懲りずに第百六十四弾です。
★神奈
広瀬「あなたには随分と好印象ね」
★あゆ
広瀬「そりゃどうも」
★広瀬
神奈「偉そうな物言いであるの」
★みさき
広瀬「遠慮します」
★郁未
広瀬「何よ、指図する気?」
<はあ〜あ>
そういや居ましたねえ、こんな人が(ひどい)
ネタとしてもかなりの間登場させてなかったので、すっかり忘れてました。
そういう意味でも人物語り企画って重要なのかな(爆)
っていうか何を語ろうか…。
『4行小説』
「人物語り、今回は広瀬真希殿だ」
「面識はほとんど無いが、すこぶる悪い評判が立っていると聞くぞ」
「相当態度が悪かったのだの…」
「一度きりだが会った余は、謙虚でさっぱりしていると思うぞ」
あゆ「うぐぅ、いきなり登場された…」
神奈「…謙虚では無いようだの」
広瀬「謙虚ってのはあなたの思いすごしでしょ」
神奈「ええい、もうよい。さああゆ殿、この真希殿に対して四行をするのだ」
あゆ「うん…」
広瀬「さあお願いするわ」
「ちょっと高圧的な感じがするんだけど…」
「でも、ちょっと積極的なだけかもね」
「久しぶりの登場だっていうし」
「他の人の印象は別として、普通に真面目な子なんじゃないかな」
あゆ「えっと、真面目?」
広瀬「それはどうかしらね。まぁ、私はやる時はやるわよ」
神奈「具体的に何をどうするのだ」
広瀬「真の脇役、ひいてはアシスタント制覇をしてあげるわ」
あゆ「うぐぅ、それってなんだか…」
神奈「無理だと思うがの。お主では到底無理だ」
広瀬「どうして無理って言い切れるのよ」
神奈「補佐役は進行役が選ぶもの。誰かれ構わずほいほいと補佐役になれると思うとるのか?」
神奈「身の程を知れ、このうつけ者が」
広瀬「…なんで私がここまで言われなきゃいけないわけ?」
あゆ「あのう、神奈ちゃんの物言いはともかくとして、無理があると思うよ?」
広瀬「どうしてよ」
あゆ「だって、全員のアシスタントでしょ?」
広瀬「ええそうよ」
あゆ「美凪さんとか佳乃さんとかのアシスタントもしなくちゃいけないよ?」
広瀬「そうね」
あゆ「そうね、って…やれる自信あるの?」
広瀬「あるわよ」
あゆ「うぐぅ…」
神奈「あゆ殿、斯様な自信過剰持ちの説得などせずともよい」
広瀬「随分ないいようね」
神奈「お主は二人に会うたことはあるはずであろ?」
広瀬「もちろんあるわ。あの時は勝手に怒って帰っちゃったけどね」
あゆ「うぐぅ、アシスタントが司会怒らせるとそれでダメだと思うけど…」
広瀬「どうしてよ。少なくとも登場時にアシスタントやってればいいわよ」
あゆ「噂が広がって誰もアシスタントとしなくなるよ」
広瀬「…それは困ったわね。もう、厄介ねえ…いいわ、別の手を考えるから」
あゆ「うぐぅ、別の手って…」
神奈「ええい、もうよいわ。ほら、次は真希殿だ。はよう四行をせい」
広瀬「ったく、あんた偉そうね…」
「私自身、かなりいい方だと思うわけよ」
「けどね、こういう異作品だとかの場じゃあ一歩引いた方がいいってね」
「それを七瀬さんの時に学んだわけよ」
「それで謙虚にアシスタントを名乗り出てるのに…」
広瀬「あんたに言われたくないわね」
あゆ「うぐぅ、やっぱり真希さん自信過剰だよ」
広瀬「そうかしらねえ…」
神奈「もうよい。では一人目の客人の登場であるぞ!」
みさき「こんにちは。そして初めましてだね、川名みさきだよ」
広瀬「こんにちは。たしか先輩ですね」
みさき「いいよ、遠慮しなくて。みさきちゃんて呼んでくれていいからね、真希ちゃん」
広瀬「えっ、いやそれしちゃうと…」
みさき「本当に遠慮しなくていいのに…」
神奈「無遠慮であるの、みさき殿は」
みさき「そんな事ないよ」
あゆ「えっと、早速真希ちゃんについて四行やってくれないかな」
みさき「うん、やっちゃうよ」
広瀬「なかなか活動的な先輩ね…」
神奈「少しは遠慮してもらいたいものだが…」
「遠慮までしちゃうってことは、何か決めてる事があるんだろうね」
「けど、固定観念の何かに囚われてるってことないかな」
「そういったものを占う食べ物があるんだよ」
「早速一緒に食べに行かないかな」
みさき「遠慮しなくていいのに…」
広瀬「っていうか、途中から食べ物を食べるって話に変わってませんでした?」
みさき「気のせいだよ。それに、食べ物を食べて占うんだから食べないといけないよ」
広瀬「先輩はその占い信じてるんですか?」
みさき「そこのたい焼きがとっても美味しいんだよ」
広瀬「…やっぱり遠慮します」
みさき「うー…。いいよ、あゆちゃんと一緒に行くから」
あゆ「うぐぅ!? ぼ、ボク?」
みさき「そうだよ。あゆちゃんはたい焼きと聞けば日本全国どこへでも駆けつけるんだよね?」
あゆ「そんな事絶対無いから」
みさき「おかしいな、祐一ちゃんから聞いたんだよ」
みさき「あゆちゃんはたい焼きを食い逃げするためなら、いついかなるどんな時でも努力を惜しまないって」
みさき「でもあまりに遠い所は難しいから、私が案内できるたい焼き屋さんでいいかな、って」
