「髪の毛スプレー」

毎朝必ずすれ違う人がいる。もちろん、そんな人は誰だって
たくさんいると思うし、それぞれが様々な特徴を持っていると思う。
これを読んでいる貴方の記憶に色濃く残っているのは、どんな人ですか?

いろいろな人が浮かんだと思いますけど、私が一番色濃く覚えている人は、
貴方の思った人よりも、きっと強烈だと自負してます。きっと誰にも負けません。

その人は、かなり黒いです。ほわほわしています。ボリュームが
かなりあります。よく出来ています。でも、遠くじゃないと、効果が激減します。
かなり本気だと思います。さて、どんな人を想像しましたか?
イメージは浮かびましたか?こんなヒントでは想像するのは難しいかもしれませんね。

その人は、通販でお馴染みの例のモノを使っているんです。
「髪の毛スプレー」
知っていましたか?思い出せましたか?知らない人の為に説明しておくと、
このスプレーからは、黒い粉末が噴霧されます。この粉末は、
とても付着しやすくなっています。質感はパウダースノー風で、
付着した後もふわふわ感を維持するようです。

もうわかりましたね?まだわかりませんか?あえて聞こうとしてますか?
では、はっきりと言いましょう。
「このスプレーは、頭の髪の薄くなった箇所へ噴霧することで、
まるで髪があるかのように、見せることが可能です。バーコードタイプや
マガタマタイプのように、他方面から無理に持ってくるわけではないので、
より自然に薄毛を隠すことが可能であるという、画期的商品なのです。

でもね、やっぱりヘンなわけですよ。明らかにホワホワしてるし、質感も
おかしいし。各個人が半径10m以内に入らないとかっていう条例があるので
あれば、問題も無いかもしれませんが、満員電車とかっていうシチュエーションが
十分考えられるような都会の生活では圧倒的にフリなカモフラージュなのです。

事実、毎朝すれ違うだけの私ですら、そんなに接近しない私ですら
気づいてしまうレベルです。あそこまでするぐらいなら、むしろカミングアウト
してしまった方が、よっぽどいいのでは?!とか思ったりもしますが
実際にそういう境遇になったら、ワラにもすがりたい気分でやってしまう
のかもしれませんねぇ。む〜、なってみなければわからないのかもしれませんが
なってみたいとは思いません(苦笑)ま、好きでなる人はいないでしょうが…


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