ほのちゃんの野菜畑 http://park12.wakwak.com/~tkt/

堆肥づくりのお部屋

家庭菜園では誰でも必ず使う堆肥ですが、自分で上手に作れたらいいですよね。
ここでは各種堆肥作成のノウハウを伝授しちゃいます。
      最初に土づくりと野菜について、とりとめのない話です。(^^;


 世の中に同じ人がいないように、隣あった畑でも土の中身(肥料成分や
微生物の種類など)はぜんぜん違います。だから畑作りの上手な人と同じ
日に同じ苗を植えて、同じ肥料を与えてもできたものがぜんぜん違うのも
よくあることです。
逆にいうと、どんなに野菜作りが上手な人も、土作りが出来ていない畑では
化学肥料だけで上手に野菜が作れません。そして、野菜作りに不慣れな人
でも、土作りができた畑では、おもしろいほど良い野菜が取れるのです。

 ある外国の学者が言った言葉に、「自然は100年かけて1cmの土を作る」
という言葉があるそうです。植物が1年かけて広げた枝葉が落ち、小昆虫や
微生物がそれを食べて分解し、一部は雨に流れ、一部は風に飛ばされ、
そして多くはまた植物に吸われていき、そうした繰り返しの中、命を支える
土が積みあがっていく。なんだか気が遠くなるような話ですが、家庭菜園や
花作り、堆肥づくりにかかわっている私達もそのささやかな仲間なんだなあ
と感じるtktです。


1 土作りの必要性

 堆肥の1年間の消耗量は10kg/坪といわれています。土の中では植物の
根のほか、各種微生物が有機物をおいしく食べちゃうからです。ですから長年
の積み重ねた貯金を崩さないためには、それと同量かそれ以上いれてあげる
ことが望ましいといえます。

実験1。化成肥料区と堆肥施用区での根の伸び方は?
    断然堆肥施用区の勝ち。植物の根は堆肥の入った土が好きです。



2 化学肥料が使われだしたきっかけ

 実験2。柳を鉢に植え、水だけで育てても大きくなる。なぜ水だけで大きくなる
のか?と考えて実験した外国の学者がいました。そこで、柳を燃やし灰を調べる
と主に窒素・りん酸・カリウムが多く含まれていることを発見しました。そしてこの
成分を植物に与えたところ、ぐんぐん大きくなったので肥料として普及したそうです。
とくに簡単に扱えたのが大きな理由でしょう。



3 化学肥料の弊害

 土の中をのぞいてみると各種微生物がいっぱい。しかも有用微生物は根と
仲良しで根が伸びるといっしょにくっついていきます。そして根のまわりに有用
微生物の群落ができると、自然と根の活力も高まり地上部も生育旺盛になり
ます。また病害虫への抵抗性もつよくなり収穫物の品質も向上します。しかし
化学肥料のみを与えつづけると、微生物はへり、病害虫への抵抗性も落ち、
多くの収穫物の品質も落ちていきます。はたして出来た野菜は人間にとって
有益でしょうか?



4 気象変動に強い野菜

 根が十分に張った野菜は乾燥や寒さに強くなります。砂丘地のねぎは定植
時に堆肥を与えると、スムースに活着します。また土作りを行うと降雪によって
葉が落ちるブロッコリーが、葉が落ちないブロッコリーに変身します。



5 よい堆肥とは

 よい堆肥の条件は十分完熟しており土壌中に入れても発熱やガスがでない
ことです。各条件をまとめると「害虫や病原菌が混入していない(生物性)。」
「排水、保水及び通気性がよい(物理性)」「肥料バランスと土壌酸度が適正
である(化学性)」があげられます。



6 おいしい野菜づくり

 おいしい野菜とは?人によって価値観が違います。「甘いトマト、酸味のある
トマト」ほかにも「うまみ、歯ざわり、舌ざわり、香り」など判断基準はさまざま。
近年は野菜自体がクセのないものが多くもの足りないとの声も多いです。
土作りを行った畑で育った野菜は、より「おいしい」ものに生まれ変わります。



