vsftpd-1.2.0-4 は、ファイル名がドット ( .) で始まるドットファイル ( .htaccess 等)の表示機能がなかったが、 バージョン 2の世代からドットファイルを表示させるディレクティブ force_dot_files がサポートされた。

 vsftpd-2.0.1-5 は Red Hat Linux ES 4 に標準添付されている。 また web からの入手も可能 ( vsftpd-2 で検索 )。


T.インストール

 旧バージョン vsftpd-1.0.2 がインストール済みであるかもしれない。  旧バージョンをアンインストール後、vsftpd-2.0.1-5.i386.rpm をインストールする方法を簡単に述べる。

T.1.旧バージョンの削除

T.1.1.インストール済みバージョンの確認

rpm コマンドを使って確認する。
# rpm -qa vsftpd
vsftpd-1.0.2

レスポンスに応じてそれぞれの操作を行う。
レスポンスインストール状況次の操作
vsftpd-1.*旧バージョン インストール済アンインストール
なし未インストールT.2.vsftpd-2.0.1-5.i386.rpmのインストール
vsftpd-2.*バージョン 2.0 以降 インストール済U.vsftpd.conf の設定

T.1.2.アンインストール実施

rpm コマンドで vsftpd をアンインストールする。
# rpm -ea vsftpd
警告: /etc/vsftpd/vsftpd.conf saved as /etc/vsftpd/vsftpd.conf.rpmsave

【 アンインストール時に出る警告 】
 構成ファイル (vsftpd.conf) は編集されている (通常は編集すると思われる) とリネームして残される。  警告はそれ (vsftpd.conf.rpmsave にリネームして保存) を通知している。
( /etc/pam.d/vsftpd も編集してあればリネームして保存される )
両ファイルとも未編集であれば警告は出ない。


T.2.vsftpd-2.0.1-5.i386.rpm のインストール

 準備した rpm パッケージを作業ディレクトリにコピーする。
例として Red Hat Linux ES 4 の CD 1 から、作業ディレクトリ /tmp にコピーする。
# cp /mnt/cdrom/RedHat/RPMS/vsftpd-2.0.1-5.i386.rpm /tmp

rpm コマンドで vsftpd-2.0.1-5.i386.rpm をインストールする。
# rpm -ivh /tmp/vsftpd-2.0.1-5.i386.rpm
警告: vsftpd-2.0.1-5.i386.rpm: V3 DSA signature: NOKEY, key ID db42a60e
Preparing...########################################### [100%]
      1:vsftpd########################################### [100%]

【 インストール時に出る警告 】
 RPM パッケージのチェック ができない旨のメッセージであり、インストールに影響はない。
 Road to Linux server - Introduction の「 確認と参考 V.2.パッケージ インストール時の警告 」を参照。

▼ バージョン 1 世代の vsftpd は xinetd ベースのサービスとして起動していたが、バージョン 2.0.1 はスタンドアロン
   に変わっている。 また、もう少し新しいバージョンになると、どちらでの形態でも動作可能になっているようだ。


T.3.作成されるファイル

vsftpd-2.0.1-5.i386.rpm のインストールに伴い、下記ファイルが生成される。
ファイル名種類
/usr/sbin/vsftpdバイナリファイル
/etc/vsftpd/vsftpd.conf構成ファイル
/etc/vsftpd.ftpusersPAM 用 認証拒否ユーザ名リスト
/etc/vsftpd.user_listアクセス制御用ユーザ名リスト
/etc/rc.d/init.d/vsftpd起動スクリプト
/etc/pam.d/vsftpdPAM 設定ファイル
※ /etc/pam.d/vsftpd 内部に /etc/vsftpd.ftpusers を指定する記述がある。




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