ほのちゃんの野菜畑 http://park12.wakwak.com/~tkt/
基礎知識編
まず問題になるのが、栽培場所だと思います。ここでは庭がない
(もしくはあっても狭い・固い)などの場合を想定して話を進めます。
1 野菜を育てる基本条件
@光…光があたらないと十分大きくなれず、実がならなかったり病害虫にやられやすくなりま
す。「1日中光が当る所は屋根しかない(-_-;)」なんて場合は、植物の光合成は早朝〜午後3
時くらいまで盛んに行われますので、午後光が当る場所より、午前中光が十分当る場所のほ
うが良いでしょう。
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A水…発芽から収穫まで、それぞれ生長にあわせて水を適量与えないと枯れてしまいます。
プランターなど土が少ない乾きやすいのでこまめな水管理が必要となります。反対に庭では
水はけが悪いと、根が腐って病気になったり枯れたりすることもあります。
そこでプランターでは大きめのものに水もちの良い土を使い、庭では堆肥など入れて土を軟
らかくしたり、周囲に溝を掘って水はけを良くしたり、うね(土をもりあげること)を作って根の張
る土を確保したりする必要があります。
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B温度…野菜には種類によって低温を好むもの、高温を好むものさまざまなものがあり、同
じ種類でも品種によっては、暑さ寒さに強い品種があります。北日本では冬に雪が降りますの
で、南日本より栽培時期に制限がありますが、逆に夏は南日本では暑すぎて栽培出来ない
時期にできる場合もありますので、さまざまですね。
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C土…最近は水耕栽培がどんどん増えていますが、ここでは土について考えます。プランタ
ー栽培の場合、難しく考えたくない人は市販の園芸土を購入するのが無難ですが、安い土に
はハズレも多いので注意してください。自分で土作りする場合は、土・堆肥・石灰・肥料等が必
要になります。庭土も同じですが、土作りがうまくいかないと野菜の生育が不安定となり、土作
りがうまくいくと多少管理に手が回らなくても意外と野菜のできは安定してよくなります。特にプ
ランター栽培は土が少ない分、明確に差がでます。
「物理性:土が軟らかくて、保水性・排水性が良好である」
→耕うんや堆肥の投入により改善します。排水性の悪い畑は、深さ30cmくらいの排水溝を
ほるといいです。
「化学性:土壌酸性度が中性で、肥料成分のバランスが良く、植物に吸収されやすい形で一
定期間持続する」
→石灰類で酸性度を矯正します。おおむね坪あたり300〜600gくらいが標準です。肥料成分
は化成肥料などで与えますが、植物が生長のあいだにどんどん吸収するので、種まきや苗を
植える前にまく「基肥:もとごえ」と、生育途中で必要量をまく「追肥:ついひ」を行います。
「生物性:土壌病害菌がなく、各種微生物が安定した状態で混在する」
→有機物(油粕・魚粕など)を土に混ぜると、土の中の微生物が増えます。また売られている
堆肥(腐葉土など)には、すでに多数の微生物が存在していますので、堆肥を入れて種類や
数を増やしてやるのも効果的です。
以上を兼ね備えている土が理想的です。
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D肥料…窒素など単一成分が主体の単肥と、単肥を混ぜた配合肥料、主要3成分(窒素、り
ん酸、カリウム)が入った化成肥料などがあります。基肥や追肥に使いやすいのは主要3成
分が入った化成肥料や配合肥料で、単肥はどれかが不足した場合に補うため使用します。
野菜は一生のうち吸収する肥料成分がだいたい決まっているので、必要な時期に必要な量
を与えることがが大切です。肥料によっては長期間じわじわと成分がしみでる「緩効性:かん
こうせい」肥料があります。多少値段は高いですが、追肥の手間が省けます。
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2 種の寿命と貯蔵法
