翔子とキリュウのパラレルワールド日記(『Digital Quest(仮)』編)



「…………」
「…………」
「つまら〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!」
「翔子殿我慢なされよ。」
今、翔子とキリュウは、奥戸という町の、スポーツセンターの辺りを、三十分近く歩いていた。町並みもあまり元の世界と変わりない。
そこに、猛スピードで走ってくる自転車に、キリュウが轢かれそうになった。
間髪後ろに飛び、自転車をよけたキリュウを横に翔子が叫ぶ。
「あぶね〜じゃねえか何処見て走ってる!」
「すまんすまん大丈夫か?」
男が寄って来る。
「たいした事は無い。」
キリュウが答える。
「そうか、それなら良いんだ。すまなかったな、じゃあ!」
そう言って男が行こうとした所に、
「待てよ、お前何処行くんだ?」
チャリに乗ろうとした男に翔子が聞く。
「ん、俺か?」
「そうだよ、お前以外に誰が居る?」
「そういえば、俺以外誰も居ないな、お前らと、喋ってるの。」
「んで、何処に行くの?」
「これから、友達の家に行くんだよ。」
「なら、私達も一緒に連れてってよ!暇なんだ。」
と、翔子は男に聞く。
「別に良いけど、あんた等誰?」
「私は山野辺翔子、んでこいつは、キリュウ。そういえば、あんたの名前は?」
「(何処かで聞いた名前だな)俺は柳打 元、宜しく。……やべっ遅れる!」
「何に遅れるんだ?」
「だから、友達の家に行くって言っただろ。」
「そういやそうだったな、で何時にいく予定だったの。」
「一時半頃だったはず。」
時計を見ると一時四十分だった。
「おいこれは、遅れると言うより遅刻だぞ。」
「あぁ!ほんとだ!急がなきゃ。」
「んじゃあ早く行こう。」
翔子が言うと、歩いていった。
しばらく歩くと目的の家に着いた。
「お〜い飯島ぁ。」
二階ベランダから飯島と呼ばれた男が現れた。
「やっと来たか、皆来てるぞ上がれ…って後ろの人誰だ?(どっかで見た事ある顔だ)」
「ああ、この人達は山野辺翔子さんと、キリュウさんだ。」
「そうか(なんかのマンガで、見た名前だな)俺は、飯島 龍太、まぁ兎も角上がってくれ。」
そう言い、龍太は自分の部屋に消えた。
「「元!遅いぞ!」」
二人の女が怒った口調で言う。
「元、遅れるのは、構わんが、ナンパして遅れんのは、良くないの〜」
老人風の言い方で男が声を掛ける。
「………………………」
キリュウは、赤面して、下を向いる。
「私は、山野辺 翔子こっちは、キリュウ宜しく。」
と、翔子は気にしないで自己紹介をした。
「ああワシは、佐藤 巨崇よろしく。」
「私は、新穂 奈津子よろしく。」
「私は、鈴木 美矢子よろしく。」
「俺は、鮫島 翔吾よろしく。」
部屋に居る面々は次々と自己紹介をしていった。皆は15歳で、同じ中学に通っているとの事だった。
「おい元あれ持ってきたか。」
「おおその為に今日は集まったんだからな。」
「んじゃあセットするからちょっと待ってて。」
元がそう言うと何やら準備を始めた。
キリュウは辺りを見回していた。そして本棚のいくつか並んだ本を見つけると、
「(んこれは、シャオ殿の事か?)飯島殿、ココにある本を読んで良いかな?」
と、"まもって守護月天"というマンガを指差しながら聞いた。
「ん良いけど。」
龍太が答えるとキリュウは、まもって守護月天の11巻を手に取り読み始めた。
「おいキリュウ何読んでるんだ?」
翔子がそう聞きながらキリュウが読んでいる本を覗き込んだ。
「………………!!!!」
翔子は声が出ないほどに驚いたらしい。
