懲りずに第二百三十二弾です。
★敬介
佐祐理「よろしくお願いしますね」
★佐祐理
敬介「ありがとう」
★勝平
晴香「妄想に入るなんて気持ち悪いやつね」
★晴香
敬介「どういう自己紹介なんだい……」
★ドリィ
★グラァ
晴香「……」
★瑞佳
晴香「そうね。だよだよ星では王女やってたしね」
<やれやれ、かな>
今更ですが、この偽小説って、壊れ小説です。
つーか小説ですらないです。
ただの小話です。
本音としては……
他に、同じことやってる方がいたら、そっちに委ねて書かないんですが……。
探して無いんだよなぁ、面倒なので(蹴)
『4行小説』
「橘敬介だ」
「便宜上でもなんでもなく、観鈴の父親のはずなんだけどね……」
「不本意に呼ばれるのは好きじゃないが、ちゃんとした目的で呼ばれるなら歓迎だ」
「もちろん、司会という立場なら、きっちりこなすとも」
敬介「ああ。今回は君がアシスタントだ」
佐祐理「佐祐理は一度姉弟の集いで司会を務めたのによろしいのでしょうか」
敬介「そう遠慮することないよ。立場も違うしね」
佐祐理「あははーっ。そうですね」
敬介「それじゃあ今回の特別ゲストさんの登場だ」
敬介「柊勝平くんだよ」
勝平「こんにちは」
勝平「いやぁ、ちゃんと男性扱いしてくれて嬉しいなぁ」
佐祐理「ふえっ、どうかされたんでしょうか」
敬介「ふうむ、顔つきかな」
勝平「そうなんだよ! ……あ、ごめんなさい、馴れ馴れしかったですよね」
敬介「いや、まぁどちらでも構わないが」
佐祐理「ご自由にどうぞ」
勝平「そう? じゃあお言葉に甘えて……そう、ボクはよく女の子と間違われるんだ」
勝平「名前がこんなに男らしいのに!」
敬介「理由は、さっき僕が思ったように、その顔つきなんだよね」
勝平「うん。もう勘弁してほしいよ」
佐祐理「佐祐理達は最初から男性だと思ってましたけど」
佐祐理「よほど、ひどい扱いを受けてきたのですね……」
勝平「う、うん……ありがとう。優しいなぁ、君は」
佐祐理「あはははーっ、そんなことありませんよ」
勝平「いやいや。……って、いけないいけない。ボクには椋さんという彼女がいるのに」
敬介「椋さん?」
佐祐理「お友達ですか?」
敬介「いや、彼女って言ってるだろう」
佐祐理「あっ、そうでしたね。お付き合いしている方がいらっしゃるんですね」
佐祐理「佐祐理、少し羨ましいです」
勝平「え、そう? いや、ははは、ありがとう」
敬介「うんうん、若いっていいことだね」
勝平「えへへへ……」
佐祐理「あははーっ」
敬介「はははは」
晴香「ってちょっとそこのあんたたちっ!」
敬介「あ、あれ? 晴香さん?」
晴香「四行はどうしたのよ、自己紹介の四行は!」
敬介「ああ、そうだったね」
佐祐理「あははーっ、すっかり忘れてましたーっ」
晴香「あんたらは……」
勝平「四行って?」
晴香「ほら御覧なさい、ハテナマーク浮かべてるじゃない」
敬介「これは申し訳ない。まずは、佐祐理さんの自己紹介を見てくれないか」
勝平「はあ」
佐祐理「ではいきますねーっ」
「倉田佐祐理です」
「お昼にはいつも、重箱のお弁当を食べています」
「親友の舞や祐一さんにとてもよくしてもらってます」
「ここでは、お弁当同盟・姉弟同盟に加わって頑張ってますよーっ」
佐祐理「いえいえっ」
勝平「なんか、知らない単語が結構出てきてるんだけど……」
晴香「そのうち覚えるわよ、貧乳」
勝平「そ、そうなんだ。大変そうだなぁ……」
勝平「でも、要領はわかったよ、うん」
勝平「つまりは自分の事を……うーん、なんだか緊張するなぁ、何を話そう……」
晴香「って、効果ないのか……そっか、男だもんね、アンタ」
勝平「ん? 何か言った?」
晴香「何でもないわよ」
敬介「大丈夫かい? さっきの佐祐理さんの四行で解説してほしいところとかあるかい?」
勝平「重箱のお弁当は凄いね」
佐祐理「そんな、大したことありませんよ」
勝平「お弁当同盟っていうけど、料理は得意なんだ?」
佐祐理「自慢するほどでもありませんが、食べてもらうお弁当を作るのは大好きです」
佐祐理「そうだっ。勝平さんの彼女さん……椋さんでしたっけ」
佐祐理「彼女も是非お弁当同盟に、って誘っておいてくださいっ」
勝平「うん、伝えておくよ」
勝平「いやぁ、これでますます椋さんの手料理が豪華になっていくんだろうなぁ」
勝平「天にも昇りそうだったりお花畑が見えたりするそれが、どうなっちゃうんだろう」
