『AIR偽小説第二百二十二弾』

懲りずに第二百二十二弾です。
そういやぞろ目なんですね。漢字で書いてると関係ありませんけど。
111の時は一応企画があったんだなぁ……って事で、
一応今回も似たようなものです。
にしても、真面目な人たちばっかりだとあまりあれかねえと。


『4行小説』

★佐祐理
「あははーっ。特別に今回は佐祐理が司会ですーっ」
「そして更に特別企画。姉弟同盟の発足です」
「テーマは、弟から見た姉。姉から見た弟、ですね」
「佐祐理から見た一也は……うんっ、とっても可愛いです」

一也「お姉ちゃん、恥ずかしいよ」
佐祐理「照れない照れない。お姉ちゃんは嬉しいんだから」
一也「そりゃ……僕も、嬉しい、けど……」
佐祐理「まだ慣れない?」
一也「うん。なんか、最初はいっぱい遊べるから嬉しいって思ったけど、まだ緊張しちゃって……」
佐祐理「皆と話しているうちに慣れてくるよ」
佐祐理「だから、不安に思わないで。ね?」
一也「不安に思ってはいないけど……」
佐祐理「それじゃあ、一也の四行だよーっ」

★一也
「えっ、と……お姉ちゃんは凄く厳しい人でした」
「今は……とっても自由奔放に見えます」
「なんだろう、色々と振り回しているように見えるんだけどな……」
「もしかして僕、色んな人に謝ったりしなきゃいけなかったりしないかな」

佐祐理「もうっ、お姉ちゃんははそんな事ないから」
一也「そう、なの?」
佐祐理「そうだよ。お姉ちゃんがそんなに信用できない?」
一也「ううん、大丈夫、大丈夫」
一也「そうだよね、大好きなお姉ちゃんがそんな他人に迷惑かけまくってるはずないよね」
佐祐理「うんうん。その自信はあるからね」
佐祐理「人は生きていくためには誰かに迷惑をかけないと……だけどね」
一也「やっぱり心配なんだけど……」
佐祐理「さあさっ。他の同盟メンバーの人の登場だよ」
佐祐理「まずはカルラさん!」
カルラ「……で、なぜ私がまた呼ばれるんですの?」
佐祐理「はえ? また、ってどういうことですか?」
カルラ「前回……という表現は控えるべきかしら。そこで呼ばれていたんですのよ」
佐祐理「あははーっ、それは気にしなくていいんですよーっ」
カルラ「そうかしら……で、呼んだ訳は……冒頭で仰っていますわね」
佐祐理「はい。カルラさんも弟さんがいらっしゃいますよね」
カルラ「私に弟なんていませんわ」
佐祐理「佐祐理に誤魔化しは効きませんよ。デリホウライさんどうぞですーっ」
デリ「こ、ここは……」
一也「お姉ちゃん、表記がデリってなってるけど……」
佐祐理「六文字だと長いから二文字になるんだよ」
佐祐理「八百比丘尼さんは5文字だからセーフってことね」
一也「へええ」
カルラ「はあ。まったく、魔法とやらは厄介ですわね」
デリ「姉上様!」
カルラ「少し待ちなさい」
カルラ「……無理矢理連れてこられたんですのね」
デリ「は、はい」
カルラ「しかも帰り方も不明」
デリ「そ、その通りです」
カルラ「皇としての職務を放棄して……なんて言えるわけもございませんわね」
佐祐理「いいえ? 佐祐理はちゃんとお伺いを立てましたよ」
佐祐理「かのりんと同じように、今から誘拐してもいいですか? って」
カルラ「それで賛同して誘拐される輩がどこにいるって言いますの」
カルラ「……まさかあなた」
デリ「い、いえそんな姉上様! 滅相もありません!」
カルラ「ふう……まあいいですわ。ここでは肩の力をより抜け、とそういう事なんですのね」
佐祐理「はいっ。楽にしてください」
一也「楽にしすぎると性格変わってしまいそうですけど……」
カルラ「えーと、じゃあまずは私からですわね」

★カルラ
「そうですわねえ。デリは……」
「弱虫で甘えん坊で、私によく頼って……」
「けれども、今では立派な一国の主」
「責務を全うし、民衆のために尽くしていれば言うことはありませんわ」

