『AIR偽小説第二百八弾』

懲りずに第二百八弾です。
結局CLANNADやるより先にやった違うゲーム「うたわれるもの」のキャラ登場です。
メーカーはKEYじゃないですけどね、まぁ元々“私がやったゲーム”という位置づけでかまやしませんので。
とはいえ、カタカナが混じるのはちょっと違和感だなぁ。
ついでに言うと、どこまでこだわるべきなのやら(つーかそろそろキャラの区別が……<爆)
あと、ラジオネタが満載なのですが、ついていけなかったらそれまでってことで(謎)


『4行小説』

★佳乃
「えっへん。今回から新しいお客さんの紹介だよぉ」
「こっちとは時代とか環境ががらっと変わった、珍しい世界なんだよぉ」
「それでも、あたしが思うところとしては、皆仲良くしようねっ、だね」
「あ、今回のテーマは仮面だからね。さあ、張り切って紹介するのだぁ〜」

裏葉「久方ぶりに拝見なさいますね、斯様な元気のよい佳乃さまは」
柳也「で、なんで俺らがここにいるんだ」
佳乃「環境的に、柳也くんや裏葉ちんが相性がいいって思ったからだよぉ」
佳乃「神奈ちゃんはお母さんと一緒で忙しいからまたの機会にね」
裏葉「さようでございますか。そうですね、神奈さまも無事に母君様にお会いできまして、うう……」
裏葉「まことに、裏葉は感激でございまする」
佳乃「二人とも仲良くやってるかな?」
裏葉「それはもう、毎日のようにぴったりとひっついて。今までの時の別離を取り戻そうとするかのように」
柳也「あんまりにも構いすぎて神奈が逃げ回ってなかったか?」
裏葉「神奈さまは照れていらっしゃるのでございますよ」
佳乃「もぉ、神奈ちゃんってば素直じゃないなぁ」
柳也「とてもそうには見えなかったが……」
佳乃「さてさてっ、早速紹介するよぉ。いらっしゃーいっ」
??「うーむ……」
??「あ、あの……」
裏葉「早速戸惑っておられますが」
柳也「それより先に、名前は? ちゃんと聞いてるんだろうな?」
佳乃「もっちろん。登場順に、ハクオロさんとエルルゥさんだよぉ」
ハクオロ「…………」
エルルゥ「ここって、一体……」
裏葉「やはり戸惑っておられますが」
柳也「しっかりしてくれ。見たところ、位の高そうな御仁と見受けるが……。俺は柳也だ、よろしくな」
裏葉「そうでございました、こちらも名乗らなければ。私は裏葉にございます」
ハクオロ「えーと、だな。そのう……」
佳乃「もぉ、ちゃんと説明したでしょぉ? ここは四行やるところだって」
エルルゥ「その、四行って一体なんですか?」
柳也「ったく、ちゃんと説明できてないじゃないか。というわけで、手本を見せてやれ裏葉」
裏葉「あらあら、私が、でございますか?」
柳也「そうだ。既に佳乃は四行やった。そして俺は一番にやりたくない。だから裏葉だ」
裏葉「たいそうご都合主義な理論でございますね」
佳乃「もぉ、自分勝手だねぇ柳也くんは」
柳也「お前がそれを言うな」
裏葉「こほん。それではハクオロ様にエルルゥ様、まずは私が例を示しますゆえ、それにならってくださいませ」
ハクオロ「あ、ああ」
エルルゥ「うーん……?」

★裏葉
「仮面。そう、今更ですがハクオロさまは仮面をつけてらっしゃいます」
「しかも、斯様なものは初めて拝見いたしまする」
「何か特別な力を秘めているとか、そのような類なのでございましょうか?」
「たとえば、6500頭の馬に匹敵するとか新幹線より早く飛べるとか」

