パソコン実習室
DNSサーバ (bind-9.2) の設定
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T.インストール

 インターネットを活用するには、ホストのアドレス (URL) を IP アドレスに変換してくれるサービスが不可欠。  DNS の仕組みを利用してこれらの変換を行っているのがネーム サーバーである。
 ネーム サーバーとして現在もっとも普及しているのは、BIND (Berkeley Internet Name Domain) と云われている。
 以下では Red Hat Enterprise Linux ES 3 に含まれる bind-9.2.2-21 を扱う。  BIND をサーバーにインストールすると named (name daemon) という名称で実装される。
DNS については「DNS の概要」を参照。

T.1.bind-9.2 のインストール

T.1.1.インストール不要?

 Red Hat ES3 の場合、特にネーム サーバーのインストール作業は要らない。

OS インストール時に、デフォルトの推奨パッケージのままインストールすることで、 ネーム サーバー (BIND) も同時にインストールされるからだが、ここで注意が必要となる。

 BIND はインストール時に named プロセスの制御に必要な、各種ファイルのサンプルも生成する。 しかし OS と同時にネーム サーバーもデフォルトでインストールした場合に 生成されるのは、named.custom (named.conf のサンプル) のみとなる。
 ゾーン ファイルのサンプルも必要なときは、「インストールするパッケージ セットをカスタマイズ」で明示的に「DNS ネーム サーバー」を選択する。
※ たとえサンプル ファイルがなくても、すべてはテキスト ファイルなので、手書きで作成すれば事足りる。

※ 以前の Linux バージョンでは、明示的に「DNS ネーム サーバー」を選択しないと、ネーム サーバーのインストー
   ルは行われない。


T.1.2.インストール済みの確認

念のためインストール済みの確認を行う。
# rpm -qa bind
bind-9.2.2-21


T.1.3.それでもインストールしたい

 何らかの理由で BIND がインストールできていない時は、CD 等から bind のパッケージを入手してインストールを行う。

以下ではパッケージを Red Hat ES3 の CD からコピーしてインストールする場合を示す。
作業用ディレクトリを /tmp としている。
※ 他の方法でパッケージの入手した場合は、下記手順を適宜読み替える。
  1. Red Hat ES3 のインストール CD 1/4 から bind-9.2.2-21.i386.rpm をコピーする。
    # cp /mnt/cdrom/RedHat/RPMS/bind-9.2.2-21.i386.rpm /tmp
  2. インストールの実施
    # rpm -ivh /tmp/bind-9.2.2-21.i386.rpm
  3. インストール完了の確認
    # rpm -qa bind
    bind-9.2.2-21

T.2.named が参照するファイル

 bind-9.2 はインストールされると named (name daemon) として稼動する。
named は起動する際、次のファイルを参照して名前解決サービスを実行する。
  • /etc/named.conf
    構成ファイル。
    起動・動作に関わる様々なオプションや、作業ディレクトリ、ゾーンファイル名を指定する。


  • /var/named/****.zone,   ****.rev,   named,ca,   named.local
    ゾーンファイル。
    ディレクトリ名やゾーンファイル名は構成ファイルで変更可能。
    ゾーンファイルは正引き用、逆引き用、ループバック用、ルート ドメイン用等、数種類ある。



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