『AIR偽小説第百七十弾』

懲りずに第百七十弾です。
本作品の出現率と出現回数と、完全統計が出ました。
ああしてみると…実に圧巻、感慨深いものがあります。
なんだか嬉しいなあ、こういうの…。(Foolisさんに感謝)
弾数のせいか、まだ三桁登場したキャラはいませんが、
もっともっと回を重ねて…とか言う前に、もうちっと質を考えるべきかもしれませんが。


『4行小説』

★神奈
「人物語り、今回は長森瑞佳殿だ」
「だよもん星人などという別名を持っておるそうだが…」
「口癖からきたそうだが、何故このような名があるのか? 余には理解できぬ」
「何より、星人とはどういうことだ」

瑞佳「ちょっと! いきなりそんな語りってひどいよっ!」
あゆ「み、瑞佳ちゃん落ち着いて…」
瑞佳「はあ、はあ…。もう、絶対理不尽だよ」
神奈「ま、まあ落ち着いたところで余の疑問に…」
瑞佳「何。何を語れっていうんだよ。答えることなんて何も無いよ」
あゆ「うわ、相当怒ってる…」
神奈「話題を変えるべきかの…ではあゆ殿」
あゆ「う、うん…」

★あゆ
「瑞佳ちゃんの好物は牛乳って聞いたよ」
「普段水代わりに飲んでるくらいに」
「どうしてそこまで好きなのかなあ?」
「えーっと…と、とりあえずここまでっ」

瑞佳「…あゆちゃん、歯切れ悪いよ」
あゆ「うぐぅ、ごめんなさい…」
神奈「ちょうど四行に収められなかったのだな」
あゆ「うん…。一つにしぼっちゃったのが悪かったのかな…」
あゆ「あっ、牛乳ってしぼるよね? 上手い?」
瑞佳「…さてと、牛乳についてだね」
神奈「うむ、そうであるな。時に、牛乳とはなんだ」
瑞佳「あれっ? 知らなかったっけ?」
神奈「…いや、知っておるぞ。牛の乳ということで、牛の母親から賜れるものであろ?」
瑞佳「どういう表現なの…」
あゆ「うぐぅ、無視…」
神奈「おほん。では、瑞佳殿はなぜその牛乳がすきなのだ?」
瑞佳「うーん…好きっていうか、わたしにとってはもう当たり前の存在なんだよ」
瑞佳「生活の一部っていうかな…神奈だってお茶を飲むよね?」
神奈「飲むには飲むが、そう毎度毎度飲むというわけでもない。無い時もあるがゆえ」
瑞佳「そっか…じゃあ、あゆちゃんが言ってたように、水はどうかな?」
神奈「ふむ、なるほど。そういう存在なのだな」
あゆ「うぐぅ、ボクが言ってるまんまじゃない」
瑞佳「あっ、やっと入ってきたよ。しぼり繋がりがどうとか言ってたあゆちゃんが」
あゆ「うぐぅ…」
神奈「では話がまとまったところで、次は瑞佳殿であるぞ」
瑞佳「あ、うん、わかったよ」

★瑞佳
「わたしっていう存在は…」
「実は重要な存在だとか、鍵を握ってる存在だとか…」
「そんなイメージがあるとかって話を聞いた気がするよ」
「やっぱりヒロインだからだね♪」

あゆ「そういえば…瑞佳ちゃんってば実は重要な位置に居るんだよね?」
瑞佳「そうだよ。忘れられがちだけど…」
神奈「しかし、観鈴ちんとこんびを組んでおったのであろ? ならば納得がいくぞ」
瑞佳「それはそういう扱いの元としていいのかな…いいんだよね?」
神奈「余の言葉を疑うと申すか」
瑞佳「そういうわけじゃないけど…うん、納得するよ」
あゆ「で、鍵を握ってる存在ってどういうこと?」
瑞佳「小さい頃のわたしが重要なんだって。盟約がどうとか…」
あゆ「へえ…?」
神奈「斯様な曖昧な表現をしておるが、実は知っておるのであるまいな?」
瑞佳「わたしは知らないもん」
神奈「ふむ…」
あゆ「よくわからなくなってきた…」
神奈「あまり突き詰めても仕方がなさそうであるの。では客人よくるがよい!」
葉子「…私ですか」
神奈「というわけで、鹿沼葉子殿だ」
葉子「私が瑞佳さんの何を語れるのでしょう」
瑞佳「そんなあからさまなこと言わないで、何か語ってほしいよ」
あゆ「頑張って」
葉子「頑張らなければいけませんか」
あゆ「うぐぅ…」

