『AIR偽小説第八十六弾』

懲りずに第八十六弾です。
さっさと別の企画です。
とりあえずやっておきたいなと思ったので。
ま、偽だからやろうと思っただけですけどね。


『4行小説』

★名雪
「緊急企画として、司会をゆずってもらったよ」
「テーマは不人気投票について!」
「某所であったものなんだけど…」
「わたしが一位で、とっても不満なんだよ」

祐一「今回はやけに露骨だな?」
名雪「つっこんでないで、祐一もしっかり語ってね」
祐一「そう言われてもな…」
名雪「祐一はああいうSSでいい思いをしてるから腹が立たないんだよ」
祐一「いい思い…してるか?」
名雪「してるじゃない。お母さんの心を読んだり、わたしを真っ二つにしようとしたり」
祐一「設定上での話をされてもなあ…」
名雪「完全に上に立ってる祐一なんて嫌いだよ」
祐一「立ってない」
名雪「不可抗力だって言いたいの?」
祐一「たしかに。名雪のみならず他の皆からさんざんな目に遭わされたりしてるからな」
名雪「そんなの、設定だけの話じゃない」
祐一「お前な、そういう事言うのは矛盾してないか?」
名雪「してないよ」
祐一「まあ話がそれる前に、だ。テーマは不人気投票なるものについてだな?」
名雪「うん」
祐一「多分な…お前が一位になるのは仕方ないかもしれないぞ」
名雪「ええーっ?どうして〜?」
祐一「それは四行で語ってやろう」
名雪「う〜」

★祐一
「一位となる第一の条件として、目立たなければならない」
「第二の条件として、その機会がたくさんなければならない」
「名雪の場合この二つはばっちり満たしていると考えていいだろう」
「それは何故か?某リンク集のSSの数を見てみろ。一目瞭然だ」

名雪「そんな理由で不人気第一位にされちゃあたまらないよ」
祐一「数が多いというのは大事だぞ。数が多いとどうなる?」
名雪「…どうなるの?」
祐一「それだけ酷い話も多くなるっていうことだ」
名雪「う〜…」
祐一「切ないだろうがな。数の力というのは結構大きい」
名雪「…うっ、ぐすん…」
祐一「お、おい泣くなって!」
名雪「だって、だって…」
瑞佳「あーあ相沢君。名雪を泣かせちゃったね」
祐一「おわっ!?」
名雪「うえ〜ん、瑞佳ぁ〜!」
瑞佳「よしよし。最近あまり出番がなかったわたしがしっかり元気付けるからね」
祐一「何気に不満をつぶやくなよ…」
名雪「わたしだって出番はそんなに無いんだからね」
瑞佳「メインヒロインといえど、いい扱いをされるとは限らないってことだよ」
名雪「悲しいね」
瑞佳「悲しいよ」
祐一「勝手に浸ってやがるし…」
瑞佳「さあて、四行やるからね」
名雪「うんっ、頼んだよ瑞佳」

★瑞佳
「不人気っていうのはたしかに数も原因だけど…」
「やっぱり質が第一の原因だと思うんだよ」
「だって皆が皆壊れてみてよ」
「もはや何がいいのかわかんなくなっちゃうもん」

祐一「言われてみるとその通りだな」
名雪「…ねえ、瑞佳」
瑞佳「何?」
名雪「瑞佳の言う事を完璧にとらえると、わたしは相当悪い書き方しかされてないってことだよね」
瑞佳「そうだよ」
名雪「う〜…」
瑞佳「だ・か・ら!気にしちゃ駄目なんだよ」
名雪「え?」
瑞佳「本当の名雪が分かるように描かれてない!だから名雪のよさがわからない!」
名雪「うんうん」
瑞佳「そういう事が原因だとわたしは思うんだよ」
名雪「つまりは、SSが悪いってこと?」
瑞佳「うん。だから落ち込むことはないと思うよ?」
名雪「そっかあ。ありがとう瑞佳」
瑞佳「元気出た?」
名雪「うんっ」
瑞佳「よかったよ」
祐一「勝手にまたまとまりやがって…。そういうのでまとめていいと思うか?」
名雪「いいんだよ」
瑞佳「相沢君、こだわりすぎだよ」
祐一「こだわってないと思うが…。第一、そういう結論にすると、ちゃんとしたSSに対して失礼だぞ?」
名雪「祐一、今“だよ”って言いかけた」
祐一「打ち間違いにつっこむな!」
瑞佳「うわっ、だよだよ星人三号だとか言わないでよ?」
祐一「お前な…」
名雪「さあて、気が晴れたところで次のお客さんを呼ぶよっ」
裏葉「不人気とは、私には縁のなさそうな言葉でございますね」
瑞佳「大胆不敵ですね…」
祐一「ま、言っても損は無いだろう人物だしな」
名雪「そうなの?」
裏葉「名雪様も瑞佳様も失礼ではございませんか?私も少々自惚れ気味ではありましたが…」
祐一「すとっぷすとっぷ。そういう事言ってるとあらぬ襲撃を受けそうだからやめてくれ」
名雪「あらぬ襲撃?」
祐一「斜め上の楽屋的事情だ」
瑞佳「よくわかんないんだけど」
祐一「だから気にするなって」
裏葉「祐一様。私めより事情を知っているのはどういうわけですか?」
祐一「それまたお約束とかがからむって事で…要は俺はツッコミ役だ」
名雪「そういうのとは違うと思うけど…」
瑞佳「でも名雪となら合ってるっぽいね」
裏葉「相性がぴったりということでございましょうか」
祐一「しかしだ。そんなツッコミ役がまるで立場が上になって…」
名雪「上?」
祐一「そう、上だ。かなり上だ。そしてボケ役のボケも無視してるような存在ならどうなる?」
名雪「…そんな祐一嫌いだよ」
祐一「だろうな。そして俺もそんな状態は嫌だ。名雪とは対等でありたい」
名雪「祐一…」
祐一「しかし時には上手にくる名雪をたしなめたい。まあそういう存在で上等だ」
瑞佳「…なんだか話がそれてない?」
裏葉「いい心がけではございませぬか。柳也様と神奈様のようにもちつもたれつ」
瑞佳「そうなんですか?」
裏葉「うふふふふ。それはもう、仲がよろしゅうございますよ」
瑞佳「へえ〜」
名雪「あ、忘れるとこだったよ。裏葉さん、不人気投票について」
裏葉「承知いたしました」