「おいキリュウこれは、この間やった試練じゃないか?」
「あぁ、この前主殿に与えた試練だな。それと、これはこの前行った温泉旅行だな。あの温泉は気持ち良かったぞ。」
「なあキリュウ、もしかしてこの1巻読めばどうやって七梨と、シャオが出会ったか解るのかな。」
キリュウと、翔子が小さい声で話している。
「おい鮫島この二人、月天に出てきてる翔子とキリュウだよな?」
「うん、確かに月天の登場人物だよな。」
こちらも、龍太と翔吾がこそこそと話している。
「おい出来たぞ、始めよう。」
元が言う。
プレイヤーの追加をおこないゲームを始めた。
プレイヤーは、ゲーム中のキャラの設定をする。
翔子は武道家。細かい設定は置いといて。(本当は考えてない)
キリュウは一応魔法使いという事になった。
キリュウの設定は、心の清き者に仕えて試練を与える以外原作と同じだ。
「ゲーム開始!」
幻が開始の合図をしたとたん、全員がテレビに吸い込まれていった。
気が付くと翔子、キリュウ以外の皆は姿が変わっていた。
「お前らその姿は…」
翔子が不思議そうに聞く。
「あぁ、忘れてた。君たちは絵を書いてスキャナーにかけてなっかたな。」
「俺達は、始める前に絵を書いてスキャナーにかけたんだ。」
「ほほう、だからそんな姿になったんだな。」
「そうゆう事。それと、このゲーム内は、私(美矢子)はリミサ、奈津子はキーラ、
元はビラード、一応リーダー、巨崇がオルネン、龍太がタツ、翔吾はコウって呼ぶのわかった?」
「うむ、解ったリミサ殿。」
キリュウが納得していると、
「そんでこれからどおすんだよ?」
翔子が聞く。
「まずは、冒険探しに喫茶店にでも行く。」
リーダーことビラードがそう言うと、皆で喫茶店へ向い歩いてく。

     〜喫茶店にて〜

喫茶店のパソコンを使って情報を仕入れるのがこの世界での常識らしい。
「ほうこれが"ぱーそなるこんぴゅーたー"と、言う物か。」
キリュウは珍しそうにパソコンを見ている。
「んじゃあアドレスを、http://12.tok2.com/oat047/っと」
「検索で、クエストで、えーっと平均レベルは、『2』っと。」
もうちょっと教えると、この世界は、外ATと、いう会社が全世界企業を、独占しているらしい。
「おい手ごろなのが有ったぜ、またモンスター退治だけど。」
パソコンを使っていたタツが言う。(タツは、ハード、ソフト共に得意)
「それで良いんじゃねーの。」
ビラード(リーダー)が言う
「手続きも済んだし行くか。」
「いこーいこー」
コウが叫ぶ。
「いや、まずはアイテム買いに行くぞ。」
ビラードが言う。
「確かに、前回の冒険でアイテム全て使ちゃったもんね。」
キーラがそう言うと、薬局向う事になった。
「おい、何買うんだ。」
翔子が聞くと、
「とりあえず、パノの種十個と、チアの花五輪下さい。」
リミサが言う。
他に買ったものは、食料など重要な物。
買い物が済んで出発しようとしたがお金が無い事に気がついた。お金が無ければ馬車には乗れない。
「と、いう事は歩きね…(大変な事にならなきゃいいんだけど)。」
「歩いていくのも試練の内だ、頑張って歩かれよ。」
キリュウが言う。(やっとキリュウに喋って貰えたよ)
「まっいつもの事だしいっくぞ!」
ビラードが指揮をとる。

ココで、ちょっと今回の冒険の内容説明。
 クエストレベル :3
依頼者(依頼した町):イクラマス
    場所   :イクラマス山頂上
   依頼内容  :最近現れた訳の解らないモンスターを、退治して貰いたいとの事
    報酬   :7000G

こういう訳で、今回の冒険は、モンスター退治!
