パソコン実習室
DHCPサーバ (dhcpd-3.0) の設定
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T.3.dhcpd.conf の編集

 dhcp サーバーの設定情報を記述したファイル dhcpd.conf を作成し、/etc に設置する。
初期状態では /etc に dhcpd.conf は存在しないので、/usr/share/doc/dhcp-3.0pl2 にあるサンプル ファイル dhcpd.conf.sample を、 別名(dhcpd.conf)で /etc にコピーして編集する。

dhcpd.conf に設定する内容は、introduction の「実習用ネットワーク」の記述に沿って行う。
従って、ユーザーに割り当てる設定値は次の通りとなる。
ドメイン名project.ed.jp
貸し出しアドレス範囲10.2.3.101 〜 10.2.3.200
Gateway10.2.3.1
Name Server10.2.3.234
※ Gateway は存在しないが、便宜上記述する。
  1. サンプル ファイルのコピー
    # cp /usr/share/doc/dhcp-3.0pl2/dhcpd.conf.sample /etc/dhcpd.conf

  2. コピー(作成)した dhcpd.conf を編集する

  3. 下記リストの赤字部分が dhcpd.conf の編集箇所
    ddns-update-style none; # DynamicDNS自動登録機能
    # ignore client-updates; # DynamicDNS登録書式(コメントアウト)
         
    subnet 10.2.3.0 netmask 255.255.255.0 { # サブネット情報
    # --- default gateway    
      option routers 10.2.3.1; # ルータのアドレスを指定
      option subnet-mask 255.255.255.0; # subnetのnetmaskより優先される
         
    # option nis-domain "domain.org"; # NISサーバーを用いる時に指定
      option domain-name "project.ed.jp"; # ドメイン名
      option domain-name-servers 10.2.3.234; # DNSサーバーのアドレス
         
      option time-offset 32400; # GMTからのオフセット(秒)
    # option ntp-servers 192.168.1.1; # NTPサーバーを使う時に指定
    # option netbios-name-servers 192.168.1.1; # WINSサーバーを使う時に指定
    # --- Selects point-to-point node (default is hybrid). Don't change this unless
    # -- you understand Netbios very well
    # option netbios-node-type 2;   # netbiosの名前解決方法指定
         
      range 10.2.3.101 10.2.3.200;   # 貸出可能IPアドレス範囲
      default-lease-time 21600;   # アドレス貸し出し期間(秒)
      max-lease-time 43200;   # 最大貸し出し期間(秒)
         
      # we want the nameserver to appear at a fixed address
      # 特定のクライアントに固有パラメータを与える場合にhostを使用する(この項はコメントアウト)
    #  host ns {    
    #    next-server marvin.redhat.com;    
    #    hardware ethernet 12:34:56:78:AB:CD; # MACアドレス指定
    #    fixed-address 207.175.42.254;   # 該当クライアントに貸し出しIPアドレス
    #  }    
    }    

T.4.dhcpd.leases の作成

 dhcpd は起動時に /var/lib/dhcp ディレクトリ(デフォルト)に dhcpd.leases ファイルを必要とする。  dhcpd.leases ファイルが無いと dhcpd は正常起動しない上、エラー等の表示も出ない。

 dhcpd.leases ファイルは dhcp-3.0pl2-6.14 のインストール時に自動作成されない。
/var/lib/dhcp/dhcpd.leases が存在しない時は、touch コマンド等を使用して該当位置に作成(内容なしの空ファイルでOK)しなければならない。
※ ただし、同じサーバーで BIND が DNS サーバーとして実行されている場合は、named が dhcpd.leases を自動
   チェックするのでこの手順は不要である。


T.5.ラン レベルの設定とプロセスの起動

dhcpd の自動起動ラン レベルを設定し、プロセスの正常性を確認する。
  1. 起動ラン レベルを設定
    例としてラン レベル 3, 4, 5 を [オン] に設定する
    # chkconfig --level 345 dhcpd on
  2. 設定状況を確認
    # chkconfig --list dhcpd
    dhcpd  0:オフ 1:オフ 2:オフ 3:オン 4:オン 5:オン 6:オフ
  3. プロセスの起動
    # service dhcpd start
    dhcpdを起動中:[  OK  ]
  4. 該当インターフェースの確認
    ps コマンドを用いて dhcpd が監視しているネットワーク インターフェースを確認する。
    # ps -ef |grep dhcpd |grep -v grep
    root    784  1 0 09:26 ? 00:00:00 /usr/sbin/dhcpd  eth0
    ※ root によって起動された /usr/sbin/dhcpd のターゲットが、「T.2.ネットワーク カードの指定」で指定した
       ネットワーク インターフェース( eth0 )であることを確認する。



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