「本当にごめんね」

私は98年の年末は実家で過ごしました。1年丸々帰郷して
いなかったので、1年ぶりの実家です。予算がなく、時間的な
余裕があったため、車での帰郷にしました。

片道休み休みで7時間〜8時間程度なので、まぁ、夜中に
走ればそれほど辛い事もなく(充分睡眠を取っておく必要があり
ますけど)往復共に何の問題もなく済みました。

さて、本題に入ります。それは復路でのお話です。

私の実家は川崎市なので、東名高速道路のI.Cは「東名川崎」を
利用します。私がいざ、大阪へ戻ろうとそのインターチェンジへ
さしかかると、高速入り口に2人の男性がいました。路上に荷物を
おき、一人が大きな紙を持っています。紙には「大阪」と書かれて
いました。そうです、今、流行(なのか?)のヒッチハイクです。

もちろん、ヒッチハイク自体は昔からありましたが、最近、TV
などでも、それらを扱ったコーナーや番組が多いため、有名になった
行為です。私の車のナンバーには「神戸」とありますので、
当然彼らは「これに乗れれば、一発で戻れる!」と思ったに違い
ありません。実際、「東名川崎」の入り口で「神戸」ナンバーに
出会える確立は、それほど高くないはずですし。

そこで、最初のごめんなさいです。それは、彼らに気づいたのが
過ぎ去る時だったのです。「あっ」と思ってもすでに後ろに
流れてしまっていました。入り口は1車線なので、止まって戻る
わけにもいきません。彼らはガッカリしたに違いありません。

次に2つめのごめんなさいです。それは、例え気づいたとしても
2人も載せる力は私の車に余力としてなかったということです。
久々に実家へ戻った私は買い物をたくさんしていました。
一応4人乗りの車ではありますが、後部座席は荷物でパンパン。
とても人が乗れる状態ではありません。無理してもせいぜい一人。
というわけで、ごめんね、という話でした。

ちなみに、東名高速道路から名神高速道路へ乗り継いだ辺りの
サービスエリアには「岡山」という紙をかかげた青年が一人いました。
彼にはすぐに気づいたので、一応止まって窓をあけて、乗れないと
いうことと、がんばって、という声をかけてみました。

ま、一人だったので、きっと誰かが拾ってくれたでしょう。
なんか、楽しそうだなぁ、って思いました。時間がたくさんあれば
そんな旅もいいかもしれません。としみじみ感じました。


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