ワンワン流スキー上達講座

 ここでは私流にスキー上達講座を開設してみました。
上達するにはイメージが大切です。イメージしたものにどこまで自分が近づくかが重要なポイントになります。
あくまで個人的な滑りにたいするイメージ&考え方なのでご了承してください。
ほんの少しでも皆様のスキーライフのお役に立てばと思います。

      目次
・スタッフ紹介(講師&カメラマン紹介)
・大回り編(マキシマム&ニュートラルポイントについて)
・中回り編(ステンマルクの見解)
・小回り編(バリエーショントレーニング)
・ポール編(ナスターレースの薦め)
・コブ斜面編(ポジション&ストックワーク)12/31更新
講師&カメラマン紹介

ワンワン先生 講師 ワンワン先生

新潟県スキー連盟所属
SAJ指導員、SAJ検定員


「生涯自然なスキーを多くの方に伝えたい」
「子供達と身障者の笑顔をいつまでも見ていたい」

FANKI JAVEJAVE カメラマン
SAJ 1級(八海山スキー場にて所得)
競技と基礎をオールラウンドにこなすスラローマー
今期残念ながら足の故障でスキーは来期以降に見送り、専属カメラマン???となる。
1眼レフ初体験

結構ノリノリ!

 二人とも仕事&レッスンで時間の工面が大変ですが限られた中で楽しく進めて行きたいと思います。

 初日の今日は雨&霧で最悪のコンデション夕べからの雨で雪面状態は最悪だった。
何かやろうとするときに天気が悪いのはなぜ?きのうは快晴だったのに・・・
波乱含みでスタート。

ワンワン流スキー上達講座 大回り編
マキシマム&ニュートラルポイントについて

マキシマム&ニュートラルポイントマキシマムとはターン中で一番力が加わるところです。
ニュートラルポイントとはスキーが雪面に対してフラットな状態(平ら踏み)を指します。
この二つの関係が非常に重要でありこの二つがターン弧の質を決めるといっても過言ではありません。

イメージして見てください。雪面の捉えが遅くなるとターンのマキシマムが下にずれて行きエッジングの終了ポイントがより下の方に落とされる事になります。
当然ニュートラルポイントが左図のようなターン弧のまん中にこなくなり次のターンの谷回りまで押してきてしまいます。

※谷回り フォールラインに向かう回転
※フォールライン 最大傾斜線、ものが落ちていく方向
※山回り フォールラインから離れていく回転


谷回りが落とされるということは山回りもその分だけ下に落ちていきます。
結果、切れ上がりのない俗にいう「山回り」のみのターンになってしまいます。

ターンの質を上げることはいかに早く(谷回りの部分で)雪面を捉えマキシマムの位置を上に持ってくるかが課題になります。
ニュートラルポイントをターン弧とターン弧の中間に置く左右対称なターンに仕上げる重要なポイントになります。

一般のスキーヤーのほとんどが図のニュートラルポイントの位置まで荷重(雪面を押すこと)してしまいます。
そうエッジングが長過ぎるのです。
結果 “いびつで抜けの悪い滑り” になってしまいます。

いかに早くエッジングを終了させニュートラルポイントを迎えられるかが重要です。
この事を理解しておくだけでまったく違う感覚を得る事が出来、スムースなS字すなわち流れのあるターンにつながるのです。

 左の写真は左ターンの谷回りで雪面を捉えているところです。
視線はすでにニュートラルポイントの先の右ターン谷回りを意識しています。

 この写真はマキシマム直前の写真です。
実際ここの部分でエッジングを終わらせる感覚です。
そう、長すぎる&強すぎるエッジングはズレの原因になるのです。

 マキシマムから抜け出す部分
抜けの良いエッジングが求められます。


 ニュートラルポイントの写真
ここでは圧をとらえたスキーの板の反動でスキー板が抜けそうになります。
前後の動きが出て、スキーを走らせるには若干後傾気味になるはずです。
確実にこのポジションに戻ることが大切です。


 本日は天気が悪いなか慣れぬ(初めての1眼レフ)撮影をしてくれたFANKY JAVEJAVE君に感謝いたします。
 最後はメチャ、カメラマン顔(笑)になり「もっとこうして、もっとこう滑ってと高望みしてきます。」
さすがに滑れるカメラマンは一味違います。

ワンワンスキー上達講座中回り編

 ゲレンデで大回りや小回りを練習している人は多いが中回りを練習している人はあまりみかけない。私は中回りが全てのターン技術の基本と考えている(この講座は個人的なワンワン流ですすめています、了承してください)。

 インゲマルステンマルクを志賀高原のピステで見たとき彼はひたすら中回りで感覚をつかんでいるようであった。
後日雑誌で「中回りをしている日本人は少ないようだ」そう述べている。
やっぱり「ステンマルクもそう思っていたか・・・」
なにか自分が認められたような気がした。
 多くの人に中回りを楽しんで欲しい・・・

