『AIR偽小説第百六十三弾』

懲りずに第百六十三弾です。
しばらく人物語りを続けようかと。
数多いもんなあ…まぁ、飽きた頃に別企画入れますけど。
近々Summer編企画をまたやる予定だし〜。
あと、登場させるべきかどうかを迷ってる人物が一人…(AIRじゃないからなあ)


『4行小説』

★神奈
「人物語り、今回は川澄舞殿だ」
「柳也殿と同じように刃をもち…」
「そして静かなる圧力をかけてくるぞ」
「また、密かに鋭い者でもあるの」

あゆ「あれっ? 観鈴ちゃんのタイトル語りは?」
神奈「次が最後で名残惜しいからしばらく余達にやってほしいとの事であるぞ」
あゆ「ふうーん…。そっか、観鈴ちゃんもうゴールに来ちゃったんだね」
神奈「うむ…。最後は最後で達成感なるものがありそうだの。羨ましいことよの」
あゆ「神奈ちゃん、他を羨ましがる前に今をやらなきゃ」
神奈「そうであるな」
あゆ「で、その舞さんだけど…静かなる圧力って何?」
神奈「あゆ殿は感じぬのか?」
あゆ「うぐぅ、言ってるこは要するに無言の圧力じゃないの?」
神奈「…そうとも言うかもしれぬな」
あゆ「それと、密かに鋭いって?」
神奈「時折、舞殿の発言により場が収まることがあるであろ。それだ」
あゆ「そうだったんだ…」
神奈「意識しておらなんだのか?」
あゆ「うん…。神奈ちゃんってしっかり見てるんだね、ボク感心しちゃったよ」
神奈「なんのなんの。もっと褒めるがよいぞ」
あゆ「うぐぅ、そういうのがなければもっといいんだけど…」
神奈「どういう意味であるかの?」
あゆ「な、なんでもないよ。ほら、早く舞さん呼ぼ?」
神奈「うむ。では舞殿、参るがよいぞ」
舞「…よろしく」
神奈「相変わらず寡黙な、川澄舞殿だ」
舞「がんばる」
あゆ「あのう、頑張るのは多分舞さんじゃなくて語るボク達で…」
舞「…がんばる」
あゆ「………」
神奈「よいから。次はあゆ殿であるぞ」
あゆ「う、うん」

★あゆ
「舞さんって…」
「とっても物静かな分、感情が分かりにくいよ」
「笑ってるのか怒ってるのか…」
「たしか祐一君や佐祐理さんはすぐ分かるって言ってたと思うけど…」

舞「…わかる」
あゆ「うん、だろうね。でもボクは…」
舞「…分かりにくい?」
神奈「余はそのようなことはないぞ」
舞「よかった」
神奈「うむうむ」
あゆ「…思えば、神奈ちゃんは人の心が分かる達人なのかもね」
神奈「うむ? 達人とな?」
あゆ「うん、そう」
舞「神奈は…立派」
神奈「う、うむ、そうかの?」
あゆ「えっと、それじゃあ次は舞さんだね」
舞「わかった」

★舞
「私は…」
「…動物さんが好き」
「将来は…多分獣医さん…」
「…っていうのは違う人の夢だったかも。でも獣医さんにする」

あゆ「うぐぅ、なんだかいい加減だよぅ…」
神奈「じゅういとはなんだ?」
舞「動物さんのお医者さん」
神奈「そうであるか…。動物が好きであるならば合っているのではないか?」
舞「………(こくり)」
神奈「では決まりであるな」
あゆ「いいのかなぁ、そういう決まり方で」
神奈「よいのだ。舞殿が思っているものが決まりであるぞ」
舞「…決まり」
あゆ「うぐぅ…」
神奈「さて、客人を呼ぶとするぞ。一人目、参るが良い」
詩子「いよっ、やってるわね」
神奈「というわけで、柚木詩子殿だ」
詩子「舞についてね。ばんばん語っちゃうよ」
舞「…よろしく(ぺこり)」
詩子「あははは、随分と礼儀正しいわね」
舞「こうしておくと好印象になるからって、佐祐理が」
詩子「は?」
あゆ「うぐぅ、佐祐理さんの仕込みがあったんだ」
詩子「ま、まぁいいや」

★詩子
「無口だけど…その分影響されやすいのかもね」
「いや…純粋、純粋って気がするな〜」
「茜は結構分厚い壁があるけど…」
「舞のそれって、薄いように見えるよ」

