「エンターテイナー」

名古屋会場でオーディションを受けてた時の話。すごいあやしい人がいたんです。
受ける前の行列の段階で。列の一番前にいて後ろ側を向いて大きな声で話してる。
絶対仲間がいると思ってたのに、よく見ると一人。そう、一人で全体に対して
話し掛けてる。誰も相手してないし返事もしないけど、一生懸命に話してた。
なんか、野球の審判の説明とかテクニックとかをみんなに教えてたんですよ。

その人が、結果発表待ちの行列でかましてくれました。手にしていたギターを
かかげて「はい、これからオークション、オーディションだけにね」なんて
始めちゃった。「じゃ、10万円から、どうですか? 11万未満でどうぞ」
でも、だれも答えない。矢継ぎ早に言葉を繰り出す。「これね、ギターだけじゃ
なくてこの持っている右手、右手も込みの値段で10万。うわ、やす〜!」

全然反応がないので、黙る。しばらく黙ってからギターを置くと、また始めた。

「じゃ、これから一人コントはじめま〜す。え〜と、僕の時計で4:30から」
(って、もう6:00まわってるっつうの)とか心の中で突っ込んでると

「あ、この時計、狂ってるんですよ、針が逆回りもしちゃうし。っていうか
この時計、実は砂時計なんですよぉ。ガハハハハハハ、なんて」
(それじゃ、時間がわかんないじゃ〜ん!)

「え〜、面白かったら僕のこの手袋(軍手)の中にお金を入れてください。
入れたお金でパンパンになって手袋がはじけた段階で終わりにします。」
(壊れるかっつうの、マジで)

「20歳になったら、選挙権なんかいらない。サーブ権をください!
(あ、コレ結構面白い〜)って声を出して笑ってしまいました。不覚。

「自慢じゃないですけど、生卵を20回連続でヘディングできるんですよ」
(出来るわけないじゃん。出来たらそれで食べていけるってばさ

「そうそう、この手袋(軍手)、すごいんですよ。エアー入って
るんです。だからすっごく軽い。エアー入っているから」

(そりゃ、軍手だもん、空気入るよ、通気性抜群だってば)

「ぶっちゃっけた話、実は僕ドラゴンボール6つ持ってるんですよ」
(おいおい、あと1個じゃ〜ん!!)

だって。他にもコネタがたっくさんあったけど、あんまり覚えて
いません。良かったのが上のやつなので。しばらく続けた後、また
急に黙って、静かになったなぁ、って思ったら急に列から出てきて
あやしいシャドーボクシングもどきを始めるし....遠くの列で見て
いる限りは面白いけど、近くの人たちって怖いんだろうなぁ....。


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