ほのちゃんの野菜畑 http://park12.wakwak.com/~tkt/
4 種まきのコツ
(1)種まきの方法は主に3通りあります。
野菜によって施肥量・時期が違いますので、施肥については「野菜つくりのポイント」や
「肥料編」を参照してください。
注:条まきは、まき溝を掘って種をまきます。
@うねに沿って溝を掘る方法(図のとおり)と、
Aうねと直角になるように掘る方法の2通りの条まきがあります。
@は大量に作る場合に適します。みなさんは野菜作りの上手な人はうね
も野菜の並び方もまっすぐだなあと感心されたことはありませんか?条まき
でまき溝をまっすぐ作るコツは、太さ7〜10mmくらいのロープをうねの上に
ピンと張り、上から手で鎮圧すると均一な深さで、まっすぐなまき溝ができ
ます。もちろんその後の生育も均一になりますよ。
Aは比較的少量作る場合に適します。少量しか必要としない家庭菜園向
きといえます。うねだけ作っておき、必要量をまいたあと、1〜2週間後にま
た必要量をまくことを「段まき」といいますが、Aではこのまき方をするのに
適しています。また発芽も生育も揃いやすくなります。なぜならまき溝を作っ
たらすぐは種・覆土を行うことができ、降雨後はうね上からの排水も良いの
で均一に生育しやすいです。
(2)種まき穴(溝)の深さ
穴や溝の標準的な深さは5〜7mmくらいがよく、2cm以上だと発芽が不
揃いになる場合があります。野菜の種類やまく時期によっても加減します。
とくに発芽時に光を必要とする野菜(ゴボウ、レタス、セロリなど)は浅いほ
うが適します。
夏季の乾燥しやすい時期は少し深め(1cm前後)が良く、春秋は標準的な
深さにしましょう。
(3)覆土(ふくど)
種をまいた後にかける土を覆土(ふくど)といいます。普通覆土は種の厚さ
の2〜3倍が良いといわれていますが、種まきのあとは鎮圧(ちんあつ)する
ので、穴や溝を完全に埋めて少し盛り上がるくらい覆土します。
(4)鎮 圧
種の上に覆土しただけでは、実は発芽が揃いません。スコップの背中か、
握りこぶし、もしくは鍬(くわ)の背で覆土を軽く押してあげます。なぜなら、種
と土が密着することにより、土の中の水が種に吸収されやすくなり、土の表面
からの乾燥も抑えらるからです。かん水しにくい畑などの場合は、かかとで踏
んであげると土の粒子と種が強く密着し、地下からの水の供給(毛管水:もう
かんすい)が期待できます。
(5)かん水
種まきあとのかん水は軽くしておきます。なぜならたくさんかん水すると、
@種が浮いて流れてしまう。A粘土質では土壌中の空気が足りなくなる。
B土壌表面が乾いて硬くなるなどの害があるからです。 種まきの数時間前
にうねにはたっぷり水をまいて十分浸透させたあと、種まきを行う方が発芽が
揃います(図1参照)。乾燥する場合は(教えてほのちゃん)参照のこと。
(6)べたがけ(うねの上に直接かける)
種まきあとに被覆資材をかけることをべたがけといいます。効果は低温時の
保温効果、高温時の乾燥予防、鳥害予防、豪雨による種の流亡防止などです。
パオパオ、パスライト、ワリフ、寒冷紗などさまざまな資材がありますが、家庭
菜園では新聞紙が便利です。被覆資材は風に弱いので止め具を使うか、土で
おさえましょう。
だいたい5〜7割くらい発芽したら、被覆資材を除去します。除去が遅れると、
弱々しくなってしまいます。
(7)トンネル(図2)
春早い種まきの場合は、トンネルなどで保温してあげると、発芽が早まります
(表)。種類により保温性が違いますので、使い方には注意が必要です。一般
に保温性の良いものは晴天時に高温になりやすく、密閉すると高温障害が発生
する恐れがありますので、日中は開閉する必要があります。保温性の劣るもの
は通気性がよいので開閉の作業が省略できますが、発芽促進効果が劣ります。
家庭菜園ではパオパオやパスライトあたりが使いやすく、開閉管理できる人は
有効ポリを、土日農業の人はワリフやタフベルが使いやすいでしょう。
トンネルの高さはうねの上80cmくらいないと、温度が十分確保できません。
作物・品種・地域・時期によって必要温度が異なりますので、少し高度な技術
といえるでしょう。
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