『AIR偽小説第二百三十六弾』

懲りずに第二百三十六弾です。
ちょっとここいらから特別形式です。
まぁ、区切りとかは特に設けませんが……。
CLANNADキャラ出現調整のための企画シリーズみたいなもんです。
そういう意味ではCLANNAD偽小説とすべきかもしれませんがね……。
でもって、ちとうたわれキャラはこのシリーズではお休みという事で。


『4行小説』

★渚
「演劇部長の古川渚です」
「なんだかわかりませんが、うちの部室で四行をすることになりました」
「ゲストさんは皆ここに訪ねてきてくれることになってます」
「テーマは演劇についてです」

雪見「そしてアシスタントはわたしなわけだけどね」
渚「あの、どうしてこんなことになってるんでしょうか」
雪見「渚、演劇部長である貴方とわたしは同志よ。頑張りましょう」
渚「え、でも……」
雪見「大丈夫。冒頭の四行をやったからには、ばっちりわかってるはずよ」
雪見「そう、演劇というフィールドにわたし達は立っているの」
雪見「役者もスタッフも、ゲストも含めて皆がそれぞれこなしてゆくのよ」
渚「は、はいっ」
雪見「というところで、わたしの四行いくわよ〜」
渚「はいっ」

★雪見
「演劇、そうそれがわたしたちの始まり」
「この演劇部室を使って、演劇解説を行っていきたいわ」
「そう、昔に言っていたここでの抱負をようやく実行するのよ」
「そもそも、なんで演劇を中心にするようになったかっていうと……」

渚「ま、待ってくださいっ」
雪見「何?」
渚「あの、いきなりすぎて、演劇を語るって何がなんだか……」
雪見「渚」
渚「は、はいっ、なんでしょう」
雪見「貴方の好きな演劇って何」
渚「好きな演劇、ですか?」
雪見「単純に好きなものでもいいけど、やっぱり好きな演目にしてほしいわね」
渚「えっと……」
渚「やっぱり、文化祭の時にやったひとりぼっちの女の子の話でしょうか」
雪見「うんうん。どんな話?」
渚「女の子は、世界でたったひとりぼっちなんです」
渚「ひとりぼっちだった女の子は、がらくたを使って人形を作りました」
渚「するとその人形が動き、女の子はひとりぼっちじゃなくなりました」
雪見「……で?」
渚「おしまいです」
雪見「そ、そう……」
渚「なんだか納得していない顔ですねっ」
雪見「そんな事ないわよ」
雪見「あまりにも短いからびっくりしただけ」
渚「そうですか」
雪見「でも、本当にこれだけなの?」
渚「はい。この物語はまだまだ続くんですけど、わたしが知ってるのはここまでです」
雪見「ん? じゃあ本当は続きがあるわけね」
渚「あったはずです。わたしが知って……いえ、覚えている範囲は」
雪見「なるほどねぇ。よっし、じゃあ更なる話題を求めてゲストを呼びましょう」
雪見「渚、招いてね」
渚「えっ、あ、はい」
渚「ど、どうぞ、入ってきてください」
ガラッ
杏「ったく、どっちが司会だかわかりゃしないじゃない……」
渚「あっ、杏ちゃんです」
杏「渚、もっとがつんと言ってやんなさいよ。ここはあなたの部室でしょ?」
渚「でも、みんなの部室です」
杏「そりゃそうだけどさ……」
雪見「なに? 演劇部希望?」
杏「いや、話を進めないでよ」
雪見「だったら、演劇について四行」
杏「……」
杏「渚、やっぱりがつんと言いなさい」
渚「えっ、で、でも……」
杏「さっきからこの雪見にやりたい放題されてるじゃない」
杏「あんた今回司会っていう立場なんでしょ? だったらもっとしゃきっとして」
雪見「随分なご挨拶ね。渚のお友達かしら?」
杏「そうよ。悪い?」
雪見「とんでもない。友達なら大歓迎よ。演劇という舞台には必要な存在ですもの」
杏「あのね、そういう問題じゃなくて……」
渚「あのっ、杏ちゃん」
杏「何?」
渚「大丈夫です。わたし、ちゃんと司会やっていきます」
渚「それに、深山さんと一緒なら、もっと演劇のことがわかっていけそうな気がするんです」
杏「……はあ。渚に感謝しなさいよ」
雪見「感謝ならしまくってるわよ」
杏「はあ?」
雪見「だって、新たな演劇の世界が開けそうなんですもの」
雪見「そう、今までのみさきからのボケにツッコんでばかりの世界から、自分から開く世界に」
杏「…………」
杏「なんていうか、あんたも色々苦労してるの?」
雪見「あら、分かってくれるの?」
杏「いや、ボケとツッコミってところをなんとなく察しただけ」
雪見「ありがとう。ま、ボケにツッコんでの世界は結構前に卒業してるつもりだけどね」
杏「がくっ。あんたねえ……」
雪見「まあまあ。口直しに四行に入ってよ」
杏「だから、そういうのを進めるのって司会進行役絶対権限の渚の役目じゃないの?」
雪見「……そう、ね。ここでは少なくともそうしたいわね」
杏「は?」
雪見「ほら、渚」
渚「は、はいっ。杏ちゃん、演劇で四行お願いします」
杏「はあ……」

