懲りずに第二百三弾です。
★神奈
ポテト「ぴこっ、ぴこぴこ」
★あゆ
八百比丘尼「なるほど、いいところに気付きますね、そなたは」
★ポテト
あゆ「…ねぇ、何て言ってるの?」
★八百比丘尼
ポテト「ぴこ?」
★みさき
ポテト「ぴこっ!? ぴこぴこぴこっ!」
★良祐
みさき「疑問ばっかりだね」
<ぴこっぴこ>
今回からのこのシリーズは相当番外編です。
っていうか無事に語りできるんか……つーわけで登場頻度を少々下げるか。
とりあえず、絶対八百比丘尼さんが記述めんどそうだし……。
CLANNADをやった後にはまた普通に復活できるでしょうけどね。
(でもいつの話だろう…年末までには、とは思うけど…)
『4行小説』
「人物語り。今回は、ポテト殿だ」
「前回は忘れておって済まなんだの…」
「さて、このポテト殿であるが、見てのとおりふわふわである」
「それゆえ、地球外毛玉などと呼ばれておるが…実態はなんであるかの?」
神奈「ふむ…」
あゆ「神奈ちゃん、わかるの?」
神奈「さっぱりわからぬ」
ポテト「ぴこー」
あゆ「がくっ。わからないなら分かったふりなんてしないでよ」
神奈「そうは言うてもだな…」
八百比丘尼「そうですよ、神奈」
神奈「ぬわっ! は、母上っ!」
八百比丘尼「何を驚くのです。一緒にやると前回申したではありませんか」
神奈「う、うむ、そうであった」
八百比丘尼「さあ神奈。早く続きをするのです」
神奈「こ、心得たぞ」
あゆ「神奈ちゃん凄く緊張してるね」
ポテト「ぴこっ」
神奈「さ、さあ次はあゆ殿だ」
あゆ「あ、うん」
「思えばこのポテトちゃんって、ぴこぴこでずっと主張をしてきたよね」
「この言葉を理解できるのって凄く限られた人だったと思うけど…」
「そういう人がいない時はどうやって意思疎通をはかってきたのかな?」
「ボクとしてはそこが気にかかるところだよ」
あゆ「あ、えへへへへ。褒められたのかな?」
ポテト「ぴこぴこ、ぴっこり」
神奈「そうであるな、あゆ殿の疑問ももっともなこと」
神奈「しかしそこは、本人に聞いてみるがよかろう」
神奈「ポテト殿、どのように過ごしてきたのだ?」
ポテト「ぴこ?」
あゆ「神奈ちゃん、それは無理ってもんじゃ…」
ポテト「ぴっこぴこ、ぴこっ!」
八百比丘尼「ふむ、語ると申しているのではありませぬか」
神奈「母上はポテト殿の言葉がわかるのか?」
八百比丘尼「なんとなく、ではありますが…」
神奈「うむ、ではポテト殿の四行であるぞ」
ポテト「ぴこっ!」
「ぴこっ、ぴこぴこぴこ、ぴっこぴこぴこ、ぴっこり」
「ぴこぴこー」
「ぴっこぴこ」
「ぴこぴこ、ぴっこり」
神奈「うむ。おそらくだな…居ないならいないで、必ずなんとなく汲み取ってくれる人がおる」
八百比丘尼「ただ今は、斯様な場を得られた事に感謝の念を抱かずにはいられない。というところでしょうか」
ポテト「ぴこっ!」
神奈「合っておるようだの」
八百比丘尼「神奈もなかなか、分かるようになってきたのですね」
神奈「んふふふふ、そうであるぞ」
あゆ「二人とも凄いよね…さすが親子、かな?」
神奈「あゆ殿、こういうのは心の持ちようであるぞ」
八百比丘尼「そうですよ。きっとそなたも心がけ次第でいくらでも可能性を持てるはず」
あゆ「そ、そうかな」
ポテト「ぴこー」
神奈「こほん。それでは次は母上であるぞ」
八百比丘尼「そうでしたね…では」
「このポテトを見ていると…」
「生命の神秘を感じずにはいられませぬ」
「どのような過程でこのような姿になったのか…」
「きっと、わらわには想像もつかぬ、途方も無い鎖があったのでしょうね」
