懲りずに第二百二十九弾です。
★聖
名雪「止めないんですか?」
★名雪
美佐枝「……寝ちゃったわよ」
★美佐枝
聖「なるほど、苦労されているようだな」
★広瀬
聖「なんだ。以前はもっと傍若無人に思えたのだがな」
★少年
聖「真実?」
<ムックル、だめ>
ようやっとCLANNADの全シナリオを終了。あっきーカッコイイよ。
まだ、風子マスター後の智代シナリオが残ってますがね。
(春原の顔の変形具合は恐かった<笑)
少女は、ONEのみずかのような存在(またはMOON.のドッペル郁未)で居続けるのかと思いきや
顕現するとは思いもよらず(いやまぁ、あの少女だとは語ってないけどさ)
つーか風子、可愛い匂いとかって、今後のここでの立ち位置をいじらねばなぁ。
『4行小説』
「霧島聖だ」
「医者をしている」
「可愛い妹の佳乃のためなら、全力をおしまないぞ」
「昔の魔法のおかげで、今はすっかり大変なことになっているがな」
聖「そういえば、貴方は佳乃の誘いを最も最初に受けた人だったか」
名雪「言われてみればそうですね」
聖「そのような事をも忘れてしまうほどならば」
聖「今更止める必要もないだろう、と私は判断するがな」
名雪「う〜。それはそうかもしれないですけど……」
聖「では、まず特別ゲストを呼ぶとしよう」
聖「相楽美佐枝さんだ。さあ、入ってくれ」
美佐枝「えーっと、ここ、日本よね?」
聖「そういう設定だと思ってくれて構わない」
美佐枝「貴方は?」
聖「先に四行で話していただろう。医者をやっている、霧島聖というものだ」
聖「以後、会う機会はちょくちょくあるだろう。よろしく頼む」
美佐枝「は、はあ」
名雪「聖先生、まずはわたしの四行ですね」
聖「そうだ。早速頼むぞ」
「水瀬名雪です」
「いちごが大好きで、特に百花屋のイチゴサンデーは大好物です」
「陸上部に所属しているので、走るのが速いんですよ」
「あと、睡眠時間をもっと沢山……くー」
聖「ああ、そうみたいだな」
名雪「くー」
聖「やれやれ。この子はまともに進行する気があるのかないのかわからんな」
聖「起きろ、起きなさい」
ゆすゆす
名雪「……むにゃ、もう朝?」
聖「朝? じゃない。終わりまで寝るんじゃないぞ」
名雪「ふわぁ……わかりました」
美佐枝「はあ、本当に睡眠時間が足りなさそうね」
聖「そうだ。この子の……水瀬さんのベストは9時間らしいからな」
美佐枝「9時間!? へえ〜、よく部活入ってられるわねぇ」
名雪「走るの好きなんです」
美佐枝「その疲れをいちごで癒してるってことかしら」
名雪「はいっ。イチゴサンデー、幸せだよ〜」
聖「では相楽さん。さっきの四行を参考に」
美佐枝「あ、はいはい」
美佐枝「……語れば、いいのよね。要するに」
聖「そうだ」
「えーっと、相楽美佐枝よ」
「学校の男子寮母をしてるんだけど……」
「口では言う事聞かない連中が多くて、体術をよく使っててね」
「……あー、自分が乱暴な寮母になっていくようで悲しいわ」
名雪「でも、聖先生はよくメスを使用してますよね」
聖「まあな」
美佐枝「メス!? そっかぁ、お医者さんだものね」
美佐枝「って、刃物で脅してるわけ!?」
聖「それくらいしないと言う事を聞こうとしない連中が多いわけだ」
聖「ま、ただ連中が卑屈なだけかもしれんがな」
美佐枝「っていうか、命かかったらいう事聞くでしょ」
聖「たとえば、昼に流しソーメンをするから竹を切ってこいという頼みにだぞ」
