@畑の広さに合わせて場所を
決めましょう。 |
おおむね30坪以下の畑では1年間に0.5〜2リッポウメートルの刈り草や野菜の茎
葉がでます。ただし堆肥に積み上げたばかりの状態は、見た目は多いですが8割以
上が空気や水なので、堆肥化の途中でもとの1/3〜1/4くらいまで減ってしまいま
す。また30〜100坪くらいの畑では、2〜5リッポウメートルくらいにもなります。
そして堆肥の作り方によって必要とする広さが違ってきます。簡単なやり方から順に
「積み上げ型」「切り返し型」「循環型」に大別すると、
「積み上げ型」…30坪以下:約1〜2平方メートル、30〜100坪:約2〜4平方メートル
「切り返し型」…30坪以下:約2〜3平方メートル、30〜100坪:約3〜8平方メートル
「循環型」…30坪以下:約2〜3平方メートル、30〜100坪:約3〜8平方メートル
くらいの広さが必要です。
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A設置場所は排水の良いとこ
ろを選びましょう。 |
堆肥は水はけの良い場所で作りましょう。コンポストと違って広い場所を必要としま
すのでどうしても畑の隅など条件の悪いところを選びがちですが、日当たりはともかく
水はけの良い場所を選びましょう。畑に水はけのいい場所がなければ、周囲に20c
mくらいの溝を掘るとよいでしょう。
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Bビニール被覆しましょう。 |
温度の確保と極端な過湿を防ぐためビニールはなるべくかけるようにしましょう。ビ
ニールは厚手(厚さ0.1〜0.15mm)のものがよいですが、新品のビニールを堆肥にか
けるのはもったいないので、ビニールハウスの廃ビニールがいいです。ハウスを所有
する農家に頼んでおけば、新品と交換する時期にもらうことができます。代用品として
「ブルーシート」がありますので、こちらを利用することもできます。堆肥が少量の場合
はマルチを使うことも出来ますが、幅が狭いのと破れやすいのが難点です。
また土マルチで全体を覆う方法もありますが、重労働となります。
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C積み込む草は小さいうち(2
0cm以下)に抜きましょう。 |
畑の草が小さいうちに刈れば、量も多くなく軽作業で堆肥化できます。刈り取った草
は2日ほど天日に干して完全に枯らします。このように枯らしてから堆肥に積むと、生
草より分解が速くなります。
反対にメヒシバなど穂がでるくらいまで放置した草は刈り取って積み上げるまでは
良いのですが、丈が長いため切り返しには時間がかかりますし、なかなか分解しない
ため切り返し回数もふえます。そのうえ、雑草のタネが入り、翌年の草取りが大変に
なります。
そのほか収穫の終った野菜など茎が長い場合は鎌や園芸ハサミなどで20cmくら
いに細かくした方が堆肥化しやすい(切り返しはラク)です。手間がない方は、そのま
まどんどん堆肥場に積んでもよいですが、分解には時間がかかり切り返しは重労働
になります。もしくは切り返せるまで数ヶ月放置し、自然に分解してから切り返しをおこ
ないます。
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D分解しにくいものは、窒素を
加えましょう。 |
野菜クズや刈り草主体の場合は、積み替えただけで十分分解してくれますが、モミ
ガラやオガクズ、小枝などやや分解に時間がかかる材料が多い場合は、「尿素」か
「硫安」か「石灰窒素」を1リッポウメートルあたり1〜3kgほどいっしょに積み込むと分
解が早まります。
これは分解が遅い材料は「炭素」という成分を多く含むためなのですが、実は「窒
素」と比較して「炭素」の含有量が多いほど微生物に分解されにくくなります。そこで不
足する「窒素」を加えてあげることにより、微生物が分解しやすくなります。
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Eいろいろな材料を加えましょ
う。 |
刈り草や野菜くずのほかの積み込み材料は、お金と手間の許す限り加えましょう。
どうせ加えるなら、@海のもの(魚かす、カニガラなど)A畑(山)のもの(落ち葉、こぬ
か、油粕など)B動物のもの(牛・豚・鶏の糞など)の材料から選んでいれると、微生
物の種類と数が増えて良い堆肥になります。
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