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トマト


Q 夏から秋にかけてトマトが割れてたべられません。

A 生理障害のひとつで裂果といいます。

1 症 状
 トマトが赤くなるころになって、へた付近から割れる症状を、裂果といいます。症状のちがい
からへたから花落ち部まで縦に割れることを放射状裂果、肩の周囲を円状に割れることを同
心円状裂果といい混合型もあります。収穫直前に発生し割れ方がひどいとそこから腐ってき
ます。
発生しやすい作型
・露地栽培・簡易雨除け栽培・パイプハウス栽培(抑制) 夏季の高温・乾燥時〜秋冬の気温
低下時まで

2 発生のしくみ
(1)放射状裂果
  へたのまわりにコルク層ができやすく皮が弱い品種に発生が多いです。はじめ、へたのま
わりのコルク層から発生し、次第に亀裂が大きくなって放射状となります。
(2)同心円状裂果
  果実の肩の果皮細胞が直射日光に長時間さらされることによって老化し、細かいリング状
に裂けます。葉の小さい品種は果実にあたる日射量が多くなるため発生が多いです。
 どちらの場合も果実の内部からの膨圧(内側から太ろうとする力)に、皮が耐え切れなくなっ
て裂け始めます。露地栽培の場合は雨がトマトに当ると割れやすくなりますし、降雨やかん水
により急激に根から水を吸うと、果実肥大が進むため割れやすくなります。1日のうちでは早
朝に割れが進むことが多いようです。

3 対 策
(1)雨除け栽培
  露地栽培の場合、雨がトマトに当らないように雨除け資材を設置します。資材は園芸店か
JAなどで購入できます。強風に弱いのであらかじめ支柱やヒモで補強をしておくとよいでしょ
う。
(2)かん水の適正化
  乾燥時に多かん水をおこなうと発生が多いので、果実収穫期は極度の乾燥、多かん水を
避けましょう。降雨による浸水過多を裂けるためうねの周囲に溝を掘り、低地の場合は暗渠
(地下の集水パイプ)を設置するとよいです。
(3)日焼け対策
  東西うねの場合、定植時に花を北側に向けるように定植すると日焼け防止になります。こ
れはトマトの花が同じ方向に咲く習性を利用した方法です。また南北うねの場合はうねの内
側に向けてやると良いでしょう。生育中のねじれにより花が外側を向いた場合は、新聞紙など
でトマトの果実ごと遮光すると良いでしょう。
(4)微量要素
  カルシウムやホウ素が不足すると裂果が増えるので、基肥や追肥にBM畑作やMMB燐加
安などのホウ素入り肥料と過燐酸石灰を混ぜて施用すると良いでしょう。施肥バランスが崩
れたり、根が弱ったりしても微量要素不足はおきますので、土作りと適正な施肥管理が大切
です。
また収穫中に微量要素を葉面散布する方法もありますが効果は不安定のようです。
(5)温度管理
  夜温が12度を下回ると果皮がかたくなり発生が多くなります。また10度を下回ると朝露な
ど果実に水滴が付き割れやすくなるので、ハウスなどで加温出来る場合は最低気温12度以
上に保つと良いでしょう。
(6)未熟果収穫
  赤くなる前は裂果が少ないので、トマトの肥大が進み、果実色が緑からやや淡い緑色にな
ったころ収穫し、日陰で3日〜5日ほど放置すると赤くなります。樹上での完熟果ではないの
で不満はありますが、割れて食べられないよりはましですので、家庭菜園でおすすめです。
(7)品種選定
  残念ながら、タキイ種苗の桃太郎兄弟は裂果抵抗性がありません。どうしても桃太郎兄弟
にこだわる場合は、上記(1)〜(6)をご検討ください。品種にこだわらない場合は、サカタのタ
ネの「サンロード」や「麗夏」などには裂果抵抗性があります。

Q トマトのお尻が黒くなる。原因と対策は?

