『AIR偽小説第七十六弾』

懲りずに第七十六弾です。
もう何がなんだか。
読んでも書いても嫌になることうけあいのような…。
なんかどっかに怒られそう。
後で気付いたことだけど、あゆが四行やってねえ…(爆)


『4行小説』

★神奈
「今回も人物語りであるぞ」
「順になぞらって、秋子殿だ!」
「登場回数も少なくジャムの印象しかない秋子殿であるが…」
「そこは上手く語ってもらおうぞ」

秋子「神奈ちゃん、早速このジャムをどうぞ」
神奈「い、いや、余は遠慮する!」
秋子「あゆちゃん、神奈ちゃんを羽交い締めにしてあげてね」
あゆ「う、うぐぅ…」
がしっ
神奈「あ、あゆ殿!?」
あゆ「ゴメンね、神奈ちゃん。ボク秋子さんには逆らえないよ」
神奈「離すのだあゆ殿!」
秋子「さあ神奈ちゃん」
神奈「うわああああ!」
ぱく
神奈「………」
かくん
あゆ「うぐぅ!か、神奈ちゃん…」
秋子「あらあら。あまりの美味しさに気絶しちゃいましたね」
あゆ「な、なんか顔色が無くなってきてるんだけど…」
秋子「新たに作ってみた透明ジャムよ」
あゆ「う、うぐぅ…」
秋子「さて。ジャムを堪能してもらったところで、四行いくわね」
あゆ「え…」

★秋子
「今回は私について語るそうですが…」
「できればジャム以外についても語ってほしいものですね」
「初対面の印象とか」
「そうそう、後で私がご馳走をしますよ」

あゆ「ご馳走?」
秋子「ええ。私を語ってくれたお礼にね」
あゆ「ふーん…。あ、えっと、一人目はこの人だよ」
郁未「えっと、天沢郁未です」
秋子「こんにちは」
郁未「うーん…」
あゆ「どうしたの?郁未ちゃん」
郁未「秋子さんって、なんだか私のお母さんに似てるなって思って」
秋子「まあそうなの?早速四行で語ってくれませんか?」
郁未「あ、はい」

★郁未
「似てるって思ったのは髪型なのよ」
「片方に三つ網を垂らしているのが…」
「お母さんとは左右逆だけどね」
「それに髪の毛の色も似てるし…」

秋子「そんなにそっくりなんですか?」
郁未「さすがに顔とか考えると違ってきますけど…」
秋子「そのお母さんはどんな人だったんですか?」
郁未「とっても優しくて、暖かい人…」
秋子「へえ…」
郁未「けれど、いつまでも甘えてちゃいけないんです。私は」
秋子「そうですね。いつか子は親から自立するものですからね」
郁未「はい」
あゆ「うぐぅ…えっと、次の人〜」
秋子「あゆちゃん」
あゆ「は、はいっ」
郁未「大事なお話をしている最中に遮るのはよくないわよ」
あゆ「でも…ボクは…」
秋子「…そうね。あゆちゃんは辛い想いを抱えてきたんですものね」
郁未「そうなの?」
あゆ「うん…」
郁未「………」
北川「えっと…俺語っていいかな?」
秋子「ああごめんなさいね。呼んだすぐ後に邪魔しちゃって」
北川「い、いえいえ、お構いなく」
郁未「そ。じゃあ構わずに続きを考えましょう」
あゆ「うぐぅ…」
北川「ちょっと待ってくれー!」
秋子「うふふ、冗談ですよ」
北川「…俺って仕組まれてからかわれてるのかな」
あゆ「そんなことはないけど…」
郁未「やるからには雰囲気を和ませてよ」
北川「あのな…」

★北川
「俺は主に相沢とかからしか話を聞かないが…」
「実際に秋子さんを見てみると、なんとも穏やかな人じゃあないか」
「しかも若い!」
「多分学校の制服を着ても生徒と見間違えちまうんだろな…」

秋子「お世辞でもうれしいです」
北川「いえいえ、お世辞じゃありませんよ。とても俺と同年代の娘さんがいるなんて見えないし」
秋子「あらあら、どうしましょう。うふふふふ」
郁未「…さすがね。すっかり和んじゃったわ」
あゆ「ボクの場合、年下に見られるのはあんまり好きじゃないけど」
郁未「なに?小学生に間違われたの?」
あゆ「うぐぅ!そんな事ないよ!」
郁未「じゃあ中学生?」
あゆ「違うよぅ…一年生に、だよ…」
北川「そんな一つくらいを気にするのか?」
あゆ「するよ!」
秋子「女の子ですものね。年は気になります」
北川「そっか…。年の話題を振る時は気を付けないとな…」
郁未「随分慎重ね。どうして?」
北川「俺は名字表記を脱したいだけだ」
郁未「…多分それは一生無理よ」
北川「…それは俺が脇役だからか?」
秋子「悲しき宿命ですね」
北川「ぐ…」
あゆ「え、えーと、次の人〜!」
詩子「こんにちは〜。柚木詩子で〜す」
秋子「あら、初めましてかしら」
詩子「そうですね。よろしくお願いしま〜す」
北川「…初対面で語れるのか?」
郁未「大丈夫でしょ。言っちゃ悪いけどあんたと私も初対面よ」
北川「そうか?」
郁未「そうよ」
北川「うーん…」
秋子「ではお願いしますね、詩子さん」
詩子「はいっ。任せてください」

★詩子
「秋子さんはねえ…控え目、ってタイプね」
「けれども、やるときゃやる!っていうけじめがついてる、っていうのかしら」
「そう、自分の譲れないものに対してはとことん譲らないんでしょうね」
「たとえば…何があるのかしら?」

秋子「よくぞ聞いてくださいました。それはジャムなんです」
詩子「ジャム?」
秋子「はい。先ほど神奈ちゃんに食べてもらった透明ジャムは…」
神奈「…うーん」
あゆ「あっ、神奈ちゃん気が付いた?」
秋子「そう。この様に透明人間になることはできませんね」
詩子「そりゃそうでしょう…。でも透明ジャムって…どんなジャムなんですか?」
秋子「それは…」
神奈「よくわからぬが頭の中がすっきりしておるの…」
秋子「という風に。頭を空っぽにしてくれるのです」
郁未「嫌なジャムね…あれ?潤はどこいったの?」
あゆ「うぐぅ、いつの間にかいなくなってる」
神奈「危険を察知して逃げたのであろう。というわけで余も逃げる!」
がしっ
神奈「う!?」
秋子「逃がしませんよ」
あゆ「うぐぅ、今度は秋子さんが羽交い締めにしてる…」
詩子「…あの、もしかしてそのジャムってヤバいの?」
秋子「全然そんなことはありませんよ」
郁未「顔は嘘を言ってないけど…私も逃げる!」
詩子「わ、私も〜」
あゆ「あ、待ってよ!ボクもー!!」
秋子「…あゆちゃん?」
あゆ「うぐぅっ!」
神奈「呼びかけられてぴたりと止まるとは…」
秋子「あゆちゃんももちろん食べるわよね?」
あゆ「うぐうぐうぐぅ…」
神奈「と、とにかくこれにて終わりだ!」

<ぽたぽた>


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