〜ザ・ガッツ!〜


あらすじ

 『たくましい男の人が好き。あなたみたいにひ弱なのはちょっと…』と言ってフラれた僕は、この軟弱ボディを改造するべく工事現場のアルバイトへと飛び込んだ。だが、そこで待ち受けていたのはめくるめくマッシヴ(筋肉)ワールドだった!


 昨今はエロにもストーリー性が求められ、良いシナリオを仕上げるのに四苦八苦しているというのに、このゲームの開き直りっぷりは一体どうしたことでしょう。ある意味エロゲーの本来の姿に帰ったという懐古的作品と言えなくもありませんが、そういう方面にベクトルを向けたつもりだとしたら恐ろしく明後日の方角を指しているとしか表現できません。ゲームの舞台が、女の子だらけの工事現場でエロ三昧というバックグラウンドは、エロの路線としては間違ってはいない状況かも知れませんが、しかしその殆どがマッスルレディという異常っぷりが、エロゲーの概念を突き抜けて月まで到達した瞬間を目撃したかのような気持ちにさせてくれます。
 一応ストーリーの掴みを御紹介しますと、現場を案内されたボクの前に、主任と言われる高橋美奈子嬢(通称タカさん・『2』より声:田中真弓系)が現われます。この方がいわゆるひとつのメインヒロインというヤツなのですが、首は顔より太い『北斗の○』仕様な上ランニング一丁に盛り上がる上腕二等筋も眩しいメインヒロインなんて、誰を訴求対象に絞っているのでしょうか。鉄骨でも素手で持ち上げそうなタフレディに驚いていると、この職場の婦女子の皆様、揃いも揃ってランニングにヘルメットという頼もしい出で立ちに2度ビックリ。かくしてカーキ色を汗で掻き混ぜたボクのアルバイト生活は幕を開け、ヘトヘトになってシャワー室で汗を流していると、タカさんが素っ裸でご登場あそばしたではあーりませんか! 男女雇用機会均等法を忠実に守るこの職場はシャワーも共同。しかしコッチが羞恥を覚えるほどタカさんは堂々と大股で入ってきます。大胸筋と言った方がはるかに趣のある乳と、見事に均等分割された腹筋に驚く間もなくタカさんにマイ貧弱ボディを検分される事に。『か〜っ、お前貧弱な身体してんな〜。オイ、しゃんと立って見ろ!』と、渇を入れられ下半身に力を入れると、ウッカリ僕の○○○までも直立してしまいました。『誰がそんなトコ立てろっつったよ! ま、身体は貧弱だがアソコはなかなか立派じゃねえか。よし折角勃ったチ○ポ使わねえと勿体ねえもんな、よっしゃハメるか!』と抵抗も許さず強チンもとい逆レイプ。以降、めくるめくマッチョレディ達との現場ライフがこの調子で進んでいきます。もっとも、素敵な彼女たちに翻弄されるばかりでは現場の仕事は勤まらないとばかりに折々に入るミニゲームがあるのですが、コレが『時間とクリック数を決められノルマを果たす』というマウスボタン連打のみの正に筋肉ガテンルールでして、その上女達から次々繰り出される波状攻撃により、ツルハシとスコップの間で精液飛び交う日々をこなしていると、段々『俺の頭はヘルメット置きだぜ』とまで思えて来て、肉体労働に従事している皆様は大変なんだな、などと偲んでみたりとひとしきり勘違い気分も味わえますが勿論大いなる錯覚でしょう。
 そんなこんなで事あるごとにこれらアマゾネス達に、乳牛よろしく精液を搾取され続けたボクの体も今やスッカリマッチョに。久々に会った元カノより『マッチョ嫌い』という無惨な言葉を頂戴もしましたが、ヘコたれません。もう筋肉との肉体派交流に魅せられたボクは、今日も麗しの女神達が待つパラダイス(工事現場)へと戻って行くのでした。筋肉万歳! マッチョ最高!
 …以上始めから終わりまで確信的に破綻したエロコメディなワケですが、これがどうして余りに突き抜けた色モノっぷりが功を奏し結構な人気となったようで、現在第4作までリリースされております。調子に、もとい文字通り波に乗り出された第2作目『海でガッツ!』(何とあのタカさんの姉君がご登場!)も、近日こちらでご紹介させて頂きます。