『AIR偽小説第七十五弾』

懲りずに第七十五弾です。
テーマ。シリーズものではないと、悩むところです。
まあとりあえず、ずっと前に途中でほったらかしてた語りテーマに。
最後の結果は予想外でしたが。


『4行小説』

★神奈
「少し前にお流れになった企画を復活させるぞ」
「それは人物語りなのだ!」
「一回目は佳乃殿であり、そのまま終わってしまったが…」
「今回は茜殿であるぞ」

あゆ「…茜さん?」
神奈「うむ」
あゆ「どうして?」
神奈「実は名前において一番最初なのだ」
あゆ「…あっ、そうか!」
神奈「ふふふ、凄いであろう。余はぱいおにあなのだ」
あゆ「それは意味が違うと思うけど…」
神奈「では語る前に、本人に登場してもらうとしようぞ」
あゆ「うん、そうだね」
茜「…こんにちは」
神奈「うむ。よくぞ参られた」
あゆ「こんにちわ〜」
茜「…私の何を語るのですか?」
神奈「まずはあゆ殿が手本を示す故、見ておるがよいぞ」
茜「そうですか…」
あゆ「よぉーし、いっくよ〜」

★あゆ
「茜さん」
「とっても大人しいよね」
「無口、だね」
「そして丁寧だね」

茜「…これは宣戦布告と受け取ってよろしいのでしょうか」
あゆ「う、うぐぅ!?」
神奈「あゆ殿、淡々とし過ぎておるのではないか?」
あゆ「うぐぅ、そう言われても…ボク茜さんとあまりお話したことないし…」
茜「そのような状況で語ろうというのはあんまりだと思うのですが…」
あゆ「そうだよね…」
神奈「語る人選が悪かったかの…。構わず次の客人であるぞ!」
聖「…私か?」
神奈「そうであるぞ、聖殿」
聖「私を選ぶのもどうかと思うが…」
あゆ「聖先生、大人の意見をお願いします」
聖「それ以前に私と里村さんは初対面ではなかったか?」
茜「………」
聖「ふむ…。では印象だけでも語っておくとしよう」

★聖
「…とはいえ、それらは既に月宮さんが語ってしまった様だな」
「うーむ…そうそう、物静かな雰囲気がとても相手を和ませる」
「ただ、静かすぎて、こちらから話し掛ける必要が大だがな」
「積極的なアプローチと合わせて丁度よいものとなるだろう」

あゆ「さすがだね…」
神奈「あゆ殿とは言葉的にえらい違いだの」
あゆ「うぐぅ…」
聖「聞いた話だが、たしか里村さんには積極的な親友が居たのではないか?」
茜「…そう、詩子はまさにその代表です」
聖「なるほどな。いいことだ」
茜「更に言うなれば、物静かな美凪と賑やかな佳乃はいい友達ですね」
聖「そうくるとは…。当たっていることこの上ないがな」
あゆ「うぐぅ、なんだかあんまりな話題が出てるよぅ」
神奈「おほん。さて次の客人を呼ぶとするぞ」
澪『こんにちはなの』
神奈「というわけで澪殿であるぞ」
茜「…何故にこうも面識の薄い人物を招くのですか?」
あゆ「あれっ、薄いの?」
茜「当たり前です…」
あゆ「でも同じONEだし…」
聖「こらこら。国崎君みたいな事を言ってはいかんぞ」
あゆ「うぐぅ…」
澪『馴染み薄いけど語るの』
神奈「やる気になっておるの。よいことだ」
茜「…よくありません…」

