懲りずに第九十二弾です。
★神奈
裏葉「神奈様、それはあんまりでございます…」
★あゆ
裏葉「なかなか大胆な表現をなさいますね」
★瑞佳
裏葉「総じて言いますと、神秘的ということでございますね」
★葉子
裏葉「そうなのでございますか?」
★舞
裏葉「あらあらまあまあどうしましょう。安心感などというお墨付きをいただいてしまいました」
<そして座談?>
超ローペースになってきました。
たまに書くと楽しかったりするんですが、やっぱり時間かかるのが難点ですね。
後は登場人物の扱いとか…。
『4行小説』
「なかなか先へ進まぬものだの…」
「ともかく今回は人物語りの続きであるぞ」
「順番からすると…裏葉であるな」
「特に余から言う事は何も無い」
あゆ「まあまあ、裏葉さん」
裏葉「第一あゆ様の方が私より神奈様と長い時間いらっしゃるのはどういう了見なのですか?」
あゆ「うぐぅ、そう言われても…」
神奈「あゆ殿は余のあしすたんと役なのだぞ?だからそれは当然のこと」
裏葉「何故私が神奈様のアシスタントでは駄目なのでございますか?」
神奈「裏葉は絶対に余で遊ぶであろう?だからだ」
裏葉「うう、ひどい誤解でございます。あれは神奈様が可愛いからこそ、ついつい構ってしまうのに…」
神奈「裏葉の構い方は曲がっておる!」
裏葉「…そうまで言われては開き直るしかございませんね」
神奈「う!?な、なんなのだその目は!」
裏葉「人間の目でございますとも」
神奈「そうではなくて怪しい輝きを放っておらぬか!?」
裏葉「気のせいでございましょう。うふふふふ…」
神奈「わーっ!」
あゆ「ちょ、ちょっと待ってってば二人とも!人物語りをやらなくちゃ!」
裏葉「…そうでございましたね。世間から見る私の印象はどのようなものか」
神奈「ふう、ふう…やるまでも無いと余は思うのだが…」
瑞佳「まあまあ。こういうのはやってこそ何かが変わるものだよ」
裏葉「前触れもなくいきなり登場とは…!」
瑞佳「あ、ご、ごめんなさい」
あゆ「いいよ、瑞佳ちゃんは」
神奈「傍若無人でも無いしの」
瑞佳「ありがとう」
裏葉「信頼されていらっしゃるのですね、だよもん星人様は」
瑞佳「…ちょっと裏葉さん、それって誰の入れ知恵?」
裏葉「神奈様からお教えいただいたものでございます」
瑞佳「へえ〜…」
神奈「う、裏葉!余はおぬしにそのような事は言っておらぬぞ!」
裏葉「何をおっしゃいますやら。壁に耳あり障子に目あり…」
あゆ「うぐぅ、どういう事なの?」
裏葉「神奈様お一人で“だよもん星人殿…ふふ…”などとのたまっておられたではありませんか」
神奈「余はそのようなことはしておらぬ!」
瑞佳「神奈ちゃん。後でたっぷりお話しようね」
神奈「うっ、瑞佳殿…だ、だから余はしておらぬというに!!」
裏葉「そうですね、私の悪ふざけという事でご勘弁くださいませ」
瑞佳「そう言われてもね…浩平みたいにそんなのでからかわれるのは嫌なんだけど」
あゆ「うぐぅ、ボクからは何もいえないよ」
神奈「むむむ…元はといえば余が悪いのか…」
裏葉「神奈様、気にすることはございません。私めが瑞佳様とよおくお話しますゆえ」
瑞佳「あれっ?呼び方変わったね?」
裏葉「神奈様がお呼びなさる様に呼ぶのが私の意思でございますゆえ」
瑞佳「………」
あゆ「うぐぅ、話がこじれるからもう本題に入ろうよ」
神奈「そ、そうであるぞ。裏葉について四行!」
裏葉「ごまかされましたね、神奈様」
瑞佳「なんか裏葉さんってよくわかんない…」
「…って、そういえばまずボクからなんだね」
「とっても大きな存在だと思うよ」
「イメージでいうと、下半分を包む袋」
「つまりは、こぼれたりしないようにってことかな」
あゆ「えへへへ。ちょっと比喩を使ってみたよ」
瑞佳「下半分ってのがなんか気になるんだけど…」
神奈「裏葉はよく裏で働いているという事からかの?」
あゆ「そうじゃなくって、あくまでボクのイメージだよ」
裏葉「なかなかにうれしゅうございます」
瑞佳「さてと、それじゃあ次はわたしだね」
「さっきも言ったことなんだけど、よくわかんない…」
「というのも、本音がなかなか見えないんだもん」
「神奈ちゃんのために過剰になるっていうことも聞くけど…」
「神奈ちゃんで過剰に遊ぶって話も聞くからだよ」
瑞佳「違うって…」
裏葉「冗談でございますゆえ」
あゆ「そういう辺りなんだろうね、瑞佳ちゃんが良く分からないって言うのは」
神奈「余にとっても裏葉はよくわからぬ」
裏葉「そうなのでございますか?」