デリ「姉上様……」
佐祐理「なんだかんだで、信頼してるんですね、弟さんの事」
カルラ「そんな堅苦しいものでもありませんわ」
カルラ「私の弟ですもの。それくらいはできて当然ですわ」
デリ「はいっ!」
一也「なんか、かなり入れ込んでるねデリホウライさん」
デリ「何を言う。姉上様はそれはもう……」
佐祐理「デリホウライさん。それは是非四行で語ってくださいねーっ」
デリ「は、はい」
カルラ「やれやれ、やっぱりやるんですのね」

★デリ
「姉上様は高貴なお方」
「姉上様はおしとやかで……」
「姉上様は実に清楚」
「すべての女性の鑑のような方なのです」

一也「そうなんだ……」
佐祐理「なるほどーっ」
カルラ「さ、デリ。その辺になさい」
デリ「え、でも……」
カルラ「いつまでも語り合っていてもしょうがないでしょうっ!」
デリ「は、はいいっ!」
一也「なんかカルラお姉ちゃん、機嫌悪い?」
カルラ「そんなことはなくってよ」
佐祐理「えーと、それでは特別ゲストさんを先に招いちゃいますよーっ」
一也「先に名前言っておいたほうがいいんじゃないかな」
佐祐理「そうだね。坂上智代さんと、鷹文くんですーっ」
智代「……どこだここは」
鷹文「お姉ちゃん、いきなり威嚇しちゃだめだよ」
カルラ「なんだか不機嫌そうですわね」
カルラ「無理もありませんわ。理不尽に連れてこられたんでしょうから」
佐祐理「こんにちは。倉田佐祐理と申します。こっちは弟の一也」
佐祐理「そして、こちらはカルラさんにデリホウライさん」
佐祐理「姉弟同盟の広場にようこそおこしくださいましたーっ」
智代「そういえばそんな事を言っていたような……」
智代「そうだな、挨拶もなしに怒っていたのでは礼儀に欠けるな」
智代「坂上智代だ」
鷹文「えっと、弟の鷹文です。よろしくお願いします」
一也「……鷹文さんは、特に困ってないみたいだね」
鷹文「一也くん……だっけか。どうして?」
一也「お姉ちゃんが無茶しなさそうだからさ」
佐祐理「一也。お姉ちゃんは無茶なんてしないよ」
一也「いや、既に……」
カルラ「色々連れてきている時点で無茶を達成していますわ」
智代「ふむ……。事情ははっきりしないが、とりあえず説明してもらいたい」
智代「ここは一体何で、私達は何のために連れてこられたのか」
佐祐理「はええ、初参加で同盟参加は無理がありましたかねえ」
佐祐理「ええとですね、ここは四行小説の場で……」

かくかくしかじか

佐祐理「……というわけで、二人にはお越しいただいたわけなんですーっ」
智代「なるほど。要するに雑談の場、と考えればいいわけだな」
佐祐理「はいっ」
智代「うん、理解した。納得もしたぞ」
佐祐理「ありがとうございますーっ」
カルラ「随分と聞き分けのいい娘ですわね」
デリ「姉上様、さっきからぴりぴりしておられるのは……」
カルラ「……ぴりぴりなんてしていませんわ」
カルラ「ただ……いいえ、わたくしも諦めが足りないんですのね」
デリ「諦め?」
カルラ「何でもありませんわ」
一也「ごめんなさい、本当に」
カルラ「いいえ。一也、気にしなくてよろしいのよ」
一也「うん……」
鷹文「なんだか……大変そうだね」
一也「そうなんだ。でも、暴走しないだけいいと思うよ」
鷹文「暴走って……」
智代「鷹文」
鷹文「ん? 何、ねえちゃん」
智代「何じゃない。四行だ四行。早速やるぞ。って、お前はちゃんと話は聞いていたのか?」
鷹文「う、うん」
智代「よし。ならば早速私からだ」
佐祐理「お願いしますねーっ」

★智代
「過去、私は鷹文に……」
「あまりにも大きな犠牲を、押し付けてしまった」
「だがな、そこからは、私は頑張った」
「これからも頑張って……そう、家族を護ってゆくぞ」

