ほのちゃんの野菜畑 http://park12.wakwak.com/~tkt/
5 間引きのコツ
発芽がうまくいったら、次は間引きを行いましょう。
(1)時期と間隔
間引きは、通常双葉が開いてから本葉1〜2枚のころと、本葉3〜6枚のころの
2回に分けて行うことが一般的です。
(2)間引きの必要性
ア 生育に必要な空間を確保するため
野菜が大きくなるためにはその野菜が生育していくのに必要な「空間」を確保するこ
とがとても大切です。この空間、小さいときは狭くてもいいのですが、大きくなるにした
がってだんだん広い空間が必要になります。
生育にあわせて徐々に間引きを行うのは、この空間を確保する意味があるのです。
つまりこの空間が狭いと、生育に必要な日光を葉で受けることができなくなります。
そうなると、必要な日光を得ようと野菜は光のあたる方角に葉を伸ばします。通常は
上に向かって伸びることが多いのですが、隣あっている野菜も負けないよう葉を伸ば
すと、お互いに競争して丈が伸びてしまいます。このように日光を求めて上に上に伸び
た様子はとてもヒョロヒョロしていています。これを徒長(とちょう)といいます。
日陰で野菜をそだてても同じことが起こります。
徒長した野菜は@病害虫に弱いA風により倒れやすいB丈夫に大きくなれないなど
悪いことばかりです。このようにしないために、必要な時期に間引いてやり、葉に十分
な日光をあててあげましょう。
イ 欠株を避けるため
この他の間引きの必要性としては、害虫や病害による欠株を避ける意味もあります。
春・秋野菜は比較的種まき適期が短いものがあります。つまり「この時期に種をまか
ないとダメ」という野菜があるのです。こんな野菜は、「害虫にやられて欠株が目立つ
から、種をまきなおそう」なんてことができません。
たとえばネキリムシにつぎつぎちょん切られると、来年までその野菜は待たなくちゃ
ならないなんてことにもなりかねないのです。
こんなとき間引きを想定して種をまいておくと、被害が少なく済みます。ネキリムシは
見つけ出して取り除き(もしくは農薬で退治して)残った株を間引いていけばいいのです。
(3)こんな効果も…
最初から種を少ししかまかない弊害は、さきほど「たねまきの量」で書いたとおりです。
このほか、にんじんなどは、最初はお互いに競争させたほうが丈夫に育ちますので、
間引きのタイミングが早過ぎないよう気をつけなければなりません。最初からスカスカ
に間引いてしまうと、かえって生育が揃いません。
(4)おまけ
点まきを上から見た図です。Aは一か所にかためてまいています。Bは2〜3cm程
離してまいてあります。この場合Aは間引きを早くしないと徒長するばかりか、間引き
の時に隣の株を傷めやすく、ついでにネキリムシで全滅しやすいです。
Bは反対に間引きはのびのびと行え、作業も楽で、ネキリムシの害を逃れる確率
が高まります。種まき時にちょっとめんどうですが、2〜3cmくらい離してまくほうが
あとあと楽ができます。
家庭菜園ならではの手間のかかる種まき方法ですが、効果は大きいですよ!
6 苗の植付け
畑などに苗を植えることを、定植(ていしょく)といいます。単に土を掘って植えれば
いいというわけではなく、植えた苗がしっかりと根を伸ばしはじめ、新葉も出てくるよう
にいろいろ気を配ってあげなければなりません。
このように植えた苗が根付くことを活着(かっちゃく)といいます。
活着の早い遅いが、その後の生育のよしあしに大きく影響します。活着が悪いと,
その後の生育が悪くなり、収穫量が少なくなったり、病気に弱くなってしまいます。
いかにスムースに苗を活着させるかがとても大切になります。(^−^)
野菜によって施肥量・時期が違いますので、施肥については「野菜つくりのポイント」
を参照してください。
(1)場所の選定
「1 野菜を育てる基本条件」の項で書いたとおり、基本的には日のよく当る場所で、
排水がいいところを選びましょう。
それぞれの野菜によって適正環境がことなりますので、上手に育てるための第1歩
は場所選びです。
(2)定植時の注意点
ア 発根の良い苗を植える。
定植2日くらい前から十分かん水を行うと、毛細根(もうさいこん:細かい産毛のような
根)が増えるので活着しやすい苗になります。苗がきたらすぐかん水をおこない、夜間は
10℃以下の低温にならないよう保温すると良でしょう。
イ 暖かい日に植える
春の野菜苗は暖かい日に定植すると活着が良く、その後の生育もスムースとなります。
肌寒い日の特に夕方は定植をやめましょう。
ウ かん水は事前にしておくほうがいいです。
あらかじめ植え穴には十分かん水して、4〜6時間後に定植すると作業性が損なわれ
ずによいです。植え穴には殺虫剤を施用し、場合によっては根付肥を入れても良いでしょう。
乾燥するほ場は(教えてほのちゃん)を参照すること。
定植直後にかん水を行う場合は、土を落ち着かせる程度にとどめ、土の跳ね返りを
避けたほうが無難です。
エ 定植の深さについて
植付けの深さによって、その後の生育や病害虫の発生が違います。基本的にはうねの
高さと鉢土の高さが同じになるように植えましょう。浅すぎると鉢土が乾きやすくなるため
活着が遅くなります。反対に深く埋めると、鉢土が乾きにくくなるため活着は早いですが、
その後生育過剰となりやすく、病気も出やすくなります。特に接ぎ木苗の場合、台木を埋
めないよう注意(教えてほのちゃん)して、鉢面とうね面が同じ位になるよう定植します。
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