うちゅーじんの地球探検記（４）

☆☆☆うちゅーじんの地球探検記☆☆☆

＜だいよんかい＞

　僕は走った。セリヌンティウスを助けるために。
　僕たちの友情を守るために。

・・・なんて言うとかっこよく聞こえるが、実はそうではない。
　僕は「走れメロス」ではない。むしろ僕の顔はメロンパンに似てるはずだ。
　何しろ昨日、メロンパンを３つも食べた。
　Mr.メロンパンへの栄光の階段を一歩一歩のぼっていく僕。そろそろマジックを点灯と行きたいものだ。そして、転倒はもっての他だ。

　ところで、地球人はどういうわけか、メロンパンをいっぱい食べてもメロンパンにはならないと思っているらしい。
　はっきり確認したわけではないから言い切れないのだがどうもそういうふしがある。
　まったくもってけしからん。がみがみがみ。

　ちょっとおとなげない僕。そして僕はMr.メロンパン候補。

　それにしてもMr.メロンパンってのは一体何だろう。そりゃあ、僕が思い付いた名前だよ。
　自分にツッコミ入れてみた。こんな芸まで覚えていよいよ地球人らしくなったことを実感できる。
　ちょっとむなしいけど。
　実のところ、ちょっと遅刻を演出しようとしたら本当に遅刻になりそうなのである。そして校門の前にいる風紀の西岡はかなり怖い先生なのである。
　ああ～、どうしましょ・こうしましょ・ああしましょ・けーさつしょ。
・・・などと呑気に歌っている場合などではもちろんない。

　西岡にどやされないよう考えなくては。

　昨日、大谷先生にふられたって聞きましたけど元気出してくださいね、などと言えば余計どやされるかな、くす。

（つづく）

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