種の寿命は野菜の種類によって違います。種を上手に保存するには、
種をビンなどにいれてふたをシッカリと閉め、涼しい場所(冷蔵庫や倉庫
など)で保管します。このとき、お菓子などに入っていた除湿剤などをいっ
しょに入れておくと、さらにもちがよくなります。
寿命 |
種類 |
備考 |
短い(1〜2年) |
にんじん、ねぎ、レタス、たまねぎ、
ほうれんそう、ごぼう、えだまめ |
購入年に使い切りましょう。 |
やや長い(2〜3年) |
だいこん、はくさい、すいか、さやい
んげん、メロン、キャベツ、ブロッコ
リー、カリフラワー、かぶ、 |
購入年の翌年には使い切りましょ
う。 |
長い(3〜4年) |
きゅうり、かぼちゃ、トマト、なす、ピ
ーマン |
2〜3年のうちに使い切りましょう。 |
・種のことば予備知識
コーティング種子 |
種をさまざまな粉でカプセル化したもの。発芽安定し、まきやすい。 |
シードテープ |
種を水に溶けるテープにくるんだもの。は種や間引き時間短縮。 |
フィルム処理 |
種を水に溶けるシートにセットしたもの。は種時間短縮とロス減少。 |
ネーキッド種子 |
種の皮を取り除いたもの(ホウレンソウ)。発芽安定。 |
F1種子 |
両親が違う品種を掛け合わせて作った種子。収穫量・耐病性・品
質などが優れている。自家採種しても同じ性質のものができにくい
ので、毎年種を購入する必要がある。現在販売される種はF1が多
くなった。 |
3 野菜のグループ分け
野菜には親戚関係があり、同じ仲間は病害虫も共通するので、近くに植
えたり連作したりしないように注意します。しかし栽培場所が狭い場合はど
うしようもありません。また、背の高い野菜の陰に背の低い野菜を作ると、
時期によっては日陰で生育が悪くなったりもしますので、注意してください。
科名 |
種類名 |
連作間隔 |
作りやすさ |
科名 |
種類名 |
連作間隔 |
作りやすさ |
アブラナ科 |
キャベツ |
2年 |
B |
マメ科 |
エダマメ |
2年 |
B |
ハクサイ |
2年 |
B |
サヤエンドウ |
4年 |
A |
ブロッコリー |
翌年 |
B |
サヤインゲン |
3年 |
A |
カリフラワー |
2年 |
B |
ウリ科 |
キュウリ |
2年 |
B |
コマツナ |
翌年 |
A |
カボチャ |
翌年 |
A |
トウナ |
翌年 |
B |
メロン |
2年 |
C |
チンゲンサイ |
翌年 |
A |
スイカ |
2年 |
C |
ダイコン |
2年 |
A |
キク科 |
レタス |
2年 |
C |
カブ |
2年 |
A |
ゴボウ |
4年 |
C |
ユリ科 |
ネギ |
翌年 |
B |
シュンギク |
翌年 |
B |
タマネギ |
翌年 |
B |
セリ科 |
ニンジン |
翌年 |
B |
ニラ |
― |
B |
セロリ |
2年 |
C |
ニンニク |
翌年 |
B |
パセリ |
2年 |
B |
アスパラガス |
― |
B |
アカザ科 |
ホウレンソウ |
翌年 |
B |
ラッキョウ |
翌年 |
B |
フダンソウ |
翌年 |
A |
アサツキ |
翌年 |
A |
ショウガ科 |
ショウガ |
2年 |
C |
ナス科 |
トウガラシ |
2年 |
A |
ミョウガ |
― |
A |
ジャガイモ |
翌年 |
A |
ヒルガオ科 |
サツマイモ |
翌年 |
A |
ナス |
4年 |
B |
サトイモ科 |
サトイモ |
4年 |
B |
トマト |
4年 |
C |
シソ科 |
シソ |
翌年 |
A |
ピーマン |
4年 |
A |
イネ科 |
トウモロコシ |
翌年 |
B |
ヤマノイモ科 |
ナガイモ |
3年 |
B |
アオイ科 |
オクラ |
翌年 |
A |
ジネンジョ |
3年 |
C |
バラ科 |
イチゴ |
2年 |
B |
注:作りやすさ A…つくりやすい B…少し難しい C…難しい
へGO
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