Q ダイコンやニンジンが太らないのですが…
A いろいろな原因があります。
種まきから収穫までおおむね、だいこんは秋まきで60〜70日、ニンジンは初夏まきで3寸
は90日、5寸は110日くらいの日数が必要です。しかし根が太らない場合は、@株間が狭すぎ
るA土壌が硬くて根が太れないB肥料がたりないか、追肥量・回数が少ないC日光が少ない
D排水が悪い(tktの畑がそうです)E生育初期に乾燥害をうけたなどが考えられます。
Aの土壌改善には、堆肥の投入が考えられますが、完熟したものでも一度に多量(10kg/坪
以上)いれると、又根が多くなりますので注意してください。良く耕すかすこしうねを広く高く
(30cmくらい)すると作土が確保されて順調に生育します。肥料は3要素が入った肥料であれ
ば、余り悩まなくても大丈夫です。
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Q だいこんが曲がったり又根になってしまいます。
A さまざまな原因で曲ります。
最初に大根の特性を説明します♪
だいこんの生長をみてみると、発芽してから根が下に伸び30日くらい過ぎると徐々に太り始
めてきます。このあとしだいにだいこんが地上にも伸びてきて、(品種によりますが)白いだい
こんが青く着色(青首)し、およそ60〜70日後が収穫期になります。ちなみに時無はだいこん
のほとんどが地中ですが、青首宮重などは地上部のほうが地下部より長くなります。
まただいこんを良く見ると、直根(下に伸びる)と側根(2列になって横に伸びる)があること
が分かります。この側根の地際から根の先端まで1列に伸びていれば、土が軟らかくまっすぐ
なだいこんになり、下に行くほどねじれている場合は下層の条件が悪く、根の変形が多くなり
ます。みなさんのお宅のだいこんはどうでしょうか?tktの畑は粘土質&排水不良なので、高
いうねにしてもよく曲がります。(^-^;)よわった。
さて曲がっている部分をよーくみると、実は土の中で曲がったものと、地上で曲がったものと
2通りあります(又根は地下部が多い)。
1 土の中で変形する場合の原因と対策は、
@何らかの異物があって曲がったり又根になる場合の原因としては、石、固形有機物、施肥
ムラ、排水不良、耕うん不良及びうねの高さの不足などが考えられます。いずれも根の伸長
を妨げますので、良く耕しふかふかした土作りを心がけてください。
A古い種をまいた場合、根の伸びる勢いが弱く曲がりや又根になりやすくなります。3年以上
前の種はなるべく使わない方がいいでしょう。
B土壌害虫(ネグサレセンチュウなど)が生育初期に根を食害すると、変形が多くなります。
だいこんの表面に小さな孔が多数あったり、無数のこぶがあるようならネグサレセンチュウの
恐れがあります。対策としては、土壌消毒、輪作及び緑肥(マリーゴールドやエンバクなど)に
よってセンチュウを抑制するとよいでしょう。
Cまいた種の間隔が近いと、お互いが干渉して葉がぶつかるため軸が曲がります。この地上
部の曲がりは間引き後に土を寄せてやることで、ある程度まっすぐにすることができますが、
地下部は曲がったがわの側根の肥大が不良となり、根が変形しやすくなります。種を多くまき
すぎたり(1ヵ所5粒以上)、間引きが遅れても同じなので、は種量(1ヵ所3〜5粒)、間隔(2
cm)、間引き時期(本葉2〜3枚と5〜6枚の2回)に注意してください。
D間引きをする場合は、双葉の大きいものを残すより形が揃っているものを残すようにしまし
ょう。虫に葉がかじられたり、双葉の左右の大きさが違う場合は側根の肥大に影響し曲がり
の原因になりますので、こんな点にも注意してください。また葉を折らないよう注意して間引き
ましょう。
2 地上部が変形する場合の原因と対策は、
@先ほどのCと同じく、は種量、間隔、間引き時期に注意してください。間引き後に少し土を
寄せると曲がりにくくなります。
A株間が近すぎると、葉と葉が互いに押し合って地上部が曲がりやすくなります。株間(25cm
以上)は十分離してください。
Bうねが小さいとうねの肩が崩れやすく、曲がりやすくなります。1条まきのうね幅は80cmくら
いとし、2条千鳥にまく場合は100cm以上とします。2条千鳥の場合、列と列の間(条間)がせ
ますぎるとお互いの葉が干渉しやすいので曲がりやすくなります。
C生育初期に強風にあうと根が傷つき、曲がりやすくなります。風が強く吹くほ場は防風網を
設置するか、風上に背の高い防風作物を植えておくと良いでしょう。
Dホースなどでかん水する場合、水の勢いが強すぎると地上部が倒れて曲がることがありま
す。生育初期に乾燥する場合は、ジョウロを使うか水を絞ってやさしくかん水してください。
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Q 売ってるにんじんみたいにキレイな色にならないのはなぜ?
