『AIR偽小説第八十八弾』

懲りずに第八十八弾です。
調子に乗って更に同種のテーマ。
いやま、いい情報も手に入ったことだし。
そして、すべて初顔合わせ、のはず。


『4行小説』

★名雪
「またまたまた司会をゆずってもらったよ」
「テーマは某所人気投票の結果について!」
「なんと、彼女にしたい女の子第一位だったんだよ〜」
「そこで、みんなの印象を聞かせてほしいんだよ」

祐一「お前またそういうことを…」
名雪「だって嬉しかったんだよ♪」
祐一「名雪にとってプラスの内容だからよしとするか…」
名雪「早速祐一、語ってみて?」
祐一「しょうがないな…いや、俺は最後にしておく」
名雪「え〜、どうして?」
祐一「たまに見かける心情のはたらきってやつだ」
名雪「ふーん?…それじゃあ先にゲストさんを呼ぶね。まずはこの人だよっ」
敬介「やあ、こんにちは。すっかり中心になって動いてるね」
祐一「やけにうらやましがってる声だな…」
名雪「祐一、失礼だよっ。えーと、わたしの人気投票の結果について、わたしの印象について四行お願いします」
敬介「ああ、了解した」

★敬介
「人気がある、ということはそれだけ喜ばしいことだと思っていい」
「それだけ魅力的だということもあり…」
「それだけ色んなところでひっぱりだこということもあり…」
「うーん、うらやましいねえ」

名雪「えへへ、嬉しいよ」
祐一「もうちょっと落ち着いたらどうですか?」
敬介「すまないね。一般に僕は人気がないものだから」
名雪「どうしてですか?」
敬介「立場というものだろうね…仕方ない事情だが」
祐一「大変ですね…」
住井「けれど名前表記である分いいと思いますけど」
名雪「わわっ、呼ぶ前にゲストさん登場だよ」
住井「おおっと、済まない。住井護だ」
敬介「初めまして。僕は橘敬介だ」
住井「あっ、よろしくお願いします」
祐一「北川から噂は聞いてるぞ。よき友だと」
住井「お前が折原的な立場の相沢祐一だな。俺も北川から聞いているぞ」
祐一「どういう表現してんだ…。で、何て聞いてるんだ?」
住井「いつか立場を逆転させてやる。その前にはまず名前表記だ、とな」
祐一「なんのこっちゃ…」
名雪「住井君住井君、わたしの人気投票について四行やって」
住井「ん、ああ」

★住井
「彼女にしたいキャラ一位…」
「となると、その逆は誰か?非常に気になるところだ」
「しかし慌ててはいけない」
「今知りたくても、いずれ結果は出るだろうしな」

名雪「う〜、あんまりわたしについて語ってくれてないよ〜」
祐一「失格だな。帰れお前」
住井「い、いや、俺は素直に思うところをのべただけであって…」
敬介「水瀬さんに対する印象だと彼女が宣言しただろう?君はちっともそれに触れていない」
住井「う、すいません…」
名雪「だからいつまで経っても名字表記なんだよ」
住井「………」
祐一「名字表記とそれとは関係ない気もするが…とりあえず次の奴呼べよ」
名雪「うんっ、そうするね。おいでませ〜」
氷上「やあ、こんにちは。僕は氷上シュンだ。また登場してしまったよ」
祐一「また、って…そんなに登場回数が多いのか?」
氷上「いいや、まだ一回だけだよ」
敬介「それでも“また”なのかい?随分と謙虚なんだね。そうそう、遅れたが僕は橘敬介だ」
氷上「よろしくお願いします。で、僕は特定の人物としか関わりが無いからね」
祐一「それを言ってたら誰もこんな会合に来れなくなるだろうが」
敬介「そうだよ。こうして会ったのも何かの縁だと思ってくれ」
氷上「…そうだね。こんな一瞬一瞬を大切にしてみるよ」
名雪「一瞬だなんて、なんだか縁起悪いよ…」
住井「そうだぞ。名字表記同士仲良くやろうじゃないか。俺は住井護だ」
氷上「ははは、変わった同盟ができてるんだね。そんなに名字表記が気になるかい?」
住井「変わったなんて失礼だな。名前がありながら何故に名字表記か、という事に疑問を持たないのか?」
氷上「たしかに名前は重要だよ。けれども、僕だという存在をわかってくれるのならどちらでもいいんじゃないのかな」
住井「そ、それはそうだが…しかしなあ…」
名雪「えっと、四行、いいかな?」
氷上「ああそうだね」

