☆☆☆うちゅーじんの地球探検記☆☆☆

<だいろっかい>



 アパートが燃えていたらどうしよう。
 困った困った。
 はっきょい。
 のこったのこった。

 僕は怒涛の牛歩戦術でアパートへまっしぐらだ。
 僕の横を颯爽と消防車が通り抜けていった。
 続いて自転車で橘洋子が通り抜けていく。
 橘洋子・・・今、自転車に乗って僕の脇を 通り抜けたおっさんのことである。名前は僕 が勝手に付けてみた。

 そんなこんなしているうちに僕はアパート についた。
 さっと、ジャンプした。
 5mある2階にふらっと飛び乗った。決し てカメラの逆回しではない。
 僕にとってはこんなものは朝メシ前。
 でも、夕飯前はだめ。
 むむ。アパートの鍵がない。
 きぃー。
 ちょっと寒くなった。
 それはそうとどこにあるのだろう。
 どこだどこだ?ポケットを探る。お鉢の下 を探る。ない。ないないない。ないとー。
 ギャオス!
 あっ、と僕は思い出した。
 鍵をなくさないように家のたんすの引き出 しに入れておいたのだった。
 やったね、僕。
 ドアのノブを捻って僕は中に入った。

(つづく)


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