神奈「すごいものだの、あゆ殿は。惜しまぬ努力の幅が尋常ではない」
広瀬「いや、ただの冗談でしょ…」
あゆ「うぐぅ…祐一くんあとで絶対に許さないよ」
みさき「あゆちゃん? 一緒に食べに行くよね?」
あゆ「行かないよっ!」
みさき「うー…」
広瀬「そんな事より、私への語り内容についてはどうなったのよ」
神奈「前半部分の事であるかの」
広瀬「そうよ。固定観念に囚われてる…ってどういう意味ですか? 先輩」
みさき「直感だからね、深い意味は多分無いよ」
広瀬「物凄く意味深に聞こえてきません?」
みさき「そんな事はないよ。でも…」
広瀬「でも?」
みさき「真希ちゃんは多分目立ちたいんだろうね」
みさき「アシスタントって言っても、毎回出てれば目立つからね」
みさき「その目立つって事柄に囚われてるんじゃないかな」
広瀬「そんな事…」
あゆ「あ、そういう事ならみさきちゃんにボクも賛成だよ」
広瀬「賛成?」
あゆ「とにかく出ようとしてるんじゃないかな」
あゆ「けど、ゲストだと目立たなくなる。だからアシスタント」
あゆ「謙虚に見えて実は謙虚じゃないってことだよ」
広瀬「………」
神奈「まとまったのかの?」
みさき「そうみたいだね」
神奈「では次の客人だ。はよう参れ」
郁未「ったく、急かさずとも来るわよ。天沢郁未よ。年齢は伏せとくわ」
広瀬「あなたも先輩?」
郁未「かもね。さて、と。あんたについて四行か…」
神奈「…先ほどから、余のわんてんぽ差紹介ができぬままではないか」
みさき「まあまあ神奈ちゃん。残念会に後でたい焼き食べにいこうよ」
あゆ「みさきちゃんそればっかり…」
みさき「もちろんあゆちゃんも行くよね?」
あゆ「行かないってさっき言ったと思うんだけど…」
みさき「うー、でも一緒に行ってくれないと資金がぴんちなんだよ」
あゆ「…どういう事?」
みさき「皆で食べて合計して、それで割り勘しようと思って」
あゆ「それじゃあ圧倒的にボク達が不利じゃない!」
神奈「ふふふ…」
あゆ「神奈ちゃん何笑ってるの」
神奈「甘いぞみさき殿。余の食通さばきを知らぬようだな」
みさき「むむっ、私負けないよ?」
神奈「みさき殿こそ、余を交えたことを後悔するがよい」
みさき「なるほど、これは楽しみだね」
あゆ「うぐぅ、なんか二人の世界が出来上がってる…」
郁未「ちょっとあんたら。今回はこの真希を語るんでしょ?」
広瀬「そうよ…。何勝手に自分たちの世界に…」
あゆ「うぐぅ、ごめんなさい。えっと郁未さん。真希さんで四行お願いします」
郁未「やれやれね…」
「さあてと、何はなくともこの高圧的な態度ね」
「別に本人偉そうにしてなくても、底からわいてくるのを感じるわ」
「私が上よ私が上よ、って…」
「心配しなくても、どっしり構えておけば誰もかれも認めてくれるものよ」
郁未「そういうとこが高圧的だってんの」
広瀬「くっ…」
郁未「なんとなく晴香に似てるわね」
広瀬「誰よそれ」
郁未「私の親友よ。と言っても、あなたみたいに人を陥れようとかはしないわ」
広瀬「なっ、何を根拠にそんな事を」
郁未「聞いたわよ。転校生にイヤガラセしてたっていうじゃない」
郁未「アシスタントになった暁には、司会いじめて司会に成り上がるつもり?」
みさき「うわっ、それは最低だよ。私の時はしないでね」
広瀬「しっ、しないわよそんな事!」
郁未「どうだかね。わざわざアシスタント立候補して、完全二位の地位を獲得して…」
みさき「それで一位を蹴落とすんだね。まったくもってひどいよ」
広瀬「だから! なんでそんな発想になるわけよ!」
郁未「前評判よ。悪いけど、印象ってのはそういうので決まっちゃうわ」
みさき「真希ちゃん、ちゃんと更正しないといけないよ?」
広瀬「うう、私はしっかり反省してるわよ…」
あゆ「神奈ちゃん、アシスタントから司会だって」
神奈「恐ろしきことよの。あゆ殿は余の地位を狙うておったのか」
あゆ「違うよっ!」
神奈「冗談だ。まあなんにせよ、そうして司会になってしまえば…」
あゆ「ゲストさんにいじめられるよね、絶対」
神奈「真希殿、斯様な無貌極まりない挑戦はやめた方がよいぞ?」
広瀬「だからしないっつってんのに…」
郁未「アシスタントやります宣言撤回すれば?」
広瀬「私に恨みでもあるわけ? まったくもう…しょうがない、撤回するわ…」
郁未「おっ、あっさりやったじゃない」
みさき「これで安泰だね」
あゆ「うぐぅ、こういうので安泰になるってのなんか違うと思う…」
広瀬「はぁ、なんで私がこんな…」
神奈「それにしても…もう余は疲れてきた。これにて終わりとするぞ!」
あゆ「お客さんは?」
神奈「後で帰ってもらうとするぞ」
郁未「呼びなさいよ…」
みさき「分かった。じゃあその人も一緒にたい焼きを食べに行けばいいよね」
あゆ「それっていいって言うのかな…」
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