★澪
『物静かな分、伝え方が他の人と違うの』
『喋ってない事柄が伝わるの』
『特に表情を見てると…』
『それがよくわかるの』

聖「言いたい事はわかるが…少しずれてないか?」
神奈「茜殿からそういう事を感じ取ったという事であろう」
茜「…伝わりますか」
澪『伝わるの』
あゆ「ねえねえ、ボクの顔からは何かわかる?」
澪『たいやきーっ、なの』
あゆ「………」
茜「どうしました、あゆ」
あゆ「澪ちゃん、後でゆっくりお話しようね」
澪「(ふるふる)」
『できればしたくないの』
あゆ「駄目だよ。ボクが強制的に話をするからね」
澪『うぐぅなの…』
あゆ「決めた。今からするよ、お話」
聖「まあまあ、月宮さん落ち着いて」
あゆ「いくら聖先生でもこればっかりは容赦できないよ」
茜「…なるほど。相当怒っているというのが分かります」
神奈「で、では次の客人であるぞ!」
葉子「…初めまして」
茜「…初めまして。…神奈」
神奈「なんだ?」
茜「初対面の人物ばかりを集めてどうしようというのですか」
神奈「い、いや、だからそれは…あゆ殿!」
聖「彼女ならもう行ってしまったぞ」
神奈「…澪殿もおらぬの」
聖「私では止めることはかなわなかった」
神奈「ううむ…」
茜「うなる前に、私の疑問はどうなりましたか」
神奈「う、ううむ…」
葉子「あの…」
聖「ああ済まない。鹿沼さんは鹿沼さんでやってくれ」
葉子「わかりました」

★葉子
「茜さんは…」
「おそらく、私と同じく表情の変化の少ない方でしょう」
「一つ提案があります」
「一緒にアルバイトをしてみませんか?」

茜「…アルバイト、ですか?」
葉子「はい。スタッフの方々のお手伝いです」
茜「スタッフ…。仕事内容はどのようなものでしょう?」
葉子「CGの鑑賞の案内、音楽の鑑賞の案内、その他です」
茜「表情の変化が少ない事と関係があるのですか」
葉子「私とのささやかな共通点です」
茜「…わかりました。手伝いましょう」
葉子「ありがとうございます。では早速」
茜「はい…」
スタスタスタ…
聖「…行ってしまった。ふうむ、たしかに傍若無人が多いな」
神奈「…はっ!?余が唸ってる間に誰も居なくなっておるぞ!」
聖「私が残っているだろう」
神奈「では聖殿が今後のあしすたんとかの?」
聖「悪いが、私は仕事で忙しい」
神奈「気にされるな、冗談であるがゆえに。それにしてもあゆ殿まで…」
聖「心配しなくても次回には戻るだろう」
神奈「それもそうだの…澪殿が気になるが…」
聖「アシスタントを気にするより、語られる本人が居なくなった事が問題だと思うが」
神奈「う…。それでも、最後の客人であるぞ!」
浩平「…なんで俺が呼ばれたんだ」
神奈「というわけで…」
聖「ほう。司会をやろうとして敗北した一男子だな」
浩平「ええいうるさい!…で、なんだっけ。茜についてだっけか?」
神奈「うむ、そうだ」
浩平「茜よりももっと他の奴らに俺は言いたい事が…」
聖「まずはルールにのっとるんだな。さもないとますます君を認められない」
浩平「く…」

★浩平
「茜と出会ったのは雨の降る日の、とある空き地の前だった」
「最初はかなり避けられてる様な状態だったが…」
「幾度と無く昼食とか一緒にとってるうちに、打ち解けてきて…」
「そういやお米の話が元で遠野がスカウトに来たな…」

神奈「途中で別の女子の話になるとは無礼千万!」
浩平「友情ってのはそういうもんだって例だ」
聖「しかしスカウトとは…遠野さんはどんなスカウトを?」
浩平「お米で世界を変えようっていう話だ」
神奈「…変えられるのか?」
浩平「俺に聞くな」
聖「遠野さんは相変わらずの様だな…」
神奈「そういえば、聖殿は美凪ちんから聖ちんと呼ばれておったの」
聖「遠い昔の話だ」
神奈「いいや、今もそうであるぞ」
聖「………」
浩平「聖ちん…ふっ」
キラン
聖「さて。ふてぶてしい笑みを抹殺するか」
浩平「うわわっ!ま、待て!!」
聖「笑ったのはその口か?うん?」
浩平「うわああー!!」
聖「逃がさん!!」
ドドドドド…
神奈「結局最後は一人になってしまったの…」
神奈「ではこれにてお終いとする!」

<…嫌です>


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