神奈「普通だと申しておるぞ」
八百比丘尼「…神奈。ポテトの申す普通が果たしてわらわたちの普通と同じと思いますか? いや、思いますまい」
神奈「む、そうであるな。母上の言う通りであるぞ!」
ポテト「ぴこっ、ぴこぴこぴこっ」
あゆ「思い切り否定してるっぽいけど…」
神奈「誤魔化しても無駄であるぞ」
八百比丘尼「そうです。たとえば…そなた、母君を覚えておられますか」
ポテト「ぴこっ?…ぴこー」
あゆ「わからなさそうだよ」
神奈「むむ、記憶を頼りにするのは駄目そうであるの…」
八百比丘尼「ふむ…まあいいでしょう。別の機会に探りますゆえ」
ポテト「ぴこー…」
あゆ「大丈夫だよ、ポテトちゃん。人体…犬体実験をするわけじゃないだろうから」
神奈「こほん、それでは客人の登場であるぞ。さあ、参るがよい!」
みさき「こんにちは。嬉しいな、神奈ちゃんのお母さんとご対面一番乗りだよ」
神奈「と、余にとってもめでたき事を申すのは川名みさき殿だ」
八百比丘尼「八百比丘尼と申します。神奈がいつも世話をかけております」
みさき「よろしくお願いします。川名みさきです」
みさき「世話をかけてるなんてそんな事ないよ。神奈ちゃんとはいい食通仲間だから」
八百比丘尼「食通仲間、ですか?」
みさき「美味しいものを求めて、ご馳走を堪能しようっていう共通の目的を持つ間柄だよ」
八百比丘尼「なるほど…。そういえば柳也と裏葉から、神奈はおおぐらいで大変だと…」
八百比丘尼「神奈、食べすぎもほどほどにするのですよ」
神奈「何故余がこの場で斯様な事を言われねばならぬのだ…」
八百比丘尼「神奈。聞いているのですか?」
神奈「聞いておる! いちいち母上は細かいのだ」
八百比丘尼「神奈。口ごたえなどみっともないだけですよ」
神奈「う、うむ…」
みさき「なんだか、あんまり大昔のお母さんって感じがしないね」
あゆ「どうして?」
みさき「喋り方はぎりぎりでも、使ってる言葉とか」
あゆ「みさきちゃん、それは多分言ったらいけないよ…」
あゆ「でね、今回はこのポテトちゃんについて四行だよ」
ポテト「ぴこっ」
みさき「あ、そうだったね」
「初めて会った時にも思ったんだけどね」
「ポテトちゃんって何者なのかな…」
「それと、ある噂を耳にしたんだけど…」
「ポテトちゃんが非常食ってホントなのかな?」
あゆ「必死で否定しているね」
神奈「非常食など…一体どこの輩が流したのだ」
八百比丘尼「そうです。一体どこから食せと申すのでしょうか」
神奈「母上、そこを疑問に思うのは無理も無いがちと違うのではないのか?」
八百比丘尼「神奈はこの母の考えが違うと申すのですか?」
神奈「い、いや、そういうわけではなくて…」
みさき「えっとね、神奈ちゃんのお母さん」
みさき「ポテトちゃんをどう食べるかという事に疑問を持つんじゃなくて…」
みさき「ポテトちゃんを食べるという事そのものに疑問を持つべきじゃないかって、神奈ちゃんは言いたいんだよ」
ポテト「ぴこっ、ぴこぴこぴこっ」
八百比丘尼「なるほど、そういうことでしたか」
神奈「ほっ…わかってくれたようだな、母上」
八百比丘尼「神奈。言葉が足りぬのではありませぬか?」
神奈「ぬわっ!? む、い、いやしかし…」
あゆ「あのう、もういいからここらへんで次の人呼ぼうよ。ね?」
神奈「そう、その通りであるぞ!」
八百比丘尼「まったく…。まだまだ、神奈は学ぶ事がありそうですね」
みさき「あははは。神奈ちゃん、もっと勉強しようね」
ポテト「ぴこー」
