結局頼むのは2人。それぞれ名前とか住所とか書いた紙を渡し
帰りを待つことになった。そのメモがすべてのはじまり。
やがて帰ってきたA氏(33才)は、買ってきた定期とおつりを
それぞれの机に置いて役目を終えた。
「ありがとー」という言葉と共にそれぞれの定期を手にする。
そのうちの一人が定期を見て、過剰な反応を示した。
「えー、なにこれ!?」思わず笑っている。
そこには「三宅うめ」と書かれた定期が。ちなみにこの人の名前は
決して「うめ」などではない。では、一体なにが起こったのか。
もともとそれぞれがメモを渡していた。このメモには当然、
名前と住所が書かれていた。ところがこの三宅氏のメモには
下の名前が書かれていなかった。そのため、A氏はその場で
思い浮かんだ名前を記入して購入してきたということなのだ。
でもなんでまた「うめ」なのか? 普通はそんな名前は考えない。
だいたい、33才なのに「うめ」なんて考える? おかしいでしょ。
「でも、たまたま浮かんだのがウメだったから。」って、おい。
そりゃないでしょ。これから三宅氏は一ヶ月間この定期で暮らす。
問題は「落とすことはできない」っていうこと。だって、
もし落として拾得物で出てきても名乗ってもらうことできないもん。
本名は「うめ」なんかじゃないんだからさ。
しかし、まぁ、いまどき「うめ」を連想する人がいるってだけでも
すごい貴重なことなのかもしれないけどね。