ネットワーク上で提供されている様々なサービス(DHCP, DNS, webページ)は、
何処かにあるサーバがそれぞれの役割を担うことで実現されている。
各サーバはどんな仕組みで何をしているのか? 自分でサーバを立てて試してみることが理解への足掛かりとなる。
サーバにはリモート ユーザのアドレス割り当て、名前解決(DNS)、web サーバ、ファイル転送等の機能を持たせ、
ユーザが作った web ページをサーバへアップロードして、正しく参照できることを目標とする。
実習には1台の PC を用意する。 これに Linux をインストールしてサーバとして用いる。
サーバ用 PC の性能は、実習用 (極めて低負荷) であることを考えれば、Windows 98 で使っていたような低スペックな PC で十分である。
機器の構成は、次のようになる。 実習なので外部ネットワーク(インターネット)には繋がない。
【 サーバとリモート ユーザを直接繋ぐ 】
【 サーバとリモート ユーザを HUB を介して繋ぐ 】
実習用ネットワークは下記構成での運用を目指す。
ドメイン名 | project.ed.jp |
ネットワーク アドレス | 10.2.3.0/24 |
サーバのアドレス | 10.2.3.234 |
web サーバの URL (*1) | www.project.ed.jp |
DNS サーバの URL (*1) | dns.project.ed.jp |
Gateway (*2) | 10.2.3.1 |
- 【 IP アドレス 】
10.2.3.101 〜 10.2.3.200
- 【 容量 】
1 アカウントあたり 100 MB
- 【 ディレクトリ構成 】
/home |
| |-- <UserName> |
| | |--- <public_html> | ( html ファイルのアップロード位置 ) |
| | |--- <cgi-bin> | ( cgi ファイルのアップロード位置 ) |
- 【 自作 CGI 】
許可。
perl のパス : /usr/bin/perl または /usr/local/bin/perl
用意したサーバに各種サービスをインストールする前に、確認・設定しておきたい事柄がある。
サーバ構築作業を始める前に、サーバのネットワーク情報を確認する。
- ネットワーク インターフェースの確認
レスポンスから次の事柄を確認する。
BOOTPROTO=static | : | 固定 IP |
IPADDR=10.2.3.234 | : | IP アドレス |
NETMASK=255.255.255.0 | : | サブネットマスク |
GATEWAY=10.2.3.1 | : | ゲートウェイ |
- DNS 情報の確認
nameserver : | サーバにローカル ログインしたユーザが DNS 問い合わせに使うネーム サーバのアドレス。 |
上記の値となっていればOK。
違っている場合は、vi コマンド等で該当ファイルを編集する。
ユーザの自作 CGI (perl) を許可するにあたり、perl へのパスを設定する。
perl スクリプトがその先頭行で定義する perl へのパスは、一般的に次の2つが多い。
- /usr/bin/perl
- /usr/local/bin/perl
実習ネットワークでは両方をサポートする。 perl の実装確認とパス設定 (シンボリック リンク) を下記手順で行う。
- perl の実装 (バージョン) 確認。
- perl 実行 (バイナリ) ファイルの検索
whereis コマンドに -b オプションを付けて検索する。
2 つのパス (/usr/bin/perl, /usr/local/bin/perl) の内、欠けているパスがあればシンボリック リンクを作成する。
- シンボリック リンク作成。
サポートすべきパスで、欠けている分のシンボリック リンクを作成する。
Linux のインストールに関する説明は、ここでは省略している。 実際のインストールに当たっては、該当バージョンのインストール方法を解説をしている他のサイトを参照して頂きたい。
ただし、次の点は注意の事。
- パーティションの設定は任意だが、/home は独立したパーティションにする。
- プラットフォームは RedHat Linux ES 3 をターゲットとしているが、
違うバージョンの Linux でも大差ない。
- 各サービスのインストールには、RedHat Linux ES 3 に付属する rpm モジュールを使っている。 他のバージョンの場合はモジュール名等を読み替えて欲しい。
rpm パッケージをインストールする際、下記のような警告が出る場合がある。
rpm パッケージのチェック(正規パッケージであり、改ざんされていない)ができない旨のメッセージであり、インストールには影響しない。
予め下記コマンドで GnuPG キーをインストールしておくと、パッケージのチェックが行われて警告は出ないようになる。
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[[ Road to Linux server ]] |
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