パソコン実習室
DHCPサーバ (dhcpd-3.0) の設定
  next ≫

T.インストールと設定

 ネットワークにつないだクライアントに、IP アドレスなどのネットワーク パラメータを自動で割り当てる DHCP ( Dynamic Host Configuration Protocol )。 面倒な設定もなしに即使用可能となる利便性は大きく、多くのネットワークで採用されている。
 dhcpd はこうしたサービスを提供するプロセスで、以下では dhcpd-3.0 のインストールと設定、設定ファイルの書式を説明する。

T.1.インストール

 以降の操作では、/tmp を作業用ディレクトリとして進めている。
  1. 準備
    1. 未インストールの確認
      dhcpd がインストールされていないことを確認する。
      # rpm -qa dhcp
      #
      ※ 何も表示されなければインストールされていない。
      ※ レスポンスがあっても、dhcpcは、dhcpクライアント用なので注意。
    2. CD等から dhcp-3.0pl2-6.14.i386.rpm をコピーする。
      # cp /mnt/cdrom/RedHat/RPMS/dhcp-3.0pl2-6.14.i386.rpm /tmp

  2. インストール
    1. インストールの実施
      # rpm -ivh /tmp/dhcp-3.0pl2-6.14.i386.rpm
      Preparing...     ############################################## [100%]
         1:dhcp      ############################################## [100%]
    2. インストール完了の確認
      # rpm -qa dhcp
      dhcp-3.0pl2-6.14
    3. 自動起動リスト登録の確認
      # chkconfig --list dhcpd
      dhcpd  0:オフ 1:オフ 2:オフ 3:オフ 4:オフ 5:オフ 6:オフ

T.2.ネットワーク カードの指定

 dhcpd のコマンドライン オプションを /etc/sysconfig/dhcpd に記述することで指定できる。
この機能を利用して、サーバーが使用しているネットワーク インターフェースの内、dhcpd に対応させるネットワーク インターフェースを指定する。
 ネットワーク インターフェースを指定しない場合、実装している全てのネットワーク インターフェースが dhcpd の対象となる。

 実習ネットワークにおいては無指定でも影響はないが、実際のネットワークでは1台のサーバーに複数のネットワーク インターフェースを装着することも珍しくない。 そうした場合、ネットワーク インターフェースを指定しておくことが望ましい。
  1. ネットワーク インターフェースの確認
    下記コマンドでサーバーに実装済のネットワーク インターフェースを表示する。
    # ifconfig
    eth0   Link encap:Ethernet  HWaddr 00:0D:B7・・・・
          inet addr:10.2.3.234  Bcast:10.2.3.255  Mask:255.255.255.0
                 ・
                 ・
    lo     Link encap:Local Loopback
          inet addr:127.0.0.1  Mask:255.0.0.0
                 ・
                 ・
    ifconfig のレスポンスから次の事柄を確認する。
    1. ethernet 番号と IP アドレス。
      上記表示例のレスポンスでは ethernet 番号:0, IP アドレス:10.2.3.234 が判る。
    2. カードが複数ある場合は、dhcp クライアントと同じネットワークのインターフェースを確認する。

  2. 該当ネットワーク インターフェースを指定する
     dhcp クライアントを接続するネットワークのインターフェースを、/etc/sysconfig ディレクトリにある dhcpd ファイルに記述する。
    /etc/sysconfig/dhcpd の記述
    DHCPDARGS=eth0
    ※ イーサネットカードの eth0 を指定した場合。
    ※ 複数のインターフェースを指定する場合は、DHCPDARGS="eth0 eth1" のように記述する。


  [[ DHCPサーバ - dhcpd-3.0 の設定 ]] next ≫