『AIR偽小説第百六十一弾』

懲りずに第百六十一弾です。
ああ、次でAIRサントラタイトル終わりなんだなあ、と。
さすがに未収録曲、とかいうのでは語りする気にならんし(笑)
どうしよっかな…って、どうするかはなんとなく決めてるんですがね。


『4行小説』

★観鈴
「今回のテーマは夜想」
「夜に想いにふける…」
「っていうことは、多分夜空を見上げてるか寝る前だよね」
「じゃあ、何を考えちゃうかをいってみよー」

瑞佳「何がどうしてそういう話題になるの?」
観鈴「が、がお、違ったかな…」
瑞佳「違うとは言わないけど、突拍子もなくない?」
観鈴「うーん、観鈴ちんはいいと思ったんだけど…」
瑞佳「まあいいよ。とりあえず、観鈴は夜に物思いにふける姿を想像するんだね」
観鈴「うん。…よくよく考えたら…」
瑞佳「うん?」
観鈴「物思いにふけるのを想う、なんてなんか面白い」
瑞佳「そう?」
観鈴「が、がお、面白くないかな…」
瑞佳「誰かが何かを想ってる姿を想像する…って、なんだかロマンチックだと思うんだよ」
観鈴「あ…そかそか、観鈴ちん失敗」
瑞佳「えっ、と…とりあえずわたしが四行やっていいかな」
観鈴「あ、うん」

★瑞佳
「夜想…やっぱり観鈴の言うとおり、物思いにふける、かな」
「夜寝る前って随分色んな事が浮かんでくるんだよね…」
「その日一日の出来事とか、明日どうしようかな、とか…」
「そうやってるうちに寝ちゃうんだよ。不思議だよね」

観鈴「うん、寝る前って色々考えちゃう」
瑞佳「観鈴はたとえばどんなこと?」
観鈴「えっとね、夢」
瑞佳「夢?」
観鈴「そ。夢について…考えてた」
瑞佳「これから見る夢のことを?」
観鈴「うん。観鈴ちんと夢って…実はかなり縁が深いの」
観鈴「だから、夢語りコーナーなんてのもあった」
瑞佳「ふうん…?」
観鈴「にはは、ところで寝る瞬間ってわからないよね」
瑞佳「ああ、自分じゃあ意識できないもんだよ」
観鈴「なんとか分かる方法無いかな?」
瑞佳「分かってもどうしようも無いと思うよ」
観鈴「言われてみるとそうかも…」
瑞佳「さてさて、それじゃあお客さん呼ぼう」
観鈴「あ、うん。いらっしゃーい」
柳也「よぉ。この取り合わせも久しぶりだな」
観鈴「柳也さん、にはは」
瑞佳「取り合わせ…ああ、ずっと前に人物全員集合とかなんとかやった時に…」
柳也「さすが、覚えているな。お前ら二人は真面目な奴でまったくもっていい事だ」
観鈴「にはは、ほめられた」
瑞佳「真面目…そんなに真面目ですか?」
柳也「ああ。少なくとも不真面目じゃあないと思うぞ」
観鈴「にはは、またほめられた」
瑞佳「不真面目じゃない…なんかひっかかるけど…」
柳也「さて、夜想で四行だな?」
観鈴「あ、どうぞ」

★柳也
「夜想…既に話題にも出たが、夜はよく考え事をする」
「だがこの言葉が指すのは、個人の考え事じゃなく…」
「物思いにふける個々人の飛び交うそれら…」
「などと思ったりするのだが、どうだ?」