鷹文「ねえちゃん、省略しすぎじゃないかな」
智代「そ、そうか?」
一也「というより、緊張していたんじゃないかな」
智代「そうだな……」
カルラ「まぁ誰でも初めては仕方ありませんわ」
デリ「けれども、きっと姉上様は軽やかにこなされたはずですね」
佐祐理「過去……ですか……」
智代「どうした。佐祐理も何かあったのか」
佐祐理「ええ、佐祐理は……」
佐祐理「いいえ、しんみりした話はやめにします。さあ、次は弟の鷹文さんですよーっ」
智代「……?」
カルラ「気になるきり方ですわね」
佐祐理「お二人は……普通にご健在だから幸せだと思います」
佐祐理「もちろん、佐祐理も今幸せですけどね」
智代「なんだ? 気になる言い方だな」
一也「お姉ちゃんお姉ちゃん。早く次」
佐祐理「そ、そうだね。さ、ほら鷹文さん。早く早く」
デリ「どうしたんでしょう……」
カルラ「デリ、大人しく四行をお聞きなさい」
デリ「は、はいっ。姉上様」
カルラ「声援も忘れてはいけませんわ」
デリ「はいっ。鷹文、初四行は落ち着けば大丈夫だぞ」
鷹文「あ、う、うん」

★鷹文
「ねえちゃんはね、本当にすごい努力家なんだ」
「過去じゃなく、未来に向かって……」
「桜を見た時はすごく驚いたよ」
「自慢のねえちゃんだね」

智代「面と向かって言われると照れるな……しかもこんな大勢の前で」
カルラ「いえいえ、たった5人じゃありませんの」
智代「それでもだ」
一也「デリホウライさんも鷹文さんも、お姉ちゃんを誇りに思ってるってことだよね」
デリ「うむ、その通りだな」
佐祐理「そんな和みの姉弟自慢の時間も終わりが近づいてきました」
智代「なんだ、あっという間だな」
鷹文「いや、もう十分じゃないの」
智代「もっと上手く言えたと思ってな。できればもう一度……」
佐祐理「すみませんがそれはまたの機会にしてください」
佐祐理「大丈夫です。姉弟同盟の筆頭として、絶対に開いてみせますよーっ」
カルラ「……あまり頻繁は遠慮してもらいたいものですわ」
デリ「どうしてですか姉上様」
カルラ「たまに、ならよろしいかもしれませんけどね」
デリ「??」
一也「じゃあお姉ちゃん、締めの言葉だね」
佐祐理「それは最後の最後のゲストさんにお願いしますよーっ」
佐祐理「橘敬介さんです」
敬介「……で、なんで僕なんだい。僕には姉は居ないんだけど」
佐祐理「この場はAIR偽小説なんで、誰かを呼ばないといけないと思いまして」
敬介「やれやれ、困ったなぁ。こんな同盟特別企画に呼ばれても……」
敬介「あ、やあ皆さん。初対面な人ばかりだけど……僕は橘敬介だ」
カルラ「カルラですわ」
デリ「デリホウライ」
智代「坂上智代だ」
鷹文「坂上鷹文です」
一也「えっと、お姉ちゃんの弟の一也です」
一也「って、僕だけ自己紹介変じゃない?」
佐祐理「大丈夫だよ一也」
佐祐理「では敬介さん。締めの四行をお願いしますねーっ」
敬介「ははは……」

★敬介
「姉弟同盟の集まりだってね」
「それぞれの自慢もいいけど、やはり大切なのは仲がいいことだ」
「こういう機会をもって、是非互いの絆を深めていってほしい」
「もちろんそれは姉弟だけじゃない。他の人ともね」

佐祐理「はいっ。ありがとうございましたーっ」
一也「うん。そうだね、仲良しが一番だよね」
カルラ「絆、という意味ではいいかもしれませんわね」
デリ「ですね、姉上様」
カルラ「デリの場合は少々姉離れが必要と思いますわ」
智代「こういう交流もあり、という捉え方でいいのか」
鷹文「いいんじゃないかな」
智代「ともすれば、より女の子らしく、というのもわかってきそうだな」
佐祐理「はいっ。佐祐理がたくさん相談にのりますよーっ」
智代「そうか、助かる」
一也「お姉ちゃん、相談相手の目的以外は教えたりしちゃだめだからね」
佐祐理「ふえっ?」
鷹文「一也くん、目的以外って何……」
一也「えっと……」
敬介「締め、だよね? ほらほら、もうおしまいだよ」
敬介「また次回だね」
佐祐理「あ、はいっ。ごきげんよう、ですっ」

<今回が初ってことで>


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