聖「いちいちメスを使用したりしないと実行しようとしないのはどうかと思わないか」
美佐枝「いや、そんなものを頼む方がどうかと思うけど……」
名雪「体術って、たとえばどんなものですか?」
美佐枝「そうねぇ。関節技とか、ドロップキックとかジャイアントスイングとか……」
美佐枝「漫画みたいな、って思うけど案外できちゃうのよこれが」
名雪「わ、びっくり」
美佐枝「……ごめん、聞かなかったことにしてちょうだい」
聖「女性の護身術としても、できるにこしたことはないと思うがな」
美佐枝「いや、この歳でそんな技持ちなんて思われるのも嫌でしょうに」
聖「ま、人それぞれではあるがな」
聖「さて、それでは通常のゲスト来訪に入ろう」
広瀬「こんにちは。広瀬真希よ」
名雪「こんにちは、広瀬さん」
広瀬「ええ、こんにちは」
美佐枝「あら、制服が違う……」
聖「貴方と同じように、別のところから連れてこられた人物だからな」
美佐枝「あ、そ」
美佐枝「はぁ……変なことに巻き込まれたもんだわねぇ」
聖「まあそこは気にしてはいけない」
聖「それでは広瀬さん、早速四行をしてくれ」
「広瀬真希よ」
「クラス内の女子で、ちょっと洗礼とかやってたけど……」
「バカらしくなったから今はもうしてないわ」
「脇で居る事に徹しようと思ってるから、あまり中心にもってこないでね」
広瀬「心境の変化ってやつよ」
美佐枝「あら。そうなの?」
広瀬「ええ」
名雪「そういう風に変化とかしてると、やりづらくなってくると思うよ」
広瀬「そんな事より、ひとつ物言いがあるんだけど」
聖「何かな」
広瀬「水瀬のことよ」
広瀬「四行で、猫が狂うほど大好きっていうのがぬけてるんじゃないの?」
美佐枝「あら、そうなの?」
名雪「う〜、ダメだよ広瀬さん、そういう事いっちゃ」
名雪「あまりにひどいからネコ発言も禁止って香里に言われてるんだよ」
広瀬「そ、そうなんだ」
美佐枝「ネコならもしかしたら付いて……きちゃってるわね」
??「にゃ〜」
名雪「うわわわっ!」
広瀬「あら、そのネコは……」
美佐枝「ん? ああ、うちの寮に何故か住み着いちゃってるのよ」
聖「寮に? というよりは貴方目当てのように見えるな」
美佐枝「そうなのよね」
広瀬「どうして好かれるように?」
美佐枝「さあね」
美佐枝「まったく、どうしてこうなついちゃって……」
名雪「ねこーねこーねこーねこー!」
美佐枝「わわっ!?」
??「にゃにゃ〜」
名雪「ねこーねこーねこーねこーねこーねこーねこーねこー!」
タタタタタタッ
聖「……行ってしまったな」
広瀬「なるほどね、こりゃ迂闊だったわ」
美佐枝「あの子、目の色どころか目そのものが変わって見えたんだけど」
聖「あれで極度のネコアレルギーだからな。人は見かけによらないものだ」
美佐枝「うっそ? かわいそうにねえ」
聖「しかし、アシスタントの立場も忘れて去ってしまうとは……」
聖「まぁ過ぎたことは仕方ない、次のゲストを呼ぶとしよう」
少年「クールだね、君は」
聖「名も無き少年だ」
美佐枝「名も無き少年……?」
広瀬「すごいわね、名前無いって」
「さてと、僕はFARGOという施設、そして郁未と縁が深い」
「そうとだけ言っておこう」
「この場での真実も近くにある」
「それも言っておこう」
広瀬「初耳なんだけど」
少年「もののたとえだよ」
美佐枝「あんまり関わり合いになりたくないわねぇ」
少年「構わないさ。逆に、構い過ぎられても困るしね」
美佐枝「だったらなんでこの場にいるのよ、変じゃない?」