A 加工方法や収穫時期で発色は変わります。
にんじんの発色の成分は、主にカロチン(黄〜オレンジ色)とリコピン(赤色)です。体にもいい
成分ですのでたくさん食べたいものです。しかし家庭菜園では色が悪いと良く聞きますが、原
因はなんでしょうか?
@まずお店で売っているにんじんは機械で洗うとき、薄皮を1枚むいています。
にんじんの皮は厚い「表皮」とその外側にある薄い「根冠」の2重構造になっています。機械
で洗うときはこの外側の「根冠」を取り除いてしまうので、鮮やかな色になります。ただ家庭で
むやみにタワシやスポンジでこすると、色はきれいになりますが傷みが早くなりますので、土
だけおとして食べることをオススメします。ちなみにカロチンなどは中心より外側に、根の先よ
り葉に近いほうにたくさん生成されますので、あまり厚く皮をむかない方がいいですよ(^-^)
A収穫適期により発色が違ってきます。五寸にんじんは種まきから110〜120日くらいで収穫
となりますが、とくに70日くらいから急速に肥大し色成分であるβカロチンやリコピンも増加し
てきます。しかしこの時期に高温期になると肥大はしますが色素が生成されにくくなりますの
で色が悪くなります。品種によっても多少違いますが一般に、肥大最適温度は16〜20℃くらい
といわれています。
お住まいの地域によっても違いますが、初夏まきはつくりやすく色も良いのですが、春まきや
秋まきでは発色が悪くなることがありますので注意が必要です。
B肥大期ころに土寄せをしないと、生育後半に肩のあたりが日にあたるため緑色になった
り、黒っぽくなったりします。そこでは種後70日以降に、3〜5cmくらい土寄せをしてあげると
肩まできれいな色のにんじんになります。ところでこの緑色に着色した部分はじつは非常に栄
養成分に富むので、できれば捨てずに食べてしまいたいものです。
C肥料不足や乾燥、湿害や日照不足など生育が不良になると根の肥大が悪くなります。「そ
のうち大きくなるさ」と待っていると、収穫適期を過ぎてしまうためだんだん色が悪くなります。
は種から順調に生育させて適期に収穫することがポイントとなります。水はけの悪い畑では十
分耕して高いうねにするようにしてください。
長い期間食べたい場合は種まきをずらしたり、品種を替えるなどしてください。
D品種の違いによって色が違います。長さも違いますが赤色〜赤橙色〜橙色とさまざまで
す。主流である五寸にんじんに関しては、赤橙色系が多いようです。この色の違いは主として
リコピンやカロチンの比率が違うためですが、大きく分けて赤色系のほうが独特のにんじん臭
が少なく、橙色系のほうがにんじん臭が多いようです。
現在は品種改良が進みだんだんとこのにんじん臭の少ない甘い品種が多くなってきました。
E畑の土の違いや肥料成分により発色が違ってくるようですが、まだ研究中のようです。にん
じんの産地には砂丘地域や黒ボク地域が多いことから、軽くて耕土が深い土壌が適していま
す。このような畑では根がまっすぐ深く入るため、ヒゲ根の少ないきれいなにんじんができま
す。しかし乾燥しやすいのが難点で、発芽ムラや肥大不良となりやすく色の悪いにんじんにな
りますので、乾燥時には定期的にかん水してください。
F根が病気になると茶色〜黒色のシミなどが多くなります。主に連作障害や窒素過剰、排水