などと書いている内に、イクラマス山まで来たようだ。

「ふう…後は、登るだけだな。」
「けど…もう真っ暗だよ。」
コウが言う。
「仕方ない、今日はここで野宿だな。」
「えー野宿なの。」
キーラが、相当嫌そうに言う。
「仕方ないじゃろ、このまま登って迷うよりマシだじゃろうに。」
オルネンが言う。
「夜の登山…試練に成るかも…一回やったか主殿に…」
キリュウが一人呟いていると、
「おーい飯出来たぞ。」
「わーい飯!めし!メシ!」
タツの言葉にコウが喜び叫ぶ。
「「「「「「「いっただきまーす!」」」」」」」
「いただきます」
キリュウが少し遅れて食べ始めた。
…………………………………………………食後…………………………………………………
「しゃあない、やる事無いし寝るか。」
ビラードが言う。
「そうね、明日は朝早くに登りたいし。」
キーラが言うと、じゃあと、言い男達が離れたところに行く。
「あっ忘れ物。」
と、言いタツが戻っていく、その後にオルネン、ビラードも続く。
「お前は、そこじゃないだろ。」
戻っていたタツがリミサにむっかて言う。
「そうじゃぞ、いくら女子達(おなごたち)の側に居たくても男は向こうの木陰と、決めたじゃろうに。」
と、オルネンも、リミサにむかって言う。
「私は、女だ〜〜〜〜」(本当にリミサは、女と、いう設定です・これはパクリです)
などと叫びながらリミサはタツとオルネンを持っている武器で叩き始めた。
(ここでタツとオルネンが死んだと思った人、これは自称ギャグ小説だから決して死にません)
「仕方ないの〜そんなに女子達の側に居たいのなら構わんか…」
「え〜リミサばかり良いな〜僕もキーラちゃんと一緒に居たいのに。」
いつの間に来たやらコウがぼやく。
「お前は、絶対にだめだ!この前キーラに夜這掛けようとしてたし。」
ビラードが言う。
「(何?、夜這だと!七梨もこんだけ度胸があると良いんだが…。)」
「(夜這か…主殿もこの位の度胸が欲しい物だな。)」
翔子+キリュウは同じ事を思っていた。
駄々をこねるリミサをそのままにし寝ることにした。
…………………………………翌朝…………………………………
「おい!朝飯できたぞ。」
タツの声で皆が目を覚ます。と、思いきや、コウが居なかった。
「そういえばコウ殿は…」
キリュウが聞く。
辺りを見回すとコウが木の上に立って寝ていた。
「なんつう所で寝てるんだあいつは。」
「気にするないつもの事だ。」
「そうだぜ、あいつの寝相の悪さに驚くんじゃねえよ。」
「これがいつもの事かよ…変だよなこいつ等は…きっと。」
(設定上こいつは、変なんだよby著者)
「お〜い飯だぞコウ!」
タツがコウを起すが、全然反応がない。
「コウ〜御飯できたよ〜」
キーラが起すと、
「は〜い!!!」
と、言い木から飛び降りてきた。
………………………朝食後………………………
なにやらパソコンをいじっているタツの姿があった。
「何をやっているタツ殿。」
「んっ?ああ〜これは、…今は秘密。」
三十分後
「さてとそろそろ行くか?」
「いいよ、もう終ったし。」
パソコンを閉じながらタツが言う。
出発してからしばらくするとコウが何かを持って来た。
「珍しい物見つけたよ〜」
「コ…コウそれ今すぐ捨てろ!」
「え〜なんで〜」
「それは、クイーン・ビーの巣だ!」
ビラードは、慌ててコウに言う。
しぶしぶコウはその巣を捨てる、
しかーし、クイーン・ビーは巣から飛び出してきて皆に襲い掛かる。
「仕方ない逃げるか。」
ビラードが言う。
言わなくても逃げるしかない状況だ…。
逃げても逃げても追いかけてくるクイーン・ビー。
「なんか、この状況初めてこの世界で冒険したときと同じ状況じゃない?」
逃げながらキーラが言う。
「確かに、それじゃあ何とかしなきゃな、タツ時間稼ぎしてくれ。」
「あいよ。」
タツが、振り向いて、クイーン・ビーに向かっていく、
それと同時にタツの髪と、瞳、抜刀した刃の色が真紅になった。
「なんかタツの奴、変じゃないか。」
「気にしないで、翔子ちゃんいつもの事だから。」