佳乃「随分俗世間的だねぇ?」
裏葉「うふふふ、これも横文字辞典のおかげにございまする」
ハクオロ「力……って、6500頭の馬に匹敵などするわけがない。私は一頭ですら精一杯だ」
裏葉「そうにございますか」
ハクオロ「それに、私には当然飛ぶなど無理だ」
エルルゥ「しかも新幹線って何ですか?」
裏葉「うふふふ、企業秘密にございますよ」
柳也「わざわざ本気で相手しなくてもいいぞ。どうせ裏葉の冗談だろう?」
裏葉「あらあらまぁまぁ、うふふふ?」
柳也「…………」
エルルゥ「でも、四行は分かりました。要するに、台詞を四回続ければいいってことですよね?」
裏葉「さすが、エルルゥさまは飲み込みが早うございますね」
ハクオロ「なるほど、言われてみればたしかに。ふむ、ごくごく簡単なことだな」
ハクオロ「しかし……これにどういう意味が?」
佳乃「それは気にしちゃいけないところだよぉ」
柳也「さてと、納得をしたところで次は俺がやってやろう」
裏葉「柳也さま、その前に私の四行に対して感想を述べていただかなければ」
柳也「四行とはなんたるかがわかった、でいいんじゃないのか」
佳乃「ダメだよぉ。スルーすると力ちゃんみたいになっちゃうよぉ?」
柳也「力ちゃん?」
佳乃「うん。ハクオロさんとエルルゥさん、二人の愛称はそれぞれ力ちゃんと柚ちゃんなんだよぉ」
柳也「なんでだ?」
佳乃「詳しくは本人達に聞いてみるといいんじゃないかなぁ」
裏葉「文字から察するに、ハクオロ様が力ちゃんさま、エルルゥ様が柚ちゃんさま、でございますね」
ハクオロ「“さま”はいらないが……しかしそんな愛称だというのは心当たりがないが」
エルルゥ「同じく、ですけど」
柳也「ったく、佳乃はいいかげんなやつだな」
佳乃「ふふふー、今はそういう事にしておいてあげるよー」
柳也「……まぁいい。話がこじれるより先に、裏葉の四行と絡んだもので俺が次にやる」
裏葉「結局するーなのでございますね。うう、まるで力ちゃんさまのよう……」
ハクオロ「いや、だから……」

★柳也
「裏葉の、仮面に力が封印されているっていう考えはいいかと思う」
「なにせこの場には非常識な奴が結構いるからな……」
「真面目そうな分、タチは断然いいが……」
「俺が思うに、過去が封印されている、という解釈でいいかと思ったな」

佳乃「もぉ、柳也くんは何か勘違いしてるよぉ」
柳也「なんだと?」
佳乃「あたしが言ったテーマは仮面であって、力ちゃんの仮面じゃないんだよぉ?」
柳也「む、そうだな……。すまなかった」
佳乃「別にいいよ、やっちゃったもんは仕方ないしね。で、力ちゃん実際はどうなのかなぁ?」
エルルゥ「すっかり力ちゃんが定着しちゃってますね……」
ハクオロ「ううむ、せめてハクちゃんならわかるんだが」
エルルゥ「じゃあ私が呼んじゃいますっ」
ハクオロ「は?」
エルルゥ「は、は、ハク、ハクちゃ……」
ハクオロ「…………」
エルルゥ「だ、だめ、恥ずかしいっ!」
裏葉「精一杯の告白にございますね」
エルルゥ「こ、告白だなんて、そんなそんなぁ」
柳也「はぁ、また変な奴が増えたっぽいな」
佳乃「もぉ、恋する乙女に失礼だよぉ」
エルルゥ「おほん。えーとハクオロさんの仮面に過去が隠されていると、ふむふむ、それは非常に鋭い考えだと思われます」
ハクオロ「エルルゥ?」
裏葉「斯様に誤魔化さずともよいではございませぬか」
エルルゥ「うう、本当に恥ずかしかったんですってばぁ」
柳也「で、過去に関係があるってのは本当のことか、エルルゥ」
エルルゥ「は、はいっ!?」
柳也「今自分で言っただろうが。そのハクオロがつけている仮面が、過去に関係しているんだろう?」
エルルゥ「えっと……そ、そうなんですか? ハクオロさん」
ハクオロ「私に振るな。……まぁ、私の過去と関わりがあるのは間違いないだろう」
柳也「だろう? というのはどういうことだ」
ハクオロ「私には記憶がない。いつどこで……うん、まぁそういうことだ」
柳也「ふうむ、なるほどな」
佳乃「ところで柳也くん、普通に話してるけど、力ちゃんは一国の王様なんだよぉ?」
柳也「なに、そうなのか? これは失礼つかまつった、今までの非礼お許し願いたい」
ハクオロ「いや、いい。堅苦しいのは苦手だからな。それより……その力ちゃんというのは何とかならないのか」
佳乃「さっ、次は力ちゃんの四行だよぉ」
ハクオロ「言ってるそばから……」
エルルゥ「なるほど、これは見事なスルーですね」
裏葉「無視、とも言いますか」

★ハクオロ
「自分の仮面については二人が既に語ったから違う仮面にしよう」
「あれはたしか……そう、クンネカムンへの侵攻時」
「これはなんだ! と驚愕に血塗られたあの戦いは……」
「最も忌むべき戦いの一つかもな」

