北の国から 番外 すばらしき哉、人生 TOP / 大槻心理科學總研 / 過去 DIARY / 研究 LAB. / 展示 GALLERY / 対面診察室 BBS / 接続負荷実験室 LINK TXT 『終末の過ごし方』 大槻涼樹
かつて、彼の出てくる話を書きました
別にセルフパロディというつもりでもないんだけど、ふと。 数年ぶりに聞く彼のラジオは、相変わらずで。
なんとなく 日記で流れてゆくのは惜しくなって。

2004/01/28(Wed)
終末の過ごし方
やあ。
今、世界で起きているのは君と俺だけだ。
少し、話をしよう。

愛すべきスタッフ達は全員、無理が祟って疲労で寝ている。
機材がね、ちょっとしたトラブルに巻き込まれてね。
どうやら一段落はしたんだが……。

今は彼らを少しでも休ませてあげたい。
だからその間。
少しばかり、ひとりで歩いてみようと思ったワケだ。

この放送が一体どれだけの人々の耳に届いているのか……。
わからないが、信じて続けよう。

今からかける曲は『What a Wonderful World』。

そう、ルイ・アームストロングの誰もが知っている古い歌。
ロックが信条の俺にしてはチープな選曲だが、
しかし、サッチモはママに子どもの頃から人生について、こう叩き込まれていたそうだ。

keep shitting.
毎日、糞さえひってりゃ元気に生きられるってね。

え、どうだい。えらくロックなママじゃないか。
そんなハードなママに育てられたジャズメンが歌った曲。
こんな時だからこそ、
かける価値があると俺は思うね。


   『七色の虹が 美しく空に映える
    通りゆく人々の上にも輝き
    彼らを染める
    そして友はご機嫌いかがと握手を交わす
    それはね、
    愛しています
    と言う意味なんだ』


なんて陳腐な、強い歌なんだろう。

人が生まれて、言葉が生まれた。
人は死ぬが、言葉は時々残る。
そして遺す為に、歌がある。
時々、歌は死なない。

だから、俺はこうして君と話をしている。
勿論、少しばかり一方的かもしれない。
何せラジオだ。
ハガキも今や届かない。郵便局もやってない。

それでも、
俺はこの場所で君のためにうたい続けよう。
メロディもクソも何もない歌だが、忘れてくれるなよ。
keep shittingの精神で、ナニクソ俺は歌っているんだぜ。
だから。
俺の語る言葉はすべて歌であり、君に差し出した握手だと思ってくれていい。
こう言ってるんだよ。
ご機嫌いかが、糞ひってますかってね。

つまり……愛していますってことさ。

こちらD.J.WALK。
JOXX-FM、
世界が終わるその日まで伸ばし続ける、君への握手だ。





keep shitting.
 
俺は毎日なんてンコしないけどネ!(不健康)




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