などと話していると、タツがクイーン・ビーに攻撃していた。
攻撃した刃から炎が出てきて、クイーン・ビーを焼き殺す。
「凄いな、タツ殿は。」
「確かにあれは、タツだけど、タツじゃないよ今は。」
「どうゆう事だ、リミサ殿。」
「後で話すは。」 リミサとキリュウの会話をよそに、タツは暴走している。
気が付くと辺りは、火の海だった。
「やべーなこりゃ…おい!炎(エン)その位にしないと俺達が焼死しちまうこの位にしろ!」
「ちっ仕方ないな。」
そう言うと今度は、髪と目、刃の色が、青くなった。
「仕方ないな〜炎の奴また派手にやったよな。」
「ああ炎の暴走さえ無きゃ良いのにな、水(スイ)」
「消火も終りましたこれで…おや、こちらの方々は、いったい?」
「私は翔子で、こっちがキリュウ宜しく。」
「私は、水こちらこそ宜しくお願いします。」
「?今、水って言ったよな、さっきのも炎とか呼ばれてたし一体何なんだ。」
「ああ、私達ですか、私達は一応タツのもう一つの人格で、タツは多重人格という設定なんです。
一応この世界の全ての属性が一つの人格に一つ宿ってるんです。」
「なあ他にどんな属性があるんだ。」
「他には、地・氷・闇・光・雷・風・木それと、さっき暴走してた炎と、私の水です。」
「ありがとう大体解ったよ。」
「では、私は、これで。」
と、言うと水は、タツ(属性無し)に戻った。
「話終ったようだしそろそろ行こう。」
「いや…まだ行けんようじゃぞ、周りを見なされ。」
オルネンの言葉に従い皆辺りを見回す。
「あれは、ガーゴイル!!!」
ビラードがモンスター百科事典を見ながら叫ぶ。
「ガーゴイルの他にまだ沢山居るぞ、しかも囲まれておる。」
「じゃあ戦闘開始だね!」
コウが喜んで言う。
「ほほう、じゃあ早速俺が作ったアイテムが役に立つな。」
タツはパソコンを広げた。
「じゃあ私の作った魔力アップの薬飲まないキリュウちゃん?」
「ふむ、では頂くかな。」
キリュウは、リミサが作ったとっーても危険な薬物を、飲んでしまった。
「じゃあ翔子さんは、これね。」
「なんだこのグローブは。」
「このグローブは、数値上この世界で一番硬くて、一番軽い特別なグローブなの、
翔子さん一応武道家でしょ、だからそれに合った武器を作ってみたんだ。」
「んじゃあノルマは、十五匹(ボス(ガーゴイル)を除く)。」
ビラードは、張り切っている。
しかし、ビラードは周りにいるエビルタイガーを相手に苦戦していた。
当たり前だ魔法使いが肉弾戦なんて…
しかし例外もある、リミサとキーラは、魔法使いなのに打撃攻撃が得意で、
ノルマは、五分も経たないうちにクリアした。
「ノルマ達成したけどどうするの。」
「少し休んでろ。」
タツはというと、髪と目と刃を、銀色にして戦っている。
確かにこいつ等(エヴィルタイガー)の弱点は光だからタツは光属性の光(ヒカリ)を呼び出したのだ。
キリュウは万象大乱で敵を小さくして踏み潰している。
翔子は、タツ作のグローブで、敵を一撃でKOさせている。
ビラードは、打撃を諦めて、
「電気の粒よここに集いて、我(わが)、前の敵を討て!プラ!!」
雷属性の魔法を唱える。
コウは精霊を呼び出して攻撃している。
攻撃方法はアクア(水属性)で相手を濡らしアンペア(雷属性)で感電さるという攻撃。
一人十五匹というノルマを全員が達成し残るは、ガーゴイルだけになった。
「やたらに多くなかったか?この雑魚たち。」
「仕方ないだろ、著者が俺にノルマ十五匹なんて言わせるから、敵の数が最低百二十匹って事に成ってるんだから。」
「ここの著者殿は馬鹿だなタツ殿。」
「あ…ああそうだな。(俺にふるな〜)」
タツは、やたら動揺しているが、誰も気が付かなかった。
「じゃあ最後の一匹頑張りますか!」
「「「「「「オーーーーーー」」」」」」
キリュウ以外の全員がリーダーの言葉に答える。
「あれっ、そう言えばキリュウは?」
翔子は、キリュウのいたほうを見ると、戦闘中なのに眠っていた。
「あ〜あ、こりゃとーぶん目ぇ覚まさないな。」