★葉子
「そうですね…目的を持って動いているのではないでしょうか」
「しかし、周囲の環境により、それがなかなか達成できない…」
「ひとえに、近しい存在により、悪影響のある何かを流されている気がいたします」
「空回りをしないのが唯一の救い…かもしれません」

瑞佳「ちょっと…なんなんだよこれはっ」
葉子「…いけませんか」
瑞佳「けなしてるか慰めてるかどっちかにしてほしいよ」
葉子「どちらも含まれていると何かは当たっていると思いませんか」
瑞佳「当たってるって…占いじゃないんだよっ!?」
あゆ「ま、まあまあ瑞佳ちゃん」
瑞佳「はあ…もうちょっとまともに語ってくれる人を呼んでほしいよ」
神奈「そう急くでない瑞佳殿。葉子殿、目的をもって動いているとはどういう事だ?」
葉子「日々の行動に、方向性が見えるという事です」
神奈「うむ…。で、では、達成できないとは?」
葉子「そのとおりです。そして、悪影響は…噂…いえ、だよもん星人。これに尽きます」
瑞佳「ちょっと! その言葉はもう出してほしくなかったのに!!」
あゆ「お、落ち着いて、どうどう、瑞佳ちゃん」
瑞佳「落ち着いてなんかいられないよっ!」
神奈「そ、そして、空回りをしない…」
葉子「そうですね。訴えはもはや聞かないかもしれませんが、各々の言動はきっちりと効果をなしているかと」
葉子「つまりは…つっこみ上手、なのでしょう」
瑞佳「はあ…もういいよ。神奈、次の人呼んでよ」
神奈「う、うむ…。で、では次の客人よ参るがよい!」
祐一「なんで俺なんだ…」
神奈「というわけで、相沢祐一殿だ。浩平殿だと、堂々巡りが起きそうなので人選をしたのだぞ」
祐一「っていうかなあ…別段何か繋がりがあるってわけでもなし…」
瑞佳「相沢君」
祐一「なんだ?」
瑞佳「浩平から何か聞いてるかもしれないけど、そんなのは抜きにして語ってね」
祐一「あ、ああ、まあなるべくそうする…」
あゆ「うぐぅ、祐一くん腰がひけてるよ」
葉子「よほど威圧感があるのですね」
瑞佳「そこっ、一言多いよっ」

★祐一
「まあなんだな。俺から見れば、のんびりしてない名雪、って感じだな」
「名雪もこれくらいしっかりしてくれれば…いや、瑞佳の場合はしっかりしすぎって気もするな」
「そういえば、毎度寝坊気味の折原を起こしに行ってるそうじゃないか。どんな世話焼きだ」
「少しは遠慮してみた方がいいんじゃないのか?」