不良などが原因となりますので、適正管理を心がけましょう。十分に腐熟した有機物による土
作りも効果的です。
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Q ニンニクが大きくなりません。
A ニンニクを太らせるコツについてまとめてみました。
1 栽培全般について
@ニンニクには寒冷地向き(福地ホワイト、岩木、富良野など)と暖地向き(壱岐早生、遠州
早生,佐賀大ニンニク、沖縄種など)があります。地方種も多く実にさまざま。(^-^;)それぞれ
適地に植えないと球の肥大が悪くなります(低温要求量や日長が関係します)。
A種球が大きいほど早く茎葉が大きくなるため、球数も多くなり収穫量が増加します。
Bマルチは行った方が収穫量が増加します。マルチの色では黒より緑や透明の方が収穫時
期が早まります。
C株間は広いほど球は大きくなりますが、総収穫量が減少します。
うね幅1m(うね面60cm、うね間40cm)、条間15cm、株間15cm、3条植えで、67株/坪
D植付け時期は9月15日〜20日を北陸の標準とすると、寒い地域では2週間ほど早く植えな
いと、根が伸びれません。逆に暖かい地域では10月上旬まで植えられます。
E浅根性なので、ねぎ類の中では意外に乾燥に弱く、土が乾くと特にカルシウムなどが根か
ら吸収されにくくなり葉先が枯れてきやすくなります。降雨がないときはかん水しましょう。また
堆肥などによる土作りも保水性改善に効果的です。
F逆に、排水不良の畑では根の伸長がわるくなりますので、高うねにするかうね間を少し掘っ
てあげましょう。
Gわき芽が出てきたら、年内中に取り除きます。
H5月以降に「とう」がでてきたら、早急に摘み取ったほうが球が太ります。
2 肥料について
@土壌酸度は中性(6.5〜7.0)に近いほうがよく、火山培土や砂丘地では石灰が不足すると酸
性障害で根が伸びれなかったり、葉先が枯れたりします。
A肥料は、秋〜冬はあまり吸収量が多くありませんが、春の生長時期には急激に吸収し「と
う」がたつころから低下します。多肥栽培すると球割れが起きたり、カルシウムの吸収が悪く
なったり「サビ病」が増えます。
施肥量のめやす(坪あたり)
石灰400g、堆肥6kg、化成肥料(基肥300g、降雪前の追肥100g、消雪後の追肥200g、葉桜
頃の追肥200g)
3 病害虫について
@ニンニクがよくかかる病気に「サビ病」があります。発生時期は4〜6月が多く、葉にオレン
ジ色の点が無数にできます。多発生すると球が小さくなりますので、発生初期に防除しましょ
う。「バイレトン水和剤5:500倍」が効果的です。農薬を使いたくない場合は、追肥をやや少な
くし、「珪酸カリ」などを与えると病害抵抗性が増します。
Aアブラムシが媒介するウィルス病にかかると、葉に黄色い線が入ったり、まだらになったり
します。生長が悪くなって球が小さくなりますので、アブラムシを防除しましょう。「ジメトエート
乳剤:1000倍」が低毒性で効果的です。ウィルスにかかったニンニクは翌年の種球に使用で
きません。
以上、思いつく限り書いてみました。参考になった?(^o^)/
栽培の基本的なポイントは指針を追加しますので、あとで参照してくださいね。
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