少年「呼ばれたから来たまでさ」
美佐枝「わざわざそれで来るものなの?」
少年「それがこの場での決りごとのようなもんだからね」
美佐枝「ふぅ〜ん」
広瀬「って相楽さん。貴方が一番接してるように見えるんだけど」
美佐枝「うわわっ、ほんとだ」
聖「学校の寮母というからには沢山の生徒と接する機会があるはず」
聖「男子がゆえについ話をしてしまったのだろう」
美佐枝「そういうもんかねぇ」
少年「……」
美佐枝「って、あんまりこっち見つめないでほしいんだけど」
少年「それは失礼」
広瀬「すましたやつねぇ」
聖「さて、最後のゲストとなる」
聖「最近佳乃がまた連れてきた、相当異国の住人だ」
ムックル「ヴォフヴォフ」
広瀬「うわわわっ!?」
美佐枝「と、虎!」
少年「……」
聖「警戒しなくていい。森の主と呼ばれていた、ムックルだ」
ムックル「ヴォフ」
広瀬「っていうか人間を呼びなさいよ、人間を!」
美佐枝「……っくりしたぁ」
ムックル「……」
美佐枝「な、何」
ムックル「ヴォフフ〜」
美佐枝「ちょ、な、なんであたしの方に擦り寄ってきてるわけ?」
聖「佳乃の情報によるとだな……」
聖「そのムックルの育ての親……アルルゥというのだが」
聖「そのアルルゥの育った村で母親もしくは姉御という立ち位置で居た人の声と、貴方の声が同じらしい」
美佐枝「声ぇ〜?」
聖「ああ」
美佐枝「普通、そういうのって匂いとか姿とかじゃないのぉ〜?」
聖「さあな。私は獣医ではないからわからん」
広瀬「というか、どうやって声なんてわかるわけよ」
少年「そう、やはり真実は近くにあったね」
広瀬「こじつけてきとーに言ってるんじゃないの」
ムックル「ヴォフヴォフ」
美佐枝「ひえええっ、こ、こら、なめようとするなっ!」
聖「……四行どころではないな」
少年「早く終わることを提案するよ」
広瀬「もしくは、その育ての親とやらを呼びなさいよ」
聖「そういう事はアシスタントに頼むものだが……」
聖「肝心のアシスタントは既にいないしな」
美佐枝「だったら終われってのー!」
広瀬「……そうだわ。相楽さん、ドロップキックよ! ジャイアントスイングよ!」
美佐枝「こんな巨体にんなもんできてたまるかー!」
ドガシャーン!
ムックル「ヴォーーーーッ!」
美佐枝「……あら」
少年「できちゃった、ようだね……」
少年「うーん、僕が力を貸すまでもなかったかな」
広瀬「恐ろしい人ね……」
美佐枝「あ、あはははは……ってごめーん、大丈夫?」
ムックル「ヴォ……」
聖「どれ……」
聖「ふむ、特に怪我もしていない。体が吹っ飛んだだけのようだ」
美佐枝「そ、そう」
聖「体毛がおそろしく固いようだな。なるほど、これがムックルの特徴というわけか」
ムックル「ヴォフフフ〜」
美佐枝「……なんか、更になつかれてるんだけど」
広瀬「相楽さんに蹴られて目覚めちゃったとか?」
少年「何にだい」
広瀬「さあね」
美佐枝「ええーっ!? ちょっと、冗談でしょ?」
ムックル「ヴォフ、ヴォフフ〜」
美佐枝「うそぉー」
聖「これは早急に終わる必要があるな」
聖「そして、育ての親のところに連れていこう」
美佐枝「そ、そうして頂戴」
広瀬「そうよね、私にまですりよってこられても嫌だし……」
少年「残念だね。もう少し構ってあげればいいのに」
美佐枝「そんな余裕あるかー!」
聖「では、これにて終わりだ」
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