練習の進め方

@ 斜面選びは非常に大切です。緩斜面で距離があるバーンを選択してください。
  長い距離を自分の気持ちよくリズムに乗れるターンサイズで滑ってみてください。
  流れを意識して運動を止めないように。

A 最初は浅いターンサイズ(縦長)でノンストックで滑って見ましょう胸の壁を(胸の角度)を替えないように・・・
  ノンストックのほうが無理な上体のアオリが出ません。

B 左右の膝が同調する(同じ向き)ように意識しましょう。
  左右方向への腰(重心)の移動が少ないと俗にいう“三角窓”X脚状態になります。

C 視線は遠くを見つめ慣れてきたら足元は感覚だけで滑りましょう。

D イメージとしては左にあった重心を右に移しながら落ちていくイメージでリズムよく呼吸を整えながら滑ってみてください。

E 長い距離を時間かけて練習しましょう。繰り返し練習しているうちに自分のターンサイズが見つかる(一番気持ちよく運動できる  サイズ)でしょう。

F そう、それが自分の基本となるのです。いろいろな練習をやっても最後は必ずこの中回りで私は締めています。

G 自然と同化して柔らかいエッジングを心がけてください。
  ズレても構わないのです。自然にズレに乗っていく事が大切です。

  難しい事は抜きにしてこの気持ちで滑るだけでいいと思います。
  ハマルと必ず中回りが日課になります(笑)



ワンワンスキー上達講座小回り編

ライン取り 小回りについては落差をとった小回りを練習すると綺麗な弧に仕上がるでしょう。
バリエーショントレーニングもかなり有効です。練習すればするほど上達するのが小回りだと思います。具体的に私は@図のように落差を2メートルくらいとって練習する事が多いです。
2メートルというと多いと思われる人もいるかと思いますが、自分で思ったより一呼吸おいたほうが見栄え&質の高い小回りが仕上がり易いように思います。

 A図は2軸を意識したものですこのイメージで滑ると重心移動が左右に行われアクティブな小回りになります。当然ゲレンデにポールなどないですから2本のポールが、ずーと、先まであると自分でイメージする訳です。重心移動が左右に行われる事によって、X脚、俗にいう三角窓がなくなる訳です。
膝から下に三角窓が出来る人は腰を中心とした重心の移動(前後左右)を心がけてください。
2軸を意識して滑っているとじきに窓もなくなりますよ。(笑)

校長の小回り校長のカービング小回り
さすがです。
金バッチお洒落さん(笑)

ワンワンズ小回り
校長よりデカイ(笑)
管理人の特権でござんす!
金バッチも校長のよりデカイ(笑)

 


ワンワンスキー上達講座小回り編 バリエーショントレーニング

小回り強化にはバリエーショントレーニングが有効です。いろいろ試してみてください。

tomo先生 テールルジャンプによって前後の動き&スキーのTOPから食い込ませる感覚を
身につけましょう。
あせらず一つ一つ丁寧に。
一押しのトレーニング!

モデルtomo先生




プロペラターン。素早い回旋力を養うには最適です。最初のうちは平滑な斜面で、場所を取らずどこでも練習できます。
モデル 左 ワンワン先生   右 tomo先生 合作です(笑)



直滑行から急制動 定番中の定番ですがやはりこれが出来るようになるとスキーを自分の支配下に置けます。

小回りはジャンピング系のトレーニングをおすすめします。理由はテールスライドではなくTOPから食い込ませて欲しいからです。
普段の小回りも雪面からスキーは離しませんがジャンピングのイメージで滑っています。
難しいことはないのです。一番大切なのはイメージです

ワンワン流スキー上達講座 ナスターレース編

 少しポールについて考えてみましょう。ポールというと何だか一部のスキーヤーにしか縁がなさそうですが、実は各スキー場には最近ナスターレースと呼ばれる100円か200円でタイム計測できるポールコースがオープンしているところが多いようです。
私も石内丸山スキー場で以前ナスター会員になるくらいはまったことがあります(笑)
タイム計測されるので友人とよく競い合いました。
 皆様にも手軽に楽しめる「ナスターレース」をおすすめします!

ポールトレーニング イメージ

フリーで滑るのと違いポールトレーニングは規制されているところを滑るわけですから、自分がポールに合わせなくてはいけません。まずはポールにはいる前にイメージ作りから!
ポール@のようにダミーポールを自分で仮想して滑ると良いでしょう!
この方法は多くのアルペンスキーヤーがイメージしています。外から入ることによって立ち上がりの方向がつけやすくなります&余裕が生まれます。

Aの振り幅が狭いポールの場合もアウトインアウトが基本です(自動車レースと同じですね)回転(スラローム)の場合巻き込むようにしてみてください!
きっと上手くいきますよ。

まずはこのイメージでトライしてみましょう!

