懲りずに第九十五弾です。
★浩平
瑞佳「ちょっと浩平!」
★みちる
瑞佳「みちるちゃん天文部なの?」
★瑞佳
みちる「へええ〜」
★ポテト
雪見「…ねえ、何て言ったの?」
★雪見
みちる「あんまく?」
<なんとか終了だよもん>
合格とか失格とかあんま関係ないかも。
なんのことかって、司会の話。
振り回されようが、順番はやってきます。書き手の意志で(爆)
『4行小説』
「神奈達が誘拐されたので俺が司会なんだよもん」
「…やめだやめ、こういうのは瑞佳じゃないとな」
「さて、テーマはだよもんについてだ」
「誰も彼も猫も杓子も、思う存分語ってくれ」
浩平「なんだ、元祖だよもん星人」
瑞佳「なんなのこのテーマ!?でもって一行目のあれはどういうつもり!?」
浩平「瑞佳を真似ただけだ。流せ」
瑞佳「流せないよ!それにわたしの真似なんかじゃないよ!」
浩平「何言ってるんだ。だよもん星人のくせに」
瑞佳「だから違うったら!…だいたい、この前ので司会は懲りたんじゃないの?」
浩平「手強いやからの一人は誘拐に夢中らしいからな。その隙を突いたわけだ」
瑞佳「はあ…やることがしょーもないよ」
浩平「なんだと?」
瑞佳「だってそうじゃない!ちゃんと狙ったんなら、ちゃんと真面目なテーマで取り組んでよ!」
浩平「真面目だぞ」
瑞佳「おもいっきり不真面目だよ!」
みちる「まあまあまあまあ。ふーふげんかはポテトも食わないってね〜」
ポテト「ぴこっ」
浩平「どわああっ!お前急に現れるな!」
瑞佳「わあっ、かわい〜。浩平なんか見てると目の毒だけど、みちるちゃんとポテトちゃんは目の保養になるよ」
浩平「おい…」
みちる「にゃはははは」
ポテト「ぴこぴこ〜」
瑞佳「それじゃあ四行お願いするね。テーマは星、についてだからね」
みちる「んに、りょうかーい」
ポテト「ぴこ」
浩平「おいこら待て。テーマはだよもん星人…」
瑞佳「だよもんなんてテーマは却下だよボディーブロー!」
ごすっ
浩平「ぐはっ…」
瑞佳「はいはい。何か言ってる浩平のことは気にしなくていいからね」
みちる「ん、んに…瑞佳こわい…」
ポテト「ぴこ…」
「えっと、星だったっけ」
「星といえば天体観測!そして美凪は天文部!」
「学校の屋上にねっころがって星空を眺めてたんだよ」
「とっても綺麗だったな〜」
みちる「うん。美凪がぶちょーなんだよ」
瑞佳「そっかあ…。ねえねえどんなお星様が見えたかな?」
みちる「美凪がたくさん教えてくれたよ。でもよく覚えてない…」
瑞佳「たとえば…夏の大三角形とか、北斗七星とか?」
みちる「あ、そうそう、そんなことも言ってた。にょわ〜、瑞佳よく知ってるう」
瑞佳「これでもちゃんと勉強してるんだよ」
みちる「んに、そっかー」
ポテト「ぴこぴこぴこ」
瑞佳「あ、次はポテトちゃんだね」
ポテト「ぴこ?ぴっこぴこ」
みちる「瑞佳の四行を聞いてないって言ってるよ」
瑞佳「あ、そ、そう…ってみちるちゃん、ポテトちゃんの言葉が分かるの?」
みちる「もっちろん!かのりんと国崎往人に技を教えてもらったんだよ」
瑞佳「へえ…」
ポテト「ぴこ〜」
瑞佳「あ、ああごめんね。四行だよね」
「星、か…」
「凍えるような真冬の夜空に見える星…」
「白い息を吐きながら見たそれは…」
「銀色に輝いていたよ…」
瑞佳「うーん、イマイチかなあ…」
ポテト「ぴこ?」
みちる「どうしてイマイチなの?って」
瑞佳「えっとね、上手く表現できないからだよ。自分の中にはもっと更にこう、何かがあるのに…」
みちる「んに、そうなんだ…」