A 生理障害のひとつで尻腐れ病(症)といいます。

 尻腐れ病(症)といい果実のカルシウム欠乏が原因ですが、誘因は施肥バランスや乾燥な
どいっぱいあって長くなるので省略します。

 対策としては、@基肥に「ロングショウカル」など吸収しやすいカルシウム入り長期肥効型肥
料を使用する。A石灰や炭カルより硫酸カルシウム剤のほうが吸収が良い。「畑のカルシウ
ム」「過燐酸石灰」などを基肥や発生時期(7〜9月が多い)に追肥する。B乾燥すると多いの
で、2〜4段のトマト肥大期は定期的にかん水する。C収穫開始から徐々に下段の葉欠きを
行う。D敷きワラを厚くする。E追肥を1度に多量に行わない。Fカルシウム剤「カルプラス」
「カルパワー」などの葉面散布を行う。F4個以上着果したら摘果を行うか、発生した果実は
早めに摘果する。
などが考えられます。

 ちなみに尻腐れ果は、通常より早く赤くなり、アスコルビン酸(ビタミンC)含量が多いので、
小さいくぼみ程度の尻腐れ果は、くぼみを包丁で取り除いて食べちゃいましょう。

Q ミニトマトの皮が硬くなるのは何故?

A いろいろな原因があります。

ミニトマトを栽培していると、皮の硬いのが気になることがあります。お店で売っているミニトマ
トに比べると明らかに硬いので不思議に思う方も多いようです。

その大きな理由の1つは品種です。現在ホームセンターなどで売られている品種は、皮の硬
い昔の品種が多いと思いますが、皮の軟らかい品種としては、タキイの「ココ」、サカタの「キャ
ロル7」やトキタの「サンチェリーエキストラ」などがあります。最新品種=皮が軟らかいという
わけではありませんが、今後はさらにいろいろな品種もでてくることでしょう。このほか黄色種
やオレンジ種は比較的皮が軟らかいですし、ピンク系の砲弾型や洋ナシ型品種も皮が軟らか
い品種が多いようです。

2番目の理由は栽培方法です。管理により皮の硬さが違ってきますので、次の方法を参考に
してください。
@堆肥などを多めに使って根張りをよくする。
A良い苗を選んで適期に定植する。老化苗はだめ。(▼▼メ)
B基肥は多くせず追肥重点の栽培方法とする。肥料切れさせない。
C1段果房着果期ころから定期的にかん水し極端な節水栽培としない。
D実が多いときは摘果して果実数を制限する。小さいものは皮が硬い。
などを行ってください。プランターなど容器栽培では肥料と水が不足しやすいため、実は小さ
く、甘くなりますが皮は硬くなりやすいです(^−^;。がまんするしかないかな?

3番目の理由は温度です。春〜夏にかけて赤くなったものはいいのですが、夏〜秋にかけて
は夜間に冷え込むため皮の組織が硬くなりやすくなります。秋のミニトマトは収穫が始まった
房の近くの葉かきをして、日にあててあげると着色がはやくなります。

★皮の上手なむきかた。
 ミニトマトの皮のむきかたはいろいろありますが、@沸騰したお湯に30秒ほどくぐらせてから
冷水に浸す。Aヘタをとり冷凍庫にいれて一旦凍らせる。凍ったまま水に浸す。などの方法が
あり、くるりんと簡単にむくことができます♪
 ちなみに皮は豊富な食物繊維・ビタミン・アミノ酸などを含むので、できれば捨てずに食べち
ゃった方が体にはいいですよ(^-^)。

Q 最近トマトに穴を開ける虫が増えてこまっています。

A タバコガ(類)というガの幼虫です。

 これはタバコガ類というガの幼虫で、ここ数年北日本全域で被害が増加しています。主に7
〜9月に被害が多く、なすなどにも穴を開けて浸入します。1匹の幼虫が5〜20個の果実を
次々とかじるため多発生すると、収穫物が皆無となります。店頭で普通に売られている農薬
ではなかなか死なないので、「アファーム乳剤」「マッチ乳剤」「スピノエース」などの最近の農
薬を散布します。
 成虫の飛来と産卵を防ぐため、ハウスでは寒冷紗などの網を張るのが有効ですが、家庭菜
園ではそうもいきません。私は毎日回って先端部近くの果実の虫糞をみつけては、果実ごと
コンポストに入れています。


きゅうり
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