「なんてったて、とーっても危険なリミサの毒薬飲んじゃったんだから。」
「ひどいよキーラ、私が作った薬が何で毒薬になるのよ!」
「毒薬で良いんじゃないか?この間なんて、回復薬だっとか言って飲んだとたん爆発したんだし。」
「あっ…あれは……、調合を間違えたのよ。」
「何を言う、調合を間違えるのは、十八番だじゃろーに。」
「うるさ〜い!!!!!」
目の幅いっぱいに涙を溜めながらリミサはタツ+オルネンを攻撃している。
「リミサ、攻撃対象が違うぞ!」
しかし、ガーゴイルはこのやり取りを待ってはくれず攻撃して来る。
「んっ…」
タツはガーゴイルの殺気を感じたのかジャンプで避ける。
攻撃を避けられたガーゴイルはリミサに激突した。
「痛いじゃない何するのよ!!!もう怒ったわよ!」
タツ+オルネンのいじわるとガーゴイルの攻撃に本当に怒ったリミサは、ある呪文を唱えだした。
「聖なる五方星よ、その姿を結界と化し中で光を無限に解き放て!!!スターホーリー!!!!!!」
その呪文とは光属性最強の魔法を放つものだった。
「うわバカ!俺達まで巻き込むな!!!」
「そうじゃ!そうじゃ!ワシらまで巻き込むな!!!」
嘆いているのはさっきまでリミサに殴られていたタツ+オルネンだった。
リミサによって五方星の中にガーゴイルと共に閉じ込められているのだ。
魔法攻撃が終ると、ガーゴイル+オルネンの亡骸と、髪、目、刃が、銀色のタツ(光)がいた。
「回復させてくれてありがとう。」
「ちっ、やっぱりタツは光になったか。」
リミサは舌打ちしつつ小さくぼやいていた。
「んっ何か言ったか?」
光はいつの間にかタツに戻っていた。
「ったく、危ないの〜」
「うわっ、何時の間に回復したのよ!ちゃんとトドメさしときゃ良かった。」
「そんな事どうでもいいから…、早く日が暮れる前にイクラマスまで行くぞ。」
ガーゴイルを倒した一行はイクラマス山頂上に向けて再出発した。
歩いて一時間弱で頂上に着いた。
「んじゃあ先ずは、村長の家に行くか。」
…………………移動中…………………
「やっと着いたな…。」
「すいませーん誰かいませんかぁ?」
「どちら様で。」
使用人が声を掛けてくる。
「私たちは、モンスター退治の依頼を受けに来た冒険者なんですけど。」
「そうですか、ではこちらにどうぞ。」
使用人はビラード達をリビングに通した。
しばらくして村長らしき人物が現れた。
「では早速お聞きしますが、今回の依頼内容のモンスターとはどんな者なんですか?」
「それは…、翼があって…え〜…、それ位しか判りません。」
「翼…もしかして、こいつですか?」
モンスター百科事典(本当にこの百科事典は有ります(自作))を村長に見せながら聞く。
「ええそいつです、間違い有りません。」
「………こいつなら来る途中でリミサが倒したよな。」
「そうだ、さめちゃん。」
「やっとおいらの出番ですか?良かったこのまま出されないで終ってしまうのかと思ったっす。」
コウの肩に丸い生き物が居た。
「仕方なく出したんだと、ガーゴイルの屍運ぶの大変だから、
それに、キーラの飛びウサギ(名前は、ロビー)なんて使い道無いから登場しないし。」
「そんな事どうでも良いから早くガーゴイルの屍出して。」
と、コウが言うとさめちゃんは、口からガーゴイルの屍を出した。
「これはこれは、何ともう倒してきたんですか?ではこれが報酬です。」
村長から報酬の7000G貰った。
「っち報酬の上乗せできなっかたか・・・」
「それじゃあ、今晩は宿に泊まって明日帰るか。」
……………宿屋PM7:00
「これから酒場行くのも面倒だし誰か酒買って来い。」
ビラードが、言うが誰も行こうとしない。
「しゃねーなぁ、じゃあトランプ一発勝負だ!」
「この中から好きなカードを引いて負けた者二名が買い出しに行く!OK?」
「OK、わかった。」
いっせいに皆がカードを引く。
「わしゃジョーカーじゃから行かなくて済むの〜。」
「わーい、僕ダイヤのエースだよ!」
「甘いわよコウ、私はハートのエースよ!」
「御免なさいキーラ、私はクローバーのエースなの!」
