web サーバ (Apache/2.0) の設定
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U.4.パスワード認証関連ディレクティブ


 クライアントからのアクセスを制限するには、パスワード認証を用いる方法とアクセスそのものを制御する方法がある。  パスワード認証に用いるディレクティブには以下のものがある。
※ パスワード認証とアクセス制御の両方を設定することも可能。 その場合の適用方法は Satisfy ディレクティブで
   指定する。

U.4.1.AuthType

 使用する認証制御のタイプを指定する。

AuthType type
  • type
    現在実装されている下記方式から、使用する認証方式を選択記述する。
    • Basic
    • Digest
  • AuthType は、AuthName, AuthUserFile, AuthGroupFile, Require 等のディレクティブと一緒に利用する必要がある。

U.4.2.AuthName

 パスワード認証を行う位置 (ドメイン名、システム名、ディレクトリ名) 等を表示し、 クライアントが入力すべき ID、パスワードの注意喚起に利用する。

AuthName message
  • message
    パスワード ダイアログに表示する文字列を記述する。
  • 文字列中にスペースを含む場合は、文字列をダブル クォーテーションで囲む。

U.4.3.AuthUserFile

 ユーザー名とパスワードの一覧を記述したユーザー ファイル (テキスト ファイル) の名称を指定する。

AuthUserFile FileName
  • FileName
    ユーザー ファイルへのパスを設定する。
  • パス名がスラッシュ (/) で始まらない場合は、ServerRoot からの相対パスとして認識される。
  • パスワードは htpasswd コマンド等で暗号化する。
  • ユーザー ファイルは、ユーザー名と暗号化したパスワードをコロン (:) でつないだものを1行として構成する。
    ユーザー ファイルの例。
    bill : qc3ZPYzcPH/lg
    robert : b2FO2pXMrFLOI
  • Require ディレクティブを適切に設定しない限り効果を持たない。
  • ユーザー ファイルの保管位置は、ダウンロードを防止するためにも web サーバーのドキュメント ツリーの外側が望ましい。

U.4.4.AuthGroupFile

 パスワード認証に使用するユーザーグループ名の一覧を記述したグループ ファイル (テキスト ファイル) の名称を指定する。

AuthGroupFile FileName
  • FileName
    グループ ファイルへのパスを設定する。
  • パス名がスラッシュ (/) で始まらない場合は、ServerRoot からの相対パスとして認識される。
  • グループ ファイルは、グループ名とユーザー名一覧をコロン (:) でつないだものを1行として構成する。
  • ユーザー名が複数の場合は、スペースで区切って並べる。
  • グループ ファイルの例。
    se-group: bill henry hanako
    sales : taro robert edward
  • Require ディレクティブを適切に設定しない限り効果を持たない。
  • グループ ファイルの保管位置は、ダウンロードを防止するためにも web サーバーのドキュメント ツリーの外側が望ましい。

U.4.5.Require

 パスワード認証を通過したユーザーの内、アクセスを許可するユーザー (グループ) を指定する。

Require PermitList [PermitList] ...
  • PermitList は次の 3 通りの指定方法がある。
    • user UserList
      指定ユーザーのみアクセスを許可する。
      使用例
      Require user hanako robert
    • group GroupList
      指定グループのみアクセスを許可する。
      使用例
      Require group se-group
    • valid-user
      パスワードが定義されている全ユーザーのアクセスを承認する。
      使用例
      Require valid-user
  • Require は、AuthType, AuthName, AuthUserFile, AuthGroupFile 等と共に使用する。



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