観鈴「わ、哲学?」
柳也「なんだそれは…」
瑞佳「哲学といわずとも…。でも皆同じことやってるんならたしかにそういう事ですね」
柳也「だろう? 俺は結構言いえて妙だと思っている」
観鈴「えっと、それでどういう意味があるのかな」
柳也「…夜道には気をつけろという事だ」
観鈴「わ、大変大変」
瑞佳「柳也さん…。えっと、想いを飛ばして想いが伝わるとかじゃないですか?」
柳也「なんだその方術めいたのは…」
瑞佳「ち、違うのかな…」
観鈴「うーん、瑞佳ロマンチスト」
瑞佳「そ、そう?」
観鈴「想いを飛ばすって、スゴイ」
瑞佳「だろうね」
柳也「横文字は苦手だ…」
観鈴「にはは、そんなところで次のお客さん登場っ」
香里「はいはい、こんにちは」
瑞佳「なんか投げやりっぽい声だけど…」
観鈴「えっと、香里さん。四行はちゃんとやってほしいな」
柳也「登場すると同時に不満をぶちまけるのはよくないぞ」
香里「あたしってそんなに印象悪い?」
瑞佳「やっぱり声から…」

★香里
「もう…。えっと、夜想ね」
「夜に想いをとかって言ってるけど、これは夜の情景って意味よ」
「人の想いに限らず、空気とか虫たちの声とか…」
「秋のそれなんか、特に感じられるんじゃないかしら」

観鈴「わ、そうだったんだ」
瑞佳「いや、意味を追求してるわけでもないんだけど…」
香里「いいでしょ、一人くらいちゃんと言っておかないと」
柳也「それでもいい言葉だな。情景か…」
香里「昔の人だからそういうのは感じてるんじゃないの?」
柳也「当然だ。昔の人っていう表現はなんだかって気もするが…」
柳也「とりあえず、社殿の近くに林もあるし…何しろ自然はあるからな」
柳也「虫の声は十分聴けるぞ」
観鈴「わ、いいな」
瑞佳「いや、観鈴の家もそんな感じでしょ」
観鈴「あ、そうだった」
香里「なんなのこのやりとり…本気で返答してるってわけ?」
観鈴「観鈴ちんいつでも本気」
香里「なんか相沢君を思い出すわねえ、それ…」
柳也「要するに観鈴は天然なんだろ」
瑞佳「柳也さんよく知ってますね、そんな言葉」
柳也「毒されてるだけかもしれんがな」
瑞佳「大変そうですね…」
観鈴「え、えっと、それじゃあ次のお客さんいらっしゃいませーっ」
葉子「…どうも」
観鈴「鹿沼葉子さん、にはは」
葉子「夜想…ですか」
瑞佳「そう、夜想だよ」
香里「表情からして、夜が好きそうに見えるけど…」
葉子「…どういう意味ですか」
香里「い、いや、大した意味は無いわよ」
葉子「夜が好きではいけませんか」
香里「そういうわけじゃなくて…」
柳也「まあまあ。とりあえず四行やってやれ」
葉子「…わかりました」
観鈴「ちょっと不機嫌…にはは…」

★葉子
「夜…そう、昼と夜と感じられるのはいいことです」
「眠気だけで判断していては…感じられるものも感じられません」
「夜想、とは素敵な言葉ですね」
「身を置くと、どこまでひたることができるのでしょうか」