ポテト「ぴこぴこぴこ」
雪見「でもある程度は仕方ないんじゃないかしら?」
瑞佳「わわっ、深山先輩」
雪見「演劇でもそうだけど、すべてを言葉だけで表現するのは難しいものよ」
みちる「演劇って、国崎往人の人形劇みたいなもの?」
雪見「あれとはまた違うけど…まあ似たようなものね。動きでしか表現できないものもあるでしょう?」
瑞佳「そう、ですよね…」
ポテト「ぴこ〜」
雪見「このポテトを御覧なさい。“ぴこ”だけで言葉を表現しているわ」
ポテト「ぴこ?」
みちる「んに、あんまり褒めちゃあ照れるぜ、だって」
瑞佳「…それほんと?」
雪見「不思議ね。同じに聞こえる“ぴこ”でも内容が違っているのね」
瑞佳「そうなのかな…」
ポテト「ぴこぴこぴこ」
みちる「ところで次はどうするの?って」
瑞佳「あっ、そかそか。次はポテトちゃんだよ」
ポテト「ぴこ!」
「ぴこ〜、ぴこ〜」
「ぴこ!」
「………」
「ぴこ〜…」
瑞佳「いやあの、わたしには分からなくて…」
みちる「あっ流れ星だ〜!………残念、お願い事できなかったよ、だって」
瑞佳「へ、へえ…」
雪見「感心だけしてられないわよ。奥が深いわ…」
ポテト「ぴこ〜」
瑞佳「だって今のわたしにはわからないもん…」
みちる「まあまあ。いつかみちるみたいに分かるようになるよ」
雪見「ねえみちるちゃん。後でわたしにも教えてくれない?」
みちる「ん〜、ちょっと難しいよ?みちるが教えるのは無理かも…」
雪見「それだったら別の人でも構わないわ」
みちる「じゃあかのりんに頼もうか?」
雪見「やっぱり構うわ」
瑞佳「深山先輩、選り好み…」
雪見「たしか、あの、ほら、えーっと…」
みちる「国崎往人?」
雪見「そう、国崎君」
瑞佳「深山先輩名前忘れるほどだったんだ…」
雪見「時にはそういうこともあるのよ」
ポテト「ぴこぴこ」
みちる「んに、次は雪見だよ〜って」
雪見「わかったわ」
「夜空に輝く星がすぐ出てくると思うけど…」
「それをね、表現するのって難しいのよ」
「暗幕に銀色の紙で作った星とか貼って…」
「けどねえ…なんか違うのよねー…」
雪見「真っ黒な幕、よ」
みちる「ふ〜ん?」
ポテト「ぴこぴこ〜」
瑞佳「深山先輩、星の表現法で何か他の手段を探してるんですか?」
雪見「まあそんなとこね。それより先にポテト語解読に精を出さないと」
ポテト「ぴこ?」
雪見「そう、あなたよ」
ポテト「ぴこ〜…」
みちる「んに、もう理解してる…」
瑞佳「別に教えてもらう必要ないんじゃ…」
ポテト「ぴこ」
雪見「いいえ、この程度じゃあ駄目なのよ。わたしはもっと頑張らないと」
瑞佳「へ、へえ…」
みちる「わかった、今度国崎往人に相談しておくね」
雪見「頼んだわよ…って、自分で行くのもありね」
瑞佳「行ける…んですか?」
ポテト「ぴこぴこぴこ」
みちる「まほう…が使えないと駄目だったんじゃなかったっけ?」
雪見「ご心配なく。みさきから既に伝授され済みよ」
瑞佳「すごい…」
みちる「ところで瑞佳、次のお客さんはだーれ?」
瑞佳「あ、ここで終わりだよ。とりあえず無事に終わってほっとしてるよ」
ポテト「ぴこぴこ〜」
雪見「そうそう。気にしないようにしてたんだけど…」
瑞佳「何ですか?」
雪見「そこに伸びてる折原君はいいの?」
瑞佳「ああ、浩平が休むって言い出したから。どこでも寝るんですよ」
雪見「ふーん?」
みちる「そうじゃなくって、瑞佳がだよもんなんて禁止ボディーブローを…」
瑞佳「さあて!終わりだよ終わり!」
ポテト「ぴこっ」
戻る