★杏
「演劇……そうねぇ」
「さっきから雪見が言ってることだけど、学校生活って一つの劇みたいなもんよね」
「誰かがいて、誰かが演じる。生徒だったり先生だったり」
「言われて演じるんじゃなくて、本能でね」

雪見「いい目のつけどころしてるわね」
杏「そりゃどうも」
渚「杏ちゃん、凄いです……」
渚「そんなこと、考えもしませんでした……」
杏「いや、そこまで感動しなくていいから」
雪見「……なるほど、あなたもツッコミ担当だったのね」
杏「そこ、変な納得の仕方をしない」
渚「ではっ、次のお客さんどうぞです」
ガラッ
聖「おっ、やってるな」
渚「えっと……どちらさま、ですか?」
杏「はあ? 渚、あんたが誰を呼ぶかとかって決めてるんじゃないの?」
渚「今回は深山さんです。えへへ」
雪見「半々じゃなかったっけ? まいっか」
雪見「紹介してなかったわね。お医者様の、霧島聖先生よ」
聖「どうも、初めまして」
渚「こんにちは、古河渚です」
杏「初めまして、藤林杏です」
雪見「霧島先生はもう要領わかってますよね。演劇について四行」
聖「うむ」

★聖
「残念だが私はそれほど演劇に詳しいわけではない」
「しかし一ついえるのは、それを欲してやまない人が居るという事は素晴らしい、という事だ」
「誰しも、何かに夢中になれるのなら、可能性の幅が広がるというもの」
「そういった、夢を追いかける姿も演劇には沢山あるだろう。なんとも不思議な題材だな」

渚「とっても……深いです……」
杏「つまりは、人生と演劇との共通点、という感じかしら」
雪見「そういう解釈ね、うんなるほど」
渚「深すぎて……ちょっと、置いてけぼりです」
聖「いや、まぁそんなにひねったつもりはないんだが」
聖「ありのままに受け取ってくれたらいい。私は結局専門外だからな」
渚「はいっ」
杏「……なんだかんだ言って勉強熱心ね」
雪見「でしょーっ。こういうパートナーをわたしは待ち望んでいたのよ」
杏「パートナー?」
雪見「部長同盟よ。しかも演劇部長」
杏「ああ、そういう意味で」
渚「なんだかよくわからないうちに同盟に入ってしまいました」
杏「それでいいの……?」
聖「同盟といえば、藤林さん……いや、杏さん」
杏「は、はいっ?」
聖「いずれ、貴方とは姉妹同盟、そして姉同盟というものでご一緒することになるだろう」
杏「姉妹同盟……って、何ですか」
聖「名前の通り、姉妹がそろって集まったものだ。特に今回沢山増えたらしいからな……」
聖「佳乃と遠野さんが随分張り切ってな……」
杏「遠野、佳乃……ん? たしかあたし達を連れて行ったりきたりしたのは……」
ガラッ
友里「そう、その佳乃よ」
雪見「ちょっと、ノックしてから入るくらいしなさいよ」
渚「そういえば、今まで一度もノックされてませんでした」
雪見「それはまぁ部長の呼びかけがあったしねぇ。でも今回はいきなりよ、いきなり」
渚「えっと……」
友里「名倉友里よ」
杏「その名倉さんがいきなり何の用?」
聖「ああ、多分名前で呼んだ方がいい。彼女にも妹がいる」
杏「ふえっ? ……何、じゃあこの人も姉妹同盟兼姉同盟ってわけ」
聖「そうなるな」
杏「はあ、たしかに多そうね……」
友里「ってその話は後でいいわよ。佳乃よ佳乃。またこんなにたくさん連れてきて……」
友里「しかも今回は連れてこられた側よ、私たちが」
聖「まあまあ少し落ち着いたらどうだ、友里さん」
雪見「そうそう。今に始まったことじゃないし」
友里「今更慌てたってどうしようもないってこと?」
聖「そうだ。佳乃は、もはや姉の私でも歯止めがきかないんだ」
聖「だからそう、私は妹の願いをかなえるために頑張ろうと思っている」
雪見「……素敵な台詞のように聞こえますけど、それ、わがまま放題ってことじゃないですか?」
杏「え、そういうことなの?」
雪見「そうよ。ま、どのお姉さんだって妹には甘いものだしねぇ」
雪見「杏、貴方もそうでしょ?」
渚「そうなんですか、杏ちゃん」
杏「甘い……? っていうより、大切には思ってるけど……」
友里「私も同じくだけどね」
聖「私もそうだぞ。妹は大切だ」
雪見「……」
渚「とりあえず、四行した方がいいんでしょうか」
友里「そ、そうね」

