『AIR偽小説第百七十六弾』

懲りずに第百七十六弾です。
つい最近、劇場版を観なおす機会がありました。
あと、TVアニメ版も。というわけでそれらを合わせてネタに。
…とは思うものの、ただ単にそれはきっかけのみになりそうですな。
それにしても…劇場版の後TVアニメ版見ると随分と違って見える…。


『4行小説』

★ポテト
「ぴこっ、ぴこぴこぴこっ」
「ぴっこりぴこぴこ」
「ぴこーっ」
「ぴっこりん」

柳也「………」
神奈「どうした柳也殿、何をほうけておるか」
ポテト「ぴこっ」
柳也「おい、なんでこんな奴が進行役なんだ」
神奈「余に申されてもの。劇場版とてれびあにめ版とやらに両方出ていたからだそうだぞ」
ポテト「ぴこぴこぴこっ」
柳也「両方というなら、俺も出ていただろうが」
神奈「ふむ、余もそうであるな。ならば何故…」
観鈴「たしか、にせもの度合いではかったとかいう理由らしいよ」
ポテト「ぴこっ」
神奈「おお観鈴ちん」
観鈴「にはは、こんにちは神奈ちん」
柳也「にせもの度合いとはどういうことだ」
ポテト「ぴこっ、ぴこぴこぴこっ」
観鈴「えっとね…たしかにポテトは両方に出ていたけれども…」
観鈴「双方でのギャップが少なかったであろうナンバー1だったから、らしいよ」
観鈴「…っていう事を聖先生からきいた。にはは」
ポテト「ぴこっ」
柳也「よくわからんが、こいつの進行役を素直に認めろという事だな?」
観鈴「にはは、そういうこと」
神奈「しかし…誰が通訳を行うのだ? 余はわからぬぞ」
ポテト「ぴこっ、ぴこぴこっ、ぴこっ」
観鈴「観鈴ちん頑張る。えっと、まずテーマは…柳也さんの不満について、だよね?」
ポテト「ぴこ? ぴこぴこっ」
観鈴「あれっ、違った。うーんと、じゃあ神奈ちんの不満について?」
ポテト「ぴこ? ぴこぴこっ」
観鈴「が、がお、また違った。うーん、難しい…」
神奈「観鈴ちん…」
柳也「これが神奈なら、裏葉が“ああ神奈さま、おいたわしや”と言って涙を流すんだろうな」
神奈「斯様なことをわざわざ申さずともよいわ!」
観鈴「どうしよ…」
ポテト「ぴこっ!」
くいくいっ
柳也「んがっ! …だからお前は後ろ髪をひっぱるな!」
ポテト「ぴこっ」
神奈「…柳也どのに語れと申しておるのではないのか?」
柳也「はあ? たしかに俺はある訂正を語るために呼ばれたが…」
ポテト「ぴこぴこっ。ぴっこり」
観鈴「そっか、柳也さんがそれを語っておしまいってことだね?」
ポテト「ぴこっ! ぴこぴこぴこ」
観鈴「にはは、当たったみたい」
神奈「なるほど、そういう事情であったか。なら柳也どの、はようするがよいぞ」
柳也「なんだこのまわりくどいのは…」

★柳也
「訂正というのは、劇場版についてだ」
「神奈を連れ出すのに正門から堂々と出て行こうとするのは、どういう理由だ、について」
「やむにやまれぬ事情、それについては明日右大臣様の元へ発たねばならないと言っていたが、そういう事だ」
「だがな…やはり俺が納得いかないのは、何故夜にこっそり出なかったのか、という事だな」

神奈「しれたこと。裏葉も申しておったであろ。劇場版の柳也どのは頭が足りぬのだ」
観鈴「わ、神奈ちんずばっとすごいこと言ってる」
ポテト「ぴこぴこ」
柳也「お前な…りりしくてかっこよかったとか、前回言ってなかったか?」
神奈「容姿と中身はべつものだ。要するに劇中の柳也殿は外見と中身が伴っておらなんだのだ」
観鈴「なんかぼろぼろに言ってる」
ポテト「ぴこー」
柳也「ふーむ…。じゃあ劇中の神奈はそんな俺に一目ぼれをしたと」
柳也「中身も見抜けないほど、翼人は堕ちていたということか」
神奈「んなっ!? …いやいや、実はあの柳也殿は立派だと見抜いておったのだ」
神奈「敵の真っ只中につっこんでいったのは、些細な間違いであろ」
神奈「そう、夜に抜け出そうとしたが、うっかり寝坊してしまったとか」
柳也「お前と一緒にするな」
観鈴「にはは、なんだか話がそれそうだからここまでにしよ」
ポテト「ぴこっ」
柳也「って、今回これだけか?」
観鈴「そうだよ。ポテトはそのために司会をやったんだって」
ポテト「ぴっこり」
神奈「わざわざ斯様な瞬間のために出張ってきたとは、殊勝な心がけよの」
神奈「柳也どのも見習わねばならぬぞ」
神奈「余を骨ばっておるとか申しておる場合ではないぞ」
柳也「まだ根にもってやがる…。しかもさまぁ特別編の内容を…」
観鈴「それじゃあポテト、ここでおしまいっ」
ポテト「ぴこっ! ぴこぴこぴこっ!」

<ぴっこり>


戻る