7 水耕トマトと土耕トマト

 日本では年々各種水耕栽培が盛んになっています。化学肥料優先で作物
を育てた結果、ハウスなどでは土が肥えすぎて、安定して野菜作れなくなって
きたからです。それぞれのトマトを水に浮かせてみる。煮詰めてみると違いは
歴然です。



8 鮮度が命。中身が濃い野菜が勝ち

 収穫後、速く食べたほうがおいしい野菜がほとんどです。これは野菜が呼吸
をしていて(ビニール袋にいれると曇る)蓄えた糖分などをどんどん使ってしまう
ためです。土作りをして作った野菜は細胞が緻密で、各種成分が多く含まれる
ので鮮度は長持ちします。
 ちなみに特に味が落ちる野菜にはエダマメ、トウモロコシがあります。これらは
取れたてを食べるに勝る贅沢はありません。一方近年は輸送保存技術が発達
して、アメリカで収穫したブロッコリーが船で輸送されて日本のスーパーに並ぶ
まで3〜4週間かかっても、緑が失われないのも事実です。今後日本の食卓は
ますます外国産の野菜が増えると予想されています。



9 窒素(硫安や尿素など)。必要だけどほどほどに

 窒素が足りないと生育が悪くなりますが、後半までありすぎるとさまざまな害を
及ぼします。たとえばたまねぎに収穫前2週間ころ窒素やりん酸を追肥すると、
せっかく溜め込んだ糖分が少なくなり、貯蔵中も腐りが多くなります。また
ホウレンソウも葉に硝酸が増えて、人体に害を及ぼします。肥料は野菜の生育
にあわせて必要な時期に必要量のみを与えましょう。
 じつは土作りを行うと、与えた化成肥料を土が一時的に捕まえて徐々に根に
与えてくれる効果があります。難しい肥料のコントロールも土に任せられれば
いいですね。



10 土作りは1日にしてならず

 やみくもに有機物を畑に入れればよいというものではありません。なにごと
にも「過ぎたるは及ばざるが如し」です。ケイフンを入れすぎて土の中で発酵し、
ガスがでてせっかく植えた苗が枯れてしまったら元も子もありません。また
タネバエなどが大発生することもあります。有機物を土に施用するときは適量
にとどめ、は種や定植2週間前におこないましょう。また「発酵〜」というような、
完熟したようなものを選ぶと、ガス害などは起こりにくくなります。



11 少ない堆肥の上手な活用

 最近は堆肥を使いたくてもなかなか手に入りにくい状況です。そこで少ない
堆肥を効果的に使う方法を考えなければなりません。
・ 苗作りは良い土を使いましょう。野菜作りのスタートは大変重要です。
・ 定植穴に施用することも効果的です。
・ 栽培が長いトマト・なすなどは、堆肥の溝施用が効果的です。
・ 前作のうちに敷きワラを行うと、重い堆肥を使わなくても次の作物の堆肥
代わりになります。
・ 刈り取った草は積んで堆肥にしましょう。石灰窒素を入れてビニールを
かければ草の種も殺してくれます。病原菌を畑にばらまかないよう枯れた
トマト・なすは堆肥に積まないよう注意しましょう!





お手軽堆肥の製造方法

 お友達のホームページで紹介している、簡単・お手軽な堆肥作り
について紹介しますね。


1 穴の中での堆肥づくり

 この情報は「キュウちゃんの楽しい家庭菜園」のキュウパパさん
から教えていただきました。方法はとっても簡単。適当な深さ(30cm
以上)の穴を掘り、生ゴミや家庭菜園ででる野菜くずなどをいれて土
をかぶせるだけという方法です。
 お庭があればだれでも簡単に堆肥づくりができちゃいます。