舞「薄い…?」
詩子「うーん、なんつうか…やっぱり影響されやすいって事かなー」
あゆ「そういう意味では神奈ちゃんと似てるかもね」
神奈「ん? そうなのか?」
詩子「あーそうそう。誰かが“これは正しいんだぞ”って言ったら、それをすぐ信じちゃうみたいな」
舞「…信じる」
詩子「そんな感じそんな感じ」
神奈「どういう感じなのか余にはよくわからぬが…」
あゆ「安心して神奈ちゃん。ボクもよくわからなくなってきたから」
詩子「えー、わかんないかなあ…」
舞「…わからない」
詩子「って、舞までそんなこと言い出したら困るじゃないの」
舞「…困った」
あゆ「うぐぅ、ボクも困ってきた…」
神奈「ええい、次の客人を呼ぶぞ!」
晴香「また難しい人を語る時に呼ばれたわね」
神奈「巳間晴香殿であるぞ」
晴香「無口…ってだけじゃないわよねえ、この子の場合」
詩子「この子、って…あなたの方がお姉さん?」
晴香「年上かもしんないけど、なんとなく幼くみえちゃったから」
舞「………」
ぽかり
晴香「いたっ。ちょっと、何すんのよ」
舞「殴った」
晴香「んなことわかってるわよ! ったくう、しょっぱなからやな感じだわ…」
あゆ「今のはどっちもどっちのような気がするけど…」
舞「………」
ぽかっ
あゆ「うぐぅっ」
神奈「何故あゆ殿まで…」

★晴香
「ちょっと手が出るの早すぎね」
「そういう意味では、我慢とかは苦手なのかしら」
「それよりも気になるのは…」
「内に一体何を秘めてるかってことね」

詩子「内?」
晴香「そうよ、内。大きな力ね」
詩子「舞がそれを持ってるっていうの?」
晴香「ええ。常人には見えないわ」
詩子「へええ? ねえ舞、それ本当?」
舞「………」
晴香「ダンマリか。まぁ大抵そうなるわよねえ」
あゆ「…なんか、色んな人が色んな力持ってるんだね」
神奈「そうとらえてしまってよいものかの…」
あゆ「あんまり驚かないけどね」
神奈「ふむ…あゆ殿も慣れたものだの」
詩子「そういう神奈だって、ちゃんと力持ってるんでしょ?」
神奈「そうであるの…。余は翼人であるからな」
晴香「そりゃ驚くわけもないか」
詩子「私はそういうの持ってないんだよなー。普通のじょしこーせー♪」
舞「…うれしそう」
晴香「から元気ってやつじゃないの」
あゆ「うぐぅ、ボクもそうだよ」
詩子「あれっ? あゆも? 奇跡の保持者とかっていう噂も聞いたけど」
あゆ「うぐぅ…それを言われると…」
晴香「そうなると、普通の女子高生って名乗れるのは…」
舞「詩子だけ」
詩子「げげげっ! マジでそうなの? はちゃあ、こりゃますます異空間だわ」
あゆ「…うぐぅ、神奈ちゃん次行こう」
神奈「う、うむ。では次の客人よ、参るがよい!」
佐祐理「こんにちはーっ」
神奈「実は最後の客人、倉田佐祐理殿であるぞ」
舞「佐祐理…」
佐祐理「よかったね舞ーっ。今回は舞を中心に語るんだよね」
舞「うん」
晴香「いや、中心は中心だけど、舞を語るんだけど?」
詩子「細かいよ晴香」
佐祐理「あはははーっ」
あゆ「それにしても、佐祐理さん久しぶりだね」
佐祐理「そうですね。ここしばらくご無沙汰してましたーっ」
神奈「斯様な事はいちいち語る必要はないぞ。さて佐祐理殿、舞殿について四行だ」
佐祐理「はいっ、頑張りますよーっ」
舞「佐祐理…」
佐祐理「うん?」
舞「頑張れ…」
佐祐理「うんっ」

★佐祐理
「舞は…佐祐理にとって大切な…親友です」
「晴れの日も雨の日も風の日も…」
「佐祐理は、舞のためなら…」
「それだけの想いがあるくらい大切な人。とてもたとえでは語りつくせません」

詩子「要するに、唯一無二の親友ってことなんだね」
佐祐理「はいっ、そういうことですね」
詩子「私と茜の関係みたいなもんかな? なんて」
あゆ「そういや詩子さんと茜さんって親友なんだよね」
詩子「そうそう。そこんとこよろしくねっ」
晴香「よろしくしたってどうにかなるものかしら…」
舞「親友は…大事…」
神奈「そうであるな。大事なのは間違いなかろうぞ」
佐祐理「神奈さんにとっての親友は誰ですか?」
神奈「それはもちろん、あゆ殿に観鈴ちんであるぞ」
あゆ「そうだね。観鈴ちゃんとも一緒に語りやりたいね」
神奈「しかしながら、三人かたまっておると進行が大変であるゆえ…」
神奈「以前佐祐理殿にも手伝ってもろうたが、進行役は二人程度でよいかもしれぬの」
佐祐理「そうですね。その観鈴さんも、やっぱり二人でなさってますし」
舞「いつか…私もやる」
佐祐理「その時は佐祐理がアシスタントするからねっ」
舞「………(こくり)」
佐祐理「あははーっ」
詩子「それじゃあ私は、やっぱ茜とやりたいな」
あゆ「うぐぅ、なんか希望がどんどん告げられてるけど」
晴香「私は更に誰とするのかしらね…郁未かなあ、やっぱり」
神奈「こほん。斯様な進言はすべて往人殿にするように。間違っても余に告げるでないぞ」
あゆ「そりゃまぁ、そうだけどね…」
舞「…終わり」
神奈「そ、そうであるな。この辺で終わりといたす!」

<…あははーっ>


戻る