神奈「むう…。おほん、では次の客人よ、参るがよい!」
良祐「俺なのかい」
神奈「人一倍ひきこもっておるが、根は真面目な巳間良祐殿であるぞ」
あゆ「神奈ちゃん、どういう紹介の仕方なの…」
ポテト「ぴこー」
良祐「まったく、ひどい言われようだね」
八百比丘尼「娘に代わってお詫び申し上げまする。神奈の母、八百比丘尼にございます」
良祐「こ、これはこれはご丁寧にどうも。巳間良祐です」
みさき「私も便乗しなくっちゃ。えーと、川名みさきです。よろしくね、良祐ちゃん」
良祐「りょ、良祐ちゃん?」
みさき「やっぱりちゃん付けが可愛いよね♪」
あゆ「あれっ? でも八百比丘尼さんにはしてないよ?」
みさき「さすがにお母さんだし、本人の前だし」
あゆ「じゃあ秋子さんも?」
みさき「そうしようかな、って」
八百比丘尼「そう遠慮しなくてもいいのですよ」
みさき「わ、本人からお許しが出たよ。じゃあ今度から八百比丘尼ちゃん、だね」
八百比丘尼「…やはり遠慮していただけませぬか」
みさき「残念…可愛いのに」
神奈「みさき殿、何でもちゃん付けをすれば可愛いくなるものでもないと思うのだが」
良祐「そういやあの高槻もちゃん付けで呼んでたって聞いたよ」
みさき「高槻ちゃん?」
良祐「そうそう、それ。よく呼べるねぇ…」
みさき「普通じゃないかな」
あゆ「みさきちゃん、それは多分違うから」
ポテト「ぴこーっ」
神奈「おほん。それでは本題に戻るとするぞ。良祐殿、ポテト殿について四行であるぞ」
良祐「そうだったね。で、そのポテトってひとはどこなんだい?」
ポテト「ぴこっ! ぴこぴこぴこっ!」
八百比丘尼「そなたの足元にいるのがポテトですよ」
良祐「え? …こ、この毛玉が?」
ポテト「ぴこ!」
良祐「へえ、ポテトっていうんだ、へええ…」
あゆ「えっと、大丈夫ですか? 四行」
良祐「大丈夫も何も、それをするために呼んだんだろう? じゃあ…」
「非常に珍しい生き物だね…」
「俺としても実に興味深い…」
「で、正体は…え、犬?」
「ふうむ…一体どこの星からやってきたんだい?」
あゆ「しょうがないよ」
ポテト「ぴこっ、ぴこぴこぴこ、ぴっこり」
良祐「…何て言ってるんだい?」
神奈「今はまだ秘密であるがゆえ、回答は勘弁してもらいたい。だそうであるぞ」
良祐「本当かい?」
神奈「なんとなく、であるが…」
八百比丘尼「こうして、このなんとなくでポテトは会話を為してきたのでしょうね」
ポテト「ぴこーっ」
良祐「へえ、なるほど…」
みさき「強いね、ポテトちゃんは」
あゆ「強いっていうの?」
神奈「と、そんなところで終わりにいたそう」
八百比丘尼「なるほど、よくわかりました。神奈はこうして語りを進めてきたのですね…」
神奈「あ、う、うむっ」
八百比丘尼「これからも母は傍で見ていますよ」
神奈「うむっ。余も頑張るぞ。もちろんあゆ殿もな」
あゆ「うぐぅ、なんか緊張するよ」
みさき「二人で進行しててバランスはいいと思うよ」
ポテト「ぴこっ、ぴこぴこ!」
良祐「頑張れ、って言ってるのかな?」
ポテト「ぴっこり」
良祐「当たり、っぽいね…?」
みさき「凄いよ。もうポテトちゃんと意思疎通してるね」
良祐「というより、意図的にポテトに会話を操られてるような…」
八百比丘尼「わらわも、今になってなんとなくそう思いました」
ポテト「ぴこ? ぴこぴこー」
あゆ「否定してる、っぽいね」
神奈「いつまでもやってては終われぬ。とにかくここまでであるぞ!」
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