瑞佳「ここで遠慮してたら、それこそどういう扱いになるかわかったもんじゃないよ」
祐一「いやまぁ、俺が言いたいのはここでの行動じゃなくてだな…」
あゆ「でも祐一くん、ここでの行動でしか遠慮なんてできないと思うよ?」
祐一「それもそうか…あゆもたまにはいいこと言うな」
あゆ「うぐぅ、たまは余計だよ」
祐一「いいことを言った分、多分たい焼きの盗み食いをしっかりやってきたんだろう。まったく…」
あゆ「やってないよ!」
葉子「盗み食いとはどういう事ですか」
祐一「ああ。お魚くわえたドラ猫よろしく、たい焼きくわえたあゆあゆって事だ」
あゆ「どういうこと!?」
葉子「…よくわかりました」
あゆ「ちょっと葉子さん! そこは納得するところじゃないよ!」
瑞佳「途中から話がそれちゃったけど閑話休題。わたしってしっかりしすぎ?」
祐一「そうだな。そんなイメージが強い」
あゆ「うぐぅ、無理矢理話を切らないでぇ…」
神奈「あゆ殿、諦められよ。瑞佳殿はどうしっかりしておるのだ?」
祐一「俺が四行で語っただろが。わざわざ人を起こしに行ってる。他人の家へ」
神奈「余のところにも裏葉が起こしに来るぞ。寝顔を見てにやにやしておるそうだ、まったく…」
葉子「変わった趣味をお持ちですね」
あゆ「うぐぅ、裏葉さんらしいね…」
神奈「ということは、瑞佳殿も浩平殿の寝顔を見てにやけておるのか?」
瑞佳「そんなことしないよっ! ただ起こしに行ってるだけなんだから!」
祐一「まあ…予想が正しければ、起こしに行くたびに何かトラップがあるんだろ?」
瑞佳「あ、よくわかったね。そう、浩平の冗談は毎回悪質でね…」
祐一「やはりか。たとえばどんなだ?」
瑞佳「クローゼットの中に隠れたり、ベッドの下に隠れたり…」
祐一「ただの嫌がらせじゃないのかそれ」
あゆ「祐一くんそっくりだね」
祐一「なんだとコラ」
あゆ「悪質な冗談をしょっちゅう繰り出すところとか」
祐一「俺のは悪質じゃないぞ。まだ笑って済ませられる」
葉子「そうですね。あゆさんの食い逃げは許されるものでもないでしょうが…」
あゆ「だから! ボクは食い逃げしてないってば!!」
神奈「この辺で区切るとするかの。では次の客人であるぞ!」
留美「ふふん、ここでやっぱりあたしの出番よね」
神奈「というわけで、何か得意げな七瀬留美殿だ」
留美「瑞佳のクラスメートとしては、びしっと語ってあげないとね」
瑞佳「よかった。頼んだよ七瀬さん」
留美「まっかせといて!」
葉子「張り切ってますね…。こういう時、人は反動で失敗するのではないでしょうか」
留美「しないわよっ!」
祐一「失敗しなくても、こういう奴は確信犯とかやりやすいからな」
留美「せんっちゅーの!」
あゆ「うぐぅ、と、とにかく留美ちゃんがんばって」

★留美
「ったく…えーと、瑞佳は普通の女の子ね」
「ごく普通の付き合いができてね、ごく普通に接することができる…」
「という意味で、初対面でも長く付き合っても、話をしやすいんじゃないかしら」
「折原を相手にするのにいい緩衝材になってくれたわ…必要な存在ね」

瑞佳「緩衝材?」
留美「折原単独を相手にするとあれちゃうわけよ、どうしても」
瑞佳「あっ、そうだよね。うんうん、わたしも七瀬さんに色々助けてもらったよ」
留美「そう? ありがと。そう言ってもらうと嬉しいわ」
瑞佳「いえいえ、どういたしまして」
あゆ「なんかまるくおさまったみたい」
葉子「随分と都合のいい収まり方ですね」
祐一「仲良き事は素晴らしきかなクラスメート、ってか」
神奈「普通過ぎてつまらぬ…などと思う輩はおるまいな?」
留美「普通でいいわよ、んなもん」
瑞佳「そうだよ。変に捻るからこの場が荒れるんだよ」
神奈「そうだの…。ならばこのまま終わりとしようぞ」
葉子「…最後に一ついいですか」
神奈「ん? なんだ葉子殿」
葉子「瑞佳さんは…過去に巨大な力の発生を意識してませんでしたか」
瑞佳「きょ、巨大な力? なんのこと?」
葉子「知りませんか」
瑞佳「うん、知らないけど…」
留美「なになに、なんなの?」
あゆ「あ、もしかして瑞佳ちゃんが鍵となる存在がどうとかってこと?」
葉子「鍵…そう、鍵ですね」
祐一「鍵といえばあゆも鍵っぽいな。まぁ、鍵のキャラだが」
あゆ「へ? 鍵っぽいのはわかるけど、鍵のキャラってどゆこと?」
祐一「白々しいぞあゆ。インストール画面に出ておきながら」
あゆ「うぐぅ、祐一くんそういう発言は控えてよ」
瑞佳「えっと、わたしが一体なんなの?」
葉子「いえ…いずれまた上がった時に。では、おしまいにしてください」
留美「何か意味深ねえ…」
神奈「ふーむ…では、これにておしまいとする!」

<だよもーん>


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