柳也「何の話だ?」
ハクオロ「我が国周辺では戦が絶えなくてな……柳也はそうではないのか? 腰に立派なものを下げているが」
柳也「なるほど、察しがいいな。そういう話か……」
裏葉「仮面が、戦の道具なのでございますか?」
ハクオロ「貴女は鋭いな。その通りだ……人道を外れた……」
エルルゥ「ハクオロさん……」
裏葉「辛い記憶のようでございますね。ならばこれ以上はもう構いませぬ」
ハクオロ「そうか、すまない」
佳乃「さ、気を取り直して次は柚ちゃんだよぉ」
エルルゥ「あの、さっきから気になってるそれなんですが、何故、力ちゃんと柚ちゃんなんですか?」
佳乃「ささっ、早く早く。柚ちゃんがラストだからねぇ」
エルルゥ「うー、スルーしないでくださいっ!」
柳也「気にしたら負けのようだな」
ハクオロ「呼ばれる側に気にするなとは無茶な相談ではないのか」
裏葉「それより前に、何せ相手が佳乃さまにございますから……」

★エルルゥ
「もぅ……えっと、仮面ですね。たしか、トゥスクルではこんな話があります」
「城下の人たちがお祭りの時、屋台で仮面を出してるって」
「たしかそれはばうーたって呼ばれていて……」
「そうそう、全部ハクオロさんの仮面なんですよ。やっぱり人気があるんですね♪」

ハクオロ「それは初耳だぞ」
エルルゥ「あれっ? おかしいなぁ、誰から聞いたんだろ……」
裏葉「あの、トゥスクルというのは……」
エルルゥ「ハクオロさんが治めている国の名前です」
ハクオロ「大げさじゃないか、その表現は」
エルルゥ「何を仰るんです。実際、ハクオロさんは皇(オゥロォ)なんですから」
柳也「なるほど、あんたらの国ではそういう表現をするってことだな」
エルルゥ「え? 国によって違うんですか?」
柳也「こちらでは国を治める一番偉い人間は帝っていうんだ」
裏葉「あらあらまぁまぁ、柳也さま、それでよろしいのですか?」
柳也「ということにしておけ」
裏葉「うふふふ、わかりました」
ハクオロ「話を戻すが……エルルゥ、バウータとはなんだ?」
佳乃「力ちゃんのその質問にはあたしが答えてあげるよぉ」
佳乃「バウータっていうのはね、イタリアはヴェネツィアで開かれるお祭りの事で……」
佳乃「違った違った。お祭りの名はカーニバル。で、仮面を売る屋台があってね。その仮面をバウータって言うんだよぉ」
エルルゥ「へ、へえええ?」
裏葉「分かったような分からないような……」
柳也「横文字は苦手だ」
ハクオロ「まさか、そこで売ってるのが私のこの仮面だと?」
佳乃「ううん、全然違うよぉ」
ハクオロ「なんだ。……まったく、でたらめを言ってはダメだぞ、エルルゥ」
エルルゥ「わ、私は人から聞いた事をただ言っただけですよ」
ハクオロ「だがな、真実かどうか、ちゃんと確認しないとダメだ」
ハクオロ「ただの噂話だというのならそう問題ではないと思うがな」
エルルゥ「すみません、以後気をつけます」
佳乃「じゃあ、そんなところでそろそろ終わりにするよぉ」
裏葉「ところで……一つよろしいでございましょうか?」
佳乃「うん? 何かな、裏葉ちん」
裏葉「佳乃さまではなくて、ハクオロさまとエルルゥさまに対してでございますが……」
裏葉「いえ、エルルゥさまに、でございますね。その、耳と尻尾は一体?」
エルルゥ「えっ? あっ、そう、これは……」
エルルゥ「うーん、まいったな。普通だと思ってたのに、なんだかここの人たちは誰もかれもついてないし……」
エルルゥ「これだと私だけが変な姿ってことになって……」
ハクオロ「まぁなんだ。私達の国ではこれが普通にあるものなんだ」
裏葉「はぁ、なるほど」
柳也「しかし、ハクオロにはついてないな?」
ハクオロ「私はこのとおり仮面をかぶっていたりするからな……という事で納得してくれ」
柳也「ふうむ……分かった」
エルルゥ「ほっ……さすがハクオロさん」
佳乃「誤魔化しの天才だねぇ」
ハクオロ「なんだか聞こえが悪いが……」
佳乃「と、皆で納得もしたし。今回はもう終わりにしちゃうよぉ」
佳乃「次回もよろしくね、柳也くんに裏葉ちん」
裏葉「あの、もしかしてまだ……」
佳乃「もっちろん。たくさん、たぁくさん連れてくる予定だからねぇ」
裏葉「たくさん、でございますか……。一度に三人くらいご案内するのがよろしいのでは?」
柳也「まぁ最初だから遠慮したんだろ」
佳乃「そうじゃなくってね、力ちゃんと二人っきりじゃないとヤダって柚ちゃんが言ったんだよぉ」
エルルゥ「私は別に……って、柚ちゃんじゃありませんってば」
佳乃「またまたぁ。標準装備のフォークでいっつも力ちゃんを刺してるくせにぃ」
エルルゥ「刺してません!」
ハクオロ「やれやれ、とんでもないことに巻き込まれてしまったようだな……」

<うたわれるものですよ〜>


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