★裏葉
「ひとさまの見た目でございますから、あまり気になさらぬように…」
「というのが私の意見でございます」
「そして何より…」
「ひとさまの見た目によって描かれた名雪さまを見て、でございますからね」

祐一「つまりは歪みに歪みが重なる?」
裏葉「ええ。正しい判断を下せる方はそうそう居ますまい」
名雪「うーん、でも…」
瑞佳「結果として出ればやっぱり気になるもんだよ」
裏葉「では人気投票を思い浮かべなさいませ」
名雪「それを考えちゃうとこのテーマの意味がなくなっちゃうから…」
裏葉「難しゅうございますね。私としましては、とにかく気にして欲しくはないのですが…」
祐一「俺も裏葉さんに同意見だぞ」
裏葉「その投票結果がすべてではございますまい」
祐一「何より、一部の人間が、一部のSSを見ての結果だしな」
裏葉「数少ない材料ですべてを図ろうとすることほど危険なことはございません」
祐一「だからこそ、今名雪がわざわざ気にすることでもないんだ」
瑞佳「…説得力あるね」
名雪「そうだね…。うん、ありがとう」
裏葉「お分かりいただけて何よりでございます」
名雪「じゃあ最後のお客さん呼ぶね」
葉子「…こんにちは」
名雪「いらっしゃい葉子さん」
裏葉「まあ。めずらしく私としりとりになっておられる方でございますね」
瑞佳「しりとり…そういえばわたしもそういう事言われたような…」
祐一「誰に言われたんだ?」
瑞佳「霧島さんだよ」
名雪「いいな〜。でもね、わたしも居るんだよ」
瑞佳「誰?…あ、ひょっとして深山先輩?」
名雪「うんっ。よく知ってるね」
瑞佳「そりゃあ同じ学校だから知っておかないとね。あんまり面識ないけど」
祐一「平和でいいもんだな。俺も居るにはいるが、あまり話せない」
名雪「どうして?」
裏葉「もしかして楽屋的事情によるものでございましょうか?」
祐一「まだ登場してないんだ。いや、登場させられない。だから言えない」
裏葉「その物言いはまるで往人様でございますね」
祐一「う、いかんいかん。俺はあいつとは違うんだ」
葉子「あの…」
名雪「ああっ、ごめんね葉子さん」
瑞佳「鹿沼さんって話に置いてかれること多いですね」
葉子「仕方ありません」
名雪「えっと、とにかく不人気投票について四行お願いするね」
葉子「はい…」

★葉子
「…興味ありません」
「誰が不人気を唱えようと…」
「私は信ずる道を進むのみです」
「人生とは、そういうものではないでしょうか」

名雪「そ、そうなんだけど、でも、でもね?」
祐一「もういいだろ名雪。いいかげん終われ」
裏葉「見事なまとめ方でございました。さすがは葉子様でございますね」
葉子「思うことを言ったまでです」
瑞佳「…今ふと思ったことなんだけど」
祐一「なんだよ。蒸し返すなよ?」
瑞佳「人からの印象ってやっぱり大事だよね」
葉子「何が言いたいのですか?」
瑞佳「い、いや、鹿沼さんがどうこうってわけじゃなくて、その、やっぱり人からの投票ってのは…」
葉子「公平に見られるならば良いかもしれませんが」
瑞佳「ええっ!?こ、浩平は関係ないよ!」
葉子「…?」
裏葉「無理矢理でございますね…」
名雪「でも瑞佳はマジだったみたいだよ」
祐一「いいから終わり終わり。言ってるとキリが無いんだからな」

<結局は、材料次第?>


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