香里「…どんな生活送ってきたの? 昼夜が分からない生活」
葉子「…いけませんか」
香里「いや、いけないって事とかじゃなくて…」
観鈴「夜想に身を置くだって」
瑞佳「すっごい風流な気がするね」
柳也「夜の時間に外に出れば十分だと思うがな」
瑞佳「または、寝ている時でもいいと思うよ」
柳也「夜と認識できれば、そこにはもう夜想ありだ」
葉子「…広いですね」
柳也「捉え方は人それぞれだろうがな」
香里「もっとも、ただぼーっとするか何かを感じるかは個人差あるでしょうけどね」
瑞佳「ここにいる皆は何か感じられるかな?」
観鈴「観鈴ちん自信ありっ」
柳也「俺も同じくだ」
香里「あたしは…感じないかもしれないわね…」
葉子「…感じないことを感じているかもしれません」
香里「あら…へえ、なるほどねえ」
葉子「私が、多分そうだったのでしょう」
香里「そう…」
瑞佳「出遅れたけど、わたしも感じられる、といいな」
観鈴「瑞佳は何を感じるの?」
瑞佳「それは…」
香里「だよもん星人の電波とか?」
瑞佳「え!? ちょ、なんて事言い出すんだよっ!」
香里「いや、以前折原君がそんなの言ってたかなって…」
瑞佳「はあ…。もう、美坂さん浩平の言う事なんて間に受けてたらろくな大人にならないよ?」
香里「あんたもひどいこと言うわね…。っていうかただの冗談で言ったつもりなんだけど」
葉子「だよもん星人とはなんですか」
柳也「そもそも、それは星人なのか」
瑞佳「もうっ! 二人ともそんなこと気にしなくていいよ!!」
葉子・柳也「「はい…」」
香里「荒れてるわね…」
瑞佳「誰のせいだと思ってるの!?」
香里「ご、ごめんなさい、あたしのせいね…」
瑞佳「そうだよっ! まったくもう」
観鈴「え、えっと、気分変えるために最後のお客さん登場っ」
留美「なんか騒がしいわね…」
観鈴「えっと、七瀬留美ちゃ…」
瑞佳「あっ、七瀬さん!? もう、浩平ったらひどいんだよ!」
瑞佳「わたしが夜にだよもん星と受信してるって! いくらなんでも冗談が過ぎると思うよね!?」
香里「なんか話が摩り替わってない?」
柳也「怒りで我を忘れてるって感じだな…」
葉子「…迫力たっぷりですね」
留美「ちょ、ちょっと瑞佳。落ち着いてって」
瑞佳「…ふう、ふう」
留美「折原の冗談が悪質なのは今に始まったことじゃないでしょ?」
柳也「ああ、そういやお前は…」
留美「は?」
柳也「片手ちょっぷとやらで柱をまっぷたつにするとか…」
留美「んなもんできてたまるかっ!!」
留美「っていうかあんた、折原からそんな話聞いたわけ!?」
柳也「あ、いや、うーん、風の噂で聞いた話で…」
留美「くっそう…絶対折原だわ…!」
瑞佳「ね? 浩平の冗談って過ぎるよね?」
留美「あいつ、ある事無いことばらまきやがってぇ!」
葉子「…荒れてますね」
香里「あなた落ち着いてるわね」
葉子「…私が慌てても何も変わりません」
香里「それもそうよね…」
観鈴「言ってる香里さんも落ち着いちゃってるし…」
観鈴「え、えっと、留美ちゃん。夜想で四行やってほしいな」
留美「…あ、ああはいはい、四行ね」

★留美
「夜想…夜の情景ってことだけど…」
「…一応ね、あたし、舞踏会を期待したことがあって…」
「夜の公園で、折原とダンスを…」
「あれはよかったわ…いや、でも…やっぱり折原のやつ許せんー!!」

観鈴「が、がお、結局荒れてる…」
香里「だ、ダンスってロマンチックよね? どんなダンス…」
留美「うるっさいわね! ちょっと瑞佳、こうなったら折原に直接攻撃よ!」
瑞佳「うん、分かったよ! 悪質な冗談の根源を断たないとね!」
留美「よぉーし、そうと決まったら早速行動開始よ!」
瑞佳「浩平、覚悟して待ってるんだよー!」
どたたたたた
葉子「…騒がしいですね」
観鈴「が、がお、結局行っちゃった…」
柳也「途中から聴く耳持たずだったな…」
香里「冗談は禁句だったのかしら…」
柳也「今更振り返ってもしょうがないだろ」
香里「そうなんだけどね…夜の公園でダンスってことでなだめたかったんだけど…」
葉子「諦めましょう」
香里「あんたさっぱりしすぎじゃないの」
葉子「…いけませんか」
香里「いや、あのね…」
柳也「終わりにしないか。これ以上は続けられんだろ」
観鈴「うん…。これにておしまいっ」

<思うとおりにならず>


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