晴香「それ……かなりヤバい状況じゃないの?」
勝平「ん? 何が?」
晴香「何でもないわよ」
敬介「さてと、それじゃあ勝平くんの四行だよ」
勝平「は、はいっ」
「えーと、柊勝平です」
「顔が女の子っぽいとかで、間違われて困っています」
「今は、介護のアルバイトをしています」
「ゆくゆくは花のように可憐な椋さんと……えへへへ……」
敬介「こらこら、そういう事を言ってはいけないよ」
敬介「病院で一生懸命働いているなんて素晴らしいじゃないか」
勝平「ありがとう。ボク、幸せになります」
敬介「ははは……」
佐祐理「もう夢いっぱいですねーっ」
晴香「ま、いいわ。次は私かしらね」
「巳間晴香よ」
「ピースのかけたパズルは決して完成しないの」
「感情の欠けた人間は決して完全な幸せには至れないの」
「立場を分からない理解は、どうあがいても主導権は握れないわ」
勝平「もしかしてキミ、何かの病気だったりするの?」
晴香「貴方には決して理解し得ない世界よ」
晴香「平和な環境にぬくぬくといた貴方にはね」
勝平「ボクがそんなに平和ボケしてるとでも言いたいのかい?」
佐祐理「晴香さん、勝平さんに失礼ですよっ」
勝平「ボクだって、生きるために一生懸命なんだよ」
晴香「そうね、訂正するわ」
晴香「大変な過去を持っているかもしれないけど……」
晴香「少なくとも、命に関わる修羅場をくぐってきたわけじゃないでしょ?」
勝平「……」
晴香「図星かしらね」
勝平「……キミには、大事な人はいないの?」
晴香「何のことよ」
勝平「生涯かけて、そばに居ようって人がさ」
晴香「は?」
勝平「ボクは、見つけた。いや、出会えたんだ」
勝平「これからも、ずっとずっと椋さんの隣で笑っていたい」
勝平「だからこそ、あの病気も乗り越えられてきたんだ」
晴香「何言って……」
敬介「待った待った、重い話はぬきにしてくれ」
勝平「ちょっと、敬介さん!」
敬介「うん、大事な話だというのは重々わかる」
敬介「それはおそらく、僕の娘に近いものでもあるんだろう」
敬介「晴香さん」
晴香「な、何かしら」
敬介「軽々しく、人の一生が軽いとかそういう事は言ってはいけない」
敬介「君を軽いとは思わないが、もちろんそれと同等に他人も決して軽くはない」
敬介「知らないという事は罪ではないかもしれないが、時に残酷となるんだから」
晴香「……」
佐祐理「そうですよっ。皆さん仲良くしましょう」
勝平「そういう問題なのかな……」
晴香「はあ……笑顔でそういう事言われちゃどうしようもないわね」
晴香「ごめんなさい。貴方は貴方で軽くは無い道を歩んできたはずなのにね」
勝平「あ、ううん、分かってくれてよかったよ」
晴香「だのに、なんでそんな女顔なのかしらね」
勝平「顔と人生は関係ないでしょ!?」
晴香「大アリよ」
敬介「ま、まあ関係なくはないね、たしかに……」
勝平「うう、ひどいよ……」
佐祐理「えっと、話をそらすために次の人呼んでしまいますねーっ」
ドリィ「こんにちは、ドリィです」
グラァ「こんにちは、グラァです」
敬介「双子のドリィさんグラァさんだ」
敬介「えっと、見分け方は……」
ドリィ「瞳が紫で袴が藍色なのがドリィです」
グラァ「瞳が青で袴が朱色なのがグラァです」
敬介「だそうだ」
佐祐理「ふえ〜、本当にそっくりさんですね〜」
晴香「髪型とか変えたりしないの?」
ドリィ「髪型ですか?」
晴香「そう。ほら、最近来たどっかの姉妹みたいに」
晴香「片方は短くして、片方は長く伸ばしなさいよ」
グラァ「姉妹……」
晴香「あと、髪飾りつけるとか」
グラァ「あ、それいいですね」
ドリィ「可愛いのがあったら教えてください」
勝平「へえ、双子の姉妹……ん?」
勝平「それってもしかして、椋さんと杏さんの事?」
晴香「あら、知ってたのね」
敬介「そういえば最初に名前を出してたよね」
佐祐理「なるほどっ。そのお二人のようにすれば、ドリィさんグラァさんもすぐ見分けられる、と」
勝平「でも驚きだなぁ。椋さんと杏さんのほかにも双子の姉妹がいたんだね」
晴香「ほんとよ、珍しいわね。こんなキャラがかぶるような客を……」
グラァ「あ、えっと」
ドリィ「僕たちはですね……」
敬介「この二人は男なんだ。そうだよね?」
ドリィ・グラァ「「はいっ」」
晴香・勝平「「えええーっ!?」」