★友里
「演劇について、か……」
「思ったんだけど、今後同じようなことをやろうってんのなら……」
「この演劇はどう、この演劇はどう、って色々語るつもりかしら」
「タイトルからしか察せない場合は四行に困るかもね」

雪見「まさかそうくるとは思ってもなかったわ……」
渚「何の話ですか?」
雪見「今後、わたしと渚でこの場で語りをやる場合はね」
雪見「テーマを、具体的な劇のタイトルにしようと思ってたのよ、いえ、そのつもりでわたしは来たの」
杏「今回でおしまいってわけじゃないのね」
渚「えっと、つまり……」
雪見「たとえば、次はピーター・パンだとか、その次はどん底だとか、その次は美女と野獣とか」
友里「うわぁ、途中まったく知らないわ私」
聖「演劇部ならではのテーマだな」
聖「私の場合は、病名になるのだろうか、それとも医療器具か……」
友里「それで何を語れと」
杏「どっちにしても難しいんじゃないかしら」
渚「……いえ」
渚「杏ちゃん、わたしやる気になってきました」
杏「な、渚が燃えてる……」
渚「そうですね。ふぅちゃんはこれでヒトデの可愛さを広めるつもりなんですよね」
雪見「ふぅちゃん?」
杏「風子のことね」
聖「ああ、たしか佳乃が可愛いからって連れまわして連れまわされていたな」
友里「可愛いはいいけどヒトデってどういうことよ」
雪見「ふうん。ま、やる気になってくれたのならありがたいわ」
雪見「一緒に頑張りましょう、渚」
渚「はいっ。次のテーマはずばり、だんご大家族です」
雪見「え……」
杏「なんか、予想できた言葉ね」
聖「だんご大家族とはなんだ?」
渚「もちろん今から説明します」
聖「い、いや、今すぐでなくとも……」
渚「だんご大家族とは、誰でも知っている愛すべき国民的人気キャラクターです」
渚「だんご大家族はとっても仲良しの大家族で、わたしもあこがれてます」
渚「家族皆で海へ行くときも、あっという間に海岸が仲良しの渦に包まれて……」
雪見「だああ、ストップストップ! っていうか最後のゲスト早くきてー!」
ガラッ
祐一「無理に俺でなくても……」
杏「誰?」
聖「相沢祐一君だな。店の手伝いをよくしてくれる、感心な男子だ」
祐一「俺は普通に学生なんだけど……」
杏「ふうん。あたしは藤林杏。よろしくね」
渚「古河渚です。相沢さんも、是非だんご大家族の可愛さを知ってください」
友里「いや、先に四行やるでしょ」
雪見「そうね、早く早く」
祐一「なんでそんなに急かされてるんだ……」

★祐一
「演劇のことは俺も詳しくないけど……」
「見れば感動するものもたくさんあるんだってな」
「演劇について熱く語るのもいいけどさ」
「折角だから、集まってるメンバーで何かすれば、って思うぞ」

雪見「面白い案ね……是非実現したいわ……」
杏「いやぁ、あたしはパスね」
友里「私もー。他の人に頼んで頂戴」
聖「何にしても即席でやるには無理があるだろう。前もって頼んでおいてはどうかな」
渚「大丈夫ですっ」
雪見「うわあっ。な、何が?」
渚「今からだんご大家族の脚本を書きます」
杏「ちょ、本気なの渚」
渚「……すみません、ちょっと調子にのりすぎました」
渚「今すぐは無理かもしれません」
杏「結局はやるつもりなのね……」
雪見「どっちにしてもだんご大家族は置いておいてね」
渚「置いておいてではなくて、だんご大家族は可愛いんです」
雪見「いや、誰もそんな話題出してないでしょ?」
祐一「押しが強い奴だな」
杏「普段はもっと控えめなんだけどね」
祐一「そうなのか?」
杏「ことだんご大家族が絡むと積極的になるのよ」
聖「なるほど。次回どちらが強くなっているか見ものだな」
友里「次回?」
聖「古河さんと深山さん、どちらがここの主導権をにぎっているか、という事がな」
杏「そんなすぐにやるの?」
祐一「そういうのは司会次第だろうけどな。おーい、あんたら次はいつやるんだ?」
渚「まずはだんご大家族の可愛さを十分に広めてからです」
雪見「ちょっと待って待って、やっぱり演劇部らしく演劇の題目をね……」
渚「司会はわたしです」
雪見「そ、それはまぁ、そうなんだけど……」
杏「うわ、本当に強気だわ」
雪見「もういいから終わり、終わりーっ。次回なんて未定よー」
渚「ああっ、司会にことわりもなく終わってはだめですっ」
聖「……まぁ、終わりでいいんだろうな」
友里「大変そうね、今後」
祐一「なんか、この押しの強さは誰かを思い出すんだが……」

<だんごっ、だんごっ>


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