★氷上
「ぱっと見の印象だけでは彼女がどうこうなんてことは分からない」
「だから、一位になったというのはそれ相応の理由があるんだろうね」
「深く付き合ってない僕にとっては、特に何も言えないが…」
「きっと、言葉にできない魅力を持っている。そう思うよ」

名雪「なんだか込み入った感じがするね」
氷上「直接は表現できないんだ、僕は」
名雪「でも、うん、いいよ。ありがとう」
氷上「どういたしまして」
敬介「相沢君は彼の言う、言葉にできない魅力を知っているんだろうね」
祐一「うーん、まあ、付き合いは長いですから」
敬介「言葉にできるかい?いや、こう尋ねるのは矛盾してるんだけどね」
祐一「言葉にするよりも、実際に感じ取って欲しいかも、なんて思います」
敬介「ふむふむ、なるほど」
住井「いい会話してるな。しかし曖昧さもある。いや、むしろこういう曖昧さも必要か…」
名雪「さーて、最後のお客さんの登場だよっ」
少年「こんにちは。何故だか知らないけど呼ばれてしまったよ」
敬介「名前を教えてくれないかな。僕は橘敬介だ」
氷上「僕は氷上シュン」
住井「そして俺は住井護…って、お前名字が少年、なのか?」
少年「名字より前に、僕には名が無い。だからそんなに気にしないでほしい」
祐一「一回会ったよな。冷静な奴で俺は素直に凄いと思った」
少年「そうかな。これでも結構不器用で苦労してるんだ」
名雪「冷静でも不器用でもいいじゃない。でも…なんで祐一は会ったことあるの?」
祐一「単純に、部屋を追い出された後に会った、というだけだ」
名雪「ふーん?あ、わたしについて四行お願いするね」
少年「ああ」

★少年
「どんなことでもそうだけど、一位となるにはそれ相応の理由がある」
「他の者が抗えない理由がね」
「そしてそれは、無理に焦って知ろうとする必要はないんだ」
「いずれは見えてくることだから」

名雪「う〜、わたし焦ってないよ〜」
少年「ちょっとしたたとえだよ。気にしないでくれ」
氷上「焦りは禁物、というところが言いたかったのかい?」
少年「焦る事自体は悪いことじゃない。大事なのは自分を見失わないことだ」
氷上「そうか、なるほど…」
敬介「いいことを言っているね。当たり前のことでもあるけど、大切だ」
住井「うーん、俺はそんなに見失ってないとは思うんだがなぁ…」
名雪「さてさて、最後は祐一だよっ」
祐一「俺?ああそうだったな。ではやってやるぞ。この中では一番名雪を知っている俺がな」

★祐一
「個人的、として意見を述べるなら、実は半分嬉しくなかったりする」
「たしかに人気があるというのは自慢すべきことだが…」
「自分だけのスターでいてほしいとかいうこともあるしな」
「そういうわけで俺は複雑な心境だ」

名雪「祐一…そうだったんだ…」
住井「おーおー、クサいこと言っちゃって」
敬介「青春してるね。いいことだ」
氷上「けれど、既に大きな絆を得ているならそこまで気にすることもないよ」
少年「キミはもう名雪に関して大きな何かを知っているんだね」
祐一「…ま、あんまり深くは考えずに…で、名雪」
名雪「なに?」
祐一「気は済んだな?じゃあとっとと終わりにしろ」
名雪「ええ〜?今回は男の子中心だったから次は女の子に…」
祐一「やろうとするな!」
住井「そうか、そうだったんだ」
敬介「しかし僕はもう男の子と呼ばれる歳じゃないんだがなあ」
氷上「男性中心、と置き換えれば」
少年「男性か…そういえばまだ人数は居た気がするんだけど?」
名雪「あんまり人数多いと大変だから厳選したの。ばっちりだね」
祐一「作品をばらけさせてるってことか…。けどあまりこれ以上同じは…」
名雪「うん…まあ仕方ないね。ここで終わりだよっ」

<気ぃすんだか>


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