フリー イメージトレーニング緩斜面

高い姿勢のクロウチング 高い姿勢&緩斜面でポールを想定してクローチング
この時高い姿勢(普段の姿勢)が大切です!
低いとお尻が落ちて膝下だけになりリズミカルにかけてしまうので注意です!



何と!撮影 「ゆうき」(小学一年生)・・・デジカメにて
凄い・・・先生は娘かも m(..)m

フリー イメージトレーニング急斜面

急斜面クロウチング緩斜面クローチング慣れてきたら急斜面でトライしてみましょう!
斜面に横立ちで撮って貰いました実はもの凄く急な斜面です(恐かった!)



撮影 K先輩、さすがに心得ていらっしゃる。お見事です!

ナスターレース

クローチングの練習が終わったらいざナスターへ!小銭をいっぱい用意してね!後は楽しく滑るだけ!

キッズレーサー?初めてのポールナスターレースは子供からお年よりまで楽しめます!
安全&工夫がなされていますはまりますよ!

@準備運動忘れずに!
A睡眠不足は怪我のもと!
B服装整え安全第一!

われ等が佐々木選手!

ワールドカップ回転2位!
凄い!!!
我らが佐々木 明選手
期待しておりますよ!

同県人 湯沢出身
皆川 賢太郎選手 もがんばれ!!!
応援してるぞ!





              foto by 前田 俊二 氏



ワンワン流スキー上達講座 コブ斜面編

 コブ斜面を綺麗に安定して滑る・・・
スキーヤーならだれでも憧れますよね、多くのスキーヤーが雑誌等で研究していると思います。
ここではふだん私が一番ポイントとしていることに少し触れてみたいと思います。


@




A

 コブ滑走中の姿勢について考えて見ましょう。
写真@、写真Aを見比べてみてください。@の方が高いポジション。Aの方が低いポジションです。
@のポジションで滑った場合、膝の「く」の字が低いポジションに比べ少ないのがわかります。
膝の切り返しはコブをハイスピードでクリアしていく際に非常に役立つテクニックです。
低いポジションの方がよりクイックな膝の返しが行いやすいのです。

高い@のポジションは角付け(雪面とスキーの角度)のが少ない、股関節が伸びた状態になっています。
このポジションで滑った場合コブに跳ねられやすく、後傾でスキーのみ暴走する事態になりかねません。
足首、股関節、胸の壁がある程度曲がって3関節に角度を持たせる(Aのポジション)ことが大切になってくるかと、思います。

 特にスタート時は低いポジションでスタートすることをお薦めします。
最初に3関節に角度を付け意識を集中させること。特に足首が緩まないようにすることが大切です。


@

A

 斜面の攻略方でコブを受けた時の対処の仕方としては陥りやすいポジションとして@が上げられると思います。腰が引けてスキーがスッポ抜けてしまう・・・
コブを受ける時にはAのようにスキーのテールをお尻につけるイメージでスキーのトップを下げコブの向こう斜面に合わせるようにします。
そうすることによってスッポ抜けもなくなり遅れたポジションにならずに済みます。
整地でイメージするといいでしょう。

ストックをつくタイミングが早い例  
 コブ斜面を滑る上で大切なのはストックワークです。
左の写真のようなストックワークの方が多いように思います。
斜面のコブに対して向こう突きしてします。
いわば止めるストックワークです。
(ストックを突くタイミングが早過ぎる)
右腕が開いて遅れているいるのがわかります。
この場合ダイレクトにコブからの力を受けて胸の壁が起きてしまいます。
次々とコブを滑っていくうちに上体が遅れスキーが暴走する可能性が多くなってきます。






 
 

コブを乗り越えながら突くストックワーク  
 この左の写真はコブの圧を受けマキシマムまで沈んで切り換えをする部分です。
マキシマムまで沈んで次のターンの入るところ、いわば次のコブに入る部分(伸び上がる、コブを乗り越えていく部分)でストックを突くとスムーズにターンに入る事ができます。

 マキシマムの部分では写真のように3関節を曲げた低いポジションが理想です。
そこから1呼吸置いてストックを突いて、コブの向こう斜面にエッジングする。

そうするとスムースにコブをクリアすることができます。




 


 
 下る時も手が引けないように注意して、なるべく上体が遅れないように、スキーに合わせ上体を落とすようにしてください。ここでも股関節が伸びきってしまうとスキーだけ下や横に走ってスッポ抜けの原因になります。
お尻とかかとの位置関係を意識してみてください。
遅れそうになったらダブルストックで上体を前に持ってくることも有効でしょう。


 わずかな意識改革で楽しいコブライフ!
ちょっとだけ試してみてください。