神奈「…そうではないの」
裏葉「そうでございましょう」
神奈「余がわからないと、誰も分からぬであろう」
瑞佳「この中で一番裏葉さんと付き合いが長いのは神奈ちゃんだしね」
神奈「付き合いと言ってよいものかの…」
裏葉「共有した時間はたしかに最もなごうございます。それゆえ分かる事柄も多くなりましょう」
あゆ「ところで神奈ちゃん、もう一人呼んでるんだよね?」
神奈「いやいや、後二人であるぞ」
瑞佳「そうなんだ?誰が来るの?」
神奈「さて一人は…」
葉子「こんにちは」
神奈「鹿沼葉子殿であるぞ」
瑞佳「ああ、里村さんから聞いたよ。バイトの紹介してくれた人だって」
あゆ「でも、葉子さんと裏葉さんって面識あるの?」
神奈「もちろんあるぞ。それはだな…」
裏葉「神奈様、名前が漢字で繋がってるとかいう理由ではございませんでしょうね?」
神奈「………」
裏葉「はあ、やはりそうでございましたか。時には裏葉の裏をかくことをお考えになってくださいませ」
瑞佳「それって神奈ちゃんじゃ無理だと思うけど…」
裏葉「たしかに神奈様はまだまだお子様でいらっしゃいます。されどいつかは私を超えていただかねば」
神奈「ええい、勝手なことを言うでない!」
葉子「あの…」
あゆ「あ、ごめんなさい。…なんか葉子さんっていつも話に置いていかれてない?」
葉子「そうかもしれません…」
神奈「おほん。では葉子殿、裏葉について存分に語るがよい」
裏葉「四行ですのでお気軽になさいませ、葉子様」
葉子「わかりました。では…」
「裏葉さんは秘めたる力をお持ちの様です」
「私が持つ不可視の力とはまた別種の…」
「そうですね、名づけるなら不認識の力と申しましょうか」
「言わば、力を実際に捉えることができない…」
瑞佳「裏葉さん、自分で尋ねなくても…」
神奈「言われてみればたしかに裏葉にはその様な力があるの」
あゆ「あるっていうか、もう裏葉さん自体がそんな状態じゃないのかな」
葉子「思えば不思議な存在と呼んでもよろしいかもしれません」
裏葉「そこまではゆかないと私は存じますが」
神奈「余でも分からない事が多い。大袈裟にであるように感じるかも知れぬが…事実ではないかの」
瑞佳「謎もいっぱいだしね」
裏葉「うふふふふ」
あゆ「うぐぅ…」
神奈「では次に、最後の客人であるぞ」
舞「………(こくり)」
神奈「というわけで舞殿だ」
瑞佳「どういうわけなんだろう…」
裏葉「舞様、早速お願いいたしまする」
舞「…舞でいい」
裏葉「ええ、ですから舞様」
舞「………」
あゆ「あのう、舞さんどうしてそんなに不機嫌そうなの?」
葉子「舞さんは“様”付けは遠慮したいと言ってるのではないですか」
舞「はちみつくまさん」
裏葉「そうは申されましても、私はこの様な呼び方しかできませぬ」
神奈「まあよいではないか、裏葉も舞殿も。さあ四行するがよい」
舞「………」
「…手強い」
「色んな意味で…手強い」
「けれど、傍に居て安心感がある…」
「…佐祐理みたいに」
瑞佳「お墨付き…ってことなの?」
舞「………(こくり)」
瑞佳「ふーん?それよりも手強いって事には触れなくていいのかな…」
裏葉「よいのですよ瑞佳様。これで神奈様も安心して私の傍に居続けられるのでございますから」
神奈「…それはまた別の話だと余は思うぞ」
裏葉「舞様がこうまでおっしゃってくださったのです。甘えないわけにはいきますまい?」
あゆ「甘えるとはまた違うと思うけど…」
葉子「いい言葉は、出たときに上手く利用するものです」
神奈「それはそれとして今回はもう終わりとする!」
裏葉「神奈様、話をそらすのは駄目でございます。これから私と…」
あゆ「あ、そうだ。瑞佳ちゃんと裏葉さんお話するんじゃなかったっけ?」
瑞佳「そういえばそうだったね。じゃあ裏葉さん」
裏葉「斯様な約束事など無かったことになりませぬか?」
瑞佳「駄目だよ。約束破るのは良くないことだもん」
あゆ「うんうん。瑞佳ちゃんの言うとおり」
裏葉「仕方ありませんね…」
舞「…あゆ、上手い」
あゆ「えっ?」
葉子「上手く神奈さんのバックアップを行ったというわけですね」
神奈「よ、葉子殿、そういう余計な表現はするでない」
裏葉「お二人で裏葉を退けようとなさったのですね?うう、裏葉は悲しゅうございます…」
瑞佳「なんでもいいから話しようよ…。わたしはどっちにしても話をするつもりなんだから」
あゆ「え、…っと、神奈ちゃん、ほら早く」
神奈「う、うむ。今度こそこれにて終わりであるぞ!」
戻る