佐祐理「とてもそうは見えないくらいに可愛いですね〜」
晴香「ってことはなに、実はキャラかぶってんのは勝平ってこと?」
勝平「何がさ」
晴香「とぼけんじゃないわよ、女顔」
勝平「むきーっ! だからボクは男だってのに!」
晴香「誰も女だなんて言ってないでしょ、女顔」
勝平「ちょっと、繰り返さないでよ!」
勝平「ねえ君たちはどう? ボクの顔はそこまで女顔じゃないよね?」
ドリィ「うーん……」
グラァ「えーと……」
ドリィ・グラァ「「可愛い……ですね」」
勝平「ああっ、そんなぁ〜」
敬介「えーっと、そろそろ四行をやってもらいたいんだけど、いいかな?」
佐祐理「あははーっ。今回はなかなか本題に入りませんねーっ」
「ドリィです」
「得意な武器は弓」
「トゥスクル弓衆蒼組隊長です」
「若様にお仕えすることを何よりの使命としています」
「グラァです」
「得意な武器は弓」
「トゥスクル弓衆朱組隊長です」
「若様にお仕えすることを何よりの使命としています」
敬介「どうしたんだい?」
晴香「二人にわける必要あったの?」
敬介「そういわれると身も蓋も無いな」
佐祐理「ふえ〜、見事にお二人そっくりなんですねぇ」
グラァ「双子ですからね」
佐祐理「それでも、外見だけじゃなく思考もそっくりなんて驚きました」
ドリィ「幼少の頃より、ずっと二人一緒に育ってきましたからね」
佐祐理「とっても仲良しなんですね。いいことですっ」
勝平「そうだっ。女顔なんかより、双子ってイメージの方が勝ってるよ!」
晴香「あんたは女顔で固定だから心配しなくていいわよ」
勝平「ちょっと、君はまたっ!」
敬介「ははは……では、最後の客人を招くとしようか」
瑞佳「ふう……こんにちは」
敬介「長森瑞佳さんだよ。早速四行から入ってくれないか」
ドリィ「やけに疲れていらっしゃいますが」
グラァ「どうかなされたんですか?」
瑞佳「あははは……」
「長森瑞佳です」
「好物は牛乳、かな。あと猫も好きだよ」
「今疲れてるのは、会話聞いてて、かな。ううん、気にしないで」
「わたしはこれでもしっかりしているんだよ」
瑞佳「そんな星ないよっ!」
晴香「冗談よ」
瑞佳「もう……晴香さん、浩平に似てきてるよ」
晴香「うげっ……」
勝平「浩平?」
佐祐理「瑞佳さんのお婿さんですよーっ」
勝平「えええっ!?」
瑞佳「婿じゃないっ! というか結婚なんてしてないから!」
佐祐理「あははーっ、冗談ですよ」
瑞佳「はあ……」
ドリィ「なるほど、疲れている理由がよくわかりました」
グラァ「大変そうだね、この瑞佳さん。お気持ち察します」
瑞佳「気遣ってくれてありがとう」
敬介「話がちょっと戻るが、そこのドリィさんグラァさんは戦場で弓を扱っている」
敬介「弓道を目指している人がいたら、教わるといいんじゃないかな」
瑞佳「弓道ですか……」
晴香「残念ながら皆帰宅部だからねぇ」
勝平「そうなんだ?」
瑞佳「ヘルプに出たりはするけど、基本的にはそうなんだよ」
佐祐理「余談ですが、部活に入ってる友達は、だいたい部長だったりしますねぇ」
晴香「そういや部長同盟で郁未がやる気になってたっけ……」
晴香「私も何かみつけてみようかしら」
ドリィ「見つける、ではなくて探す、では?」
晴香「そう、ね」
グラァ「よければ僕たちもお手伝いしますよ」
晴香「ま、機会があれば頼みにいくわ」
勝平「……」
瑞佳「どうしたの?」
勝平「こうやって、人と人とのつながりができていくんだね、って思ったんだよ」
勝平「ボクと椋さんの出会いも、一台のバイクにはねられた日だったなぁ……」
瑞佳「バイクにはねられた?」
勝平「うん。あの時は椋さんのハンカチが眩しくて輝いてたんだ……」
瑞佳「へ、へえ……」
敬介「さてと、それじゃあ終わろうか」
敬介「僕の役目はちゃんと果たせたかな」
佐祐理「はいっ。ばっちりです」
敬介「それはよかった」
晴香「また遊びの種も増えたしね」
勝平「……嫌な予感がするけど、それボクのことじゃないよね?」
瑞佳「晴香、あまり初対面の人をいじめちゃだめだよ」
ドリィ「今度、別の双子さんにも会わせてください」
グラァ「是非、話を聞いてみたいです」
勝平「じゃあそれはボクが引き受けるよ」
勝平「多分機会はすぐ得られるはずさ」
敬介「ふむ。ではこれにてお開きだ」
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