「ちっちっち、私はスペードのエースだ!キリュウは何が出たんだ?」
「翔子殿、私はスペードのキングだが、これは強いのか?」
「今出てる中じゃ一番弱いかな。」
「なんで皆、そんな強いカードばかり出るんだよぉ。俺なんて2だぞ!2!」
「決定だな。下から弱かった順にタツとキリュウが買い物に行く事。」
「ちくしょう、そんでビールと他は何買ってくれば良いんだ。」
「そう言えば良いのか未成年が酒飲んで。」
「ああ、この世界では十五歳からいいらしい。」
「んじゃあトリカブト!」
「誰を殺す気だ、リミサ。」
「失礼ね、トリカブトはちゃんとした漢方薬よ!」
「んじゃあ行って来る。」
「では。」
そう言って二人は出て行った。
「おっちゃん、ビール一箱とコーラ、両方とも冷えてるやつね。それと、この菓子とマルボロBOXと
チェリーソフト一つずつ。」
「あいよ、全部で二千三百六十Gだよ。」
「じゃあこれでお願い。」
「はい、お釣りは六百四十G。」
店のオヤジから釣りを貰い、二人は次に薬局向って行った。
「おじさん、トリカブトください。」
「あんたらは冒険者かい?」
「ああ、一応な。」
指輪を見せながら答える。
「なら良いんだ、五百二十五Gだよ。」
「はい、五百十五G。」
「ぴったりだね、はいこれトリカブト。」
「どうも。」
……………………帰り道……………………
「やっぱりビール一箱は辛いな…。」
「試練だ耐えられよ…。」
「やっぱり…けどこれ位は持ってよ。」
菓子と煙草、トリカブトの入った袋をキリュウに渡す。
「それも試練、自分で持って帰られよ。」
「いや、これはゲームで負けた君の試練だよ。」
「なら仕方ない。」
キリュウは袋を受け取った。
その後二人は黙ったまま宿屋へ向けて歩いて行った。
「ふ〜疲れた…おい皆買ってきたぞ!そうだキリュウ、煙草出してくれ。」
キリュウは袋からチェリーを取り出した。
「(これチェリーだまっいいか指定しなかった俺が悪いから)サンキュ」
タツは礼を言いながら煙草をくわえ火を点ける。
「さて飲むか!!!」
「飲むぞ!飲むぞ!」
「タツ殿は飲まないのか?」
「あぁ、俺は飲めないんだ。だからコーラ買ってきたんだよ。」
煙草を口に咥えながら答える。
「私も麦酒は、苦手だ。」
翔子は、ビラード達とビールを飲んで楽しんでいる。
コウはというと、酔うとキザな性格になりキーラを口説こうとしていた。
そして祭りのような酒盛りは夜遅くまで続いた。
…………………次の日…………………
「んじゃあそろそろ行くか?」
「あぁ、だが気持ち悪い……おぅえ…。」
「飲みすぎだな翔子殿…試練だ耐えられよ。」
「キ…キリュウ…試練とかで済まされるほど簡単なもんじゃないよこりゃ。しかし、なんでこいつ等は平気なんだ?」
「あの程度で二日酔いなんて情けないな、翔子ちゃんは。」
馬車で揺られる事二時間半、ようやくグライアに着いた。
「やっと着いたか、それじゃあもとの世界に戻るか。」
「「「「「「妖怪大入道!!!」」」」」」(これもパクリだわかったかな?)
空に女の形をした者が現れた。
「だから何回言ったら判るの?私は妖怪じゃないってば〜。私はこのゲームのマスターだってば〜。」
「そうか、セーブしてもとの世界に戻るぞ。」
「わかったわそれじゃあね〜(ほんとにわかったのかな?)」
次の瞬間、全員飯島の部屋に居た。
けれどもゲームを始めてから一時間位しか経っていなかった。
「んじゃあ私たちは、これでじゃあね〜」
「では」
そう言うと翔子とキリュウは帰っていった。
「ふう、この世界で冒険させる事自体試練に成るな…」
試練ノートに書き込みながら言う。
「確かにあいつ等と飲み比べさせれば大変な事になるな。」
「いや翔子殿、そうゆう事じゃ無くて…」
「わかってるって。」


エピローグ


数日後、また幻達がゲームをやろうとすると翔子とキリュウのデータが消えていたという。
…本人達は気が付いていないが、翔子とキリュウのプレイヤーデータは
ゲストプレイヤーに登録したので一回きりのプレイヤーだったのだ。