項 目 内   容
メリット  この方法のメリットは、堆肥化したい生ゴミなどと土が触れる部分が多いので、土
の中にもともと住んでいる微生物(土着菌)が急速に生ゴミを分解してくれるので
す。窒素や発酵促進剤なんてメンドウなものは使わなくても分解スピードは早いの
で、たいていの生ゴミは数ヶ月で堆肥化してくれます。
 また10cmくらい生ゴミを投入したら、生ゴミが見えなくなるくらいに土をかぶせれ
ば、ハエの発生も心配いりませんし、土のふたをすると生ゴミのニオイも土に吸収
されてしまうので、住宅地でもOKです。掘り返して堆肥として使わなくても土作りに
なりますので、土でフタをしてそのままというのもアリです。(^o^)
デメリット  穴を掘るのが大変です。お父さんの出番ですよ。でも腰を痛めないよう注意してく
ださいね。あまり浅いとすぐ一杯になっちゃいます。また設置場所は水はけのいい
場所を選ばないと、大雨で水がたまって腐敗することがあります。
 土の中なので堆肥化は早いのですが、できた堆肥を移動するときはまた穴を掘
る手間がかかります。堆肥を移動しないでそのまま放置するのは土作りにはいい
のですが、すぐ上に作物を作った場合、立枯れになることがありますので1年くらい
は作付けしないほうが安全です。(><;)
注意点  投入した「生ごみ」を動物やカラスがほじくる場合は穴の上に金網をおいて上から
石をおけば大丈夫です。排水が悪いお庭の場合は、深さは欲張らず浅い穴をいく
つも掘って利用するか、長方形に20cmくらいの深さの溝を掘って、端から生ゴミを
入れてすぐ土をかけていくと簡単です。




2 袋の中での堆肥づくり。

 この情報は「つくほびとのホームページ」のつくほびとさんから教えて
いただきました。この方法もとっても簡単。適当な大きさのビニール袋
に、落ち葉や家庭菜園ででる野菜くずなどをいれるだけという方法です。
お庭がなくても袋を置いておける場所があればだれでも簡単に堆肥づ
くりができちゃいます。

項 目 内     容
メリット  袋があればできます。あんまり大きな袋にしなければ移動も楽なので、女性でも
取り組みやすそう。袋の口を縛ればベランダでもニオイが気になりません。
 袋は透明でも黒でもいいですが、微生物は日光を嫌うことが多いので黒の方が活
動は盛んなようです。しかし冬期は透明のほうが内部まで暖まりやすいので微生物
の活動適温になりやすいという面もありますので、一概にいえません。つくほびとさ
んは冬に落ち葉堆肥を日向に並べて「ひなたぼっこ」をさせていました。なんだかと
ても気持ちよさそうでしたよ♪
デメリット  比較的ゆっくりと堆肥化しますので、完熟させるまで時間がかかります。袋の中は
微生物の活動により酸素が不足しますので、材料によっては夏季に悪臭がでるこ
ともあります。意外に水分調節が難しい面があり、乾燥すると分解がすすまず、湿
りすぎていると腐敗して悪臭が発生しやすくなります。
 生ゴミには向いていません。水分が多すぎて腐敗しやすいからです。
注意点  このようなデメリットを改善するには、落ち葉などの材料に土を混ぜることで解決
することができます。土の中にはもともと微生物がたくさん住んでいるので、分解ス
ピードが速くなるばかりか、水分調節やニオイの吸収とさまざまに役立ってくれま
す。
 このほか分解促進に「油粕」や「こぬか」などを入れたり、「硫安」などを少量いれ
るのも効果的です。混ぜる一例としては、45リットルの袋に、落ち葉30リットル、土2〜3
kg、油粕200g、硫安50gくらいあれば十分でしょう。このほか袋の中身を定期的に
かき回したり、乾いている場合は水を補給すると均一に分解がすすみますが、「め
んどくさい」ひとは1年くらいほっておけば、けっこういい堆肥になりますよ。

 また、バケツで作る堆肥づくりや、タマネギのはいっていた大きな網などを使った
堆肥づくりも面白い方法です。いろんなアイデアがありそうですね♪






小部屋へGO↓
畑で堆肥を作ろう!
畑で堆肥を作ろう!
生ゴミ堆肥を作ろう
生ゴミ堆肥を作ろう


戻る
戻る


ほのちゃんの野菜畑 http://park12.wakwak.com/~tkt/