scribbles 13

扉文〜最深部

ハッブル望遠鏡が映し出した 宇宙の最深部 は銀河に満ちていた
空間的・時間的にわたしたちから最も離れているその部分が
わたしたちの知る最も豊かな銀河の森だったのだ

その映像を見ているとわたしは慰められる
これほどの銀河があって、そのひとつひとつの銀河に星の数ほどの星々があるのなら
その中のどこかの惑星にもうひとりやふたりの「わたし」がきっといる
そう思えるから

今見える星たちはその100億年前の姿で
今の星たちの姿を見るためにはもう100億年待つしかない
だとすれば、この地球のわたしの今と、かの星々にいるだろう「わたし」の今が
100億光年を隔てて、わたしと「わたし」の目の前で交錯しているのだろうか...

2005.1.13

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