『AIR偽小説第百五十九弾』

懲りずに第百五十九弾です。
SUMMER編みたいなあ…と思うも、見られるのはDVD発売後ですけど。
って、その頃住所変わってるはずだよなあ…心配だ。
などと少々思ったり(とかいう時間限定の話はすべきじゃなかろう)
それにしても、なかなか数が増えないなあ…(こういうのは意識して増やすものではないが)
それはそれとして、ようやくある一人、レギュラー化、です(そう回数も出せんが)


『4行小説』

★観鈴
「今回のテーマは羽根」
「思い当たる事はいっぱいあるんじゃないかな…」
「翼があれば、この大空へ…」
「と思ったりもするんだけどね…」

瑞佳「ちょっと引っかかる言い回しだね。どうして?」
観鈴「ただ翼があるだけじゃ駄目かな、って」
瑞佳「そうだね。たとえば…」
観鈴「ペンギンさんとか、飛べない鳥っているしね」
瑞佳「うんうん」
観鈴「でも、今回は翼じゃなくって、羽根。そう、羽根なの」
瑞佳「羽根だと何が想像できる?」
観鈴「それは四行で、にはは」
瑞佳「うーん、観鈴の四行についてはもういいの?」
観鈴「後で似た話題出ると思う」
瑞佳「ふーん?」

★瑞佳
「羽根…ちょっと違う方向へいこうか」
「羽根ペンってあるよね」
「作家が使ってるそれを…」
「わたしも一度使ってみたいって思うんだよ」

観鈴「羽ペン、じゃないの?」
瑞佳「羽根は、抜けたはね。羽は生えているはね。だから合ってると思うけど…」
観鈴「なるほど、観鈴ちん納得」
瑞佳「いやいや」
観鈴「で、どうして羽根ペンを使いたいの?」
瑞佳「ちょっと日記でもつけてみようかなって」
観鈴「日記? ここでの出来事?」
瑞佳「そう。一度くらいまとめないと…自分達のやってることがわからないもん」
観鈴「にはは、日記ならわたしもつけたことある」
瑞佳「え? そうなんだ」
観鈴「うん。夏休みの自由研究」
瑞佳「…自由研究が、日記?」
観鈴「うん。しかも絵日記。すっごく楽しいことを毎日描いてるから、見た人はとってもうらやましいの」
瑞佳「自由研究が…絵日記…」
観鈴「どしたの?」
瑞佳「…ううん、なんでも。それにしても、日記は難しいのかなあ」
観鈴「え、いきなりどうして?」
瑞佳「現状、書く暇があるのかって事と…果たしてその話はまた出てくるのかって事と…」
観鈴「後で公表できない、ってこと? でも、日記ってそういうもんじゃないかな…」
瑞佳「いやいやいや、最近はブログとかっていうのが流行ってるんだよ」
瑞佳「ああいうのを見ると、もはや日記も立派な公開物で…」
観鈴「うーん、そういう時事的なものと難しい話は苦手。ゲストさん呼ぼ」
瑞佳「ちょっと観鈴…」
観鈴「それじゃあ、最初のゲストさんいらっしゃいませーっ」
あゆ「うぐぅ、こんにちは」
観鈴「羽リュックが可愛い、あゆちゃん。にはは」
瑞佳「あ、羽根繋がり…」
観鈴「そうだよ。今回のゲストさんはそれ限定なの」
あゆ「それだと多分もう一人は…」
観鈴「わ、あゆちゃん喋っちゃ駄目だからね」
瑞佳「いや、喋らなくても多分わかるよ」
あゆ「えっと、まずはボクの四行からだよね」

★あゆ
「羽リュックについてはいいとして、羽根のイメージは…」
「結構神秘的だと思うんだよ。それは…」
「天使。天使って羽根が生えてるよね?」
「だから、羽に対するイメージって相当なもんだよ」

瑞佳「天使…まさかそうくるとはね…」
観鈴「あゆちゃんて、実は天界に住んでた?」
あゆ「何それ…。ボクが言ってるのはあくまでもイメージだから…」
瑞佳「それにしても、どうして天使が出てきたの?」
あゆ「実はね、天使っていう事がボクととっても近しいんだよ」
観鈴「わ、やっぱりあゆちゃん天界に住んでたんだ」
あゆ「だから違うよ。えっとね、昔祐一君が天使の人形を…」
あゆ「…ううん、やっぱりやめておくよ」
観鈴「わ、そんな。もったいぶらないで」
瑞佳「なんとなく予想がつくな…もしかして、三つのお願い事を叶えてくれる、とか?」
あゆ「え!? な、なんで…」
瑞佳「わ、当たっちゃった。ふふふ、わたしもなかなかやるもんだよ」
観鈴「瑞佳スゴイスゴイ。どうして?」
瑞佳「うーん…伊達に浩平と長い付き合いやってないから…」
瑞佳「浩平自身そういうクサい事をやらないけど、相沢君は違ってそう」
瑞佳「何かこう、ロマンチックな事を言えるような、ね。だからなんとなくね」
観鈴「へええ…」
あゆ「うぐぅ、それにしてもピッタリだね。三つのお願い事っていうところとか…」
瑞佳「いやぁ、本当はただの偶然だけどね。まさか当たるなんて思いも寄らなかったよ」
観鈴「…ちょっと最初と言ってたのと違う」
あゆ「うぐぅ、瑞佳さんもいいかげんなのかな…」
瑞佳「ほ、ほらほら、この話題はもう終わりだよね? 次のお客さん呼ぼうよ」
観鈴「誤魔化した」
瑞佳「誤魔化してないもん」
あゆ「うぐぅ、言い訳してる…」
瑞佳「うぐぅ、言い訳して無いもん」
あゆ「うぐぅ、苦し紛れに真似しないでよっ」
瑞佳「わ、ごめん。ついうつっちゃって…」
観鈴「に、にははは…。次のお客さんいらっしゃいませーっ」
神奈「うむ。登場したぞ」
観鈴「神奈ちゃん。にはは」
あゆ「あ、やっぱり神奈ちゃんだ」
神奈「やっぱりとはなんだ?」
瑞佳「観鈴が、羽根繋がりでゲスト選んだっていうから」
神奈「ふむ、なるほど…。ならば、余で最後という事かの?」
あゆ「え、そうなの?」
瑞佳「それは少なすぎないかな…」
観鈴「いいからいいから。神奈ちゃん、羽根で四行やってね」
神奈「う、うむ」

★神奈
「羽根…たしかに余は背に翼を持っておる」
「だが…それも、羽ばたくまではかなわぬのだ」
「しかし、羽根。そう、その羽根には…」
「様々な記憶を背負っておるという」

観鈴「記憶?」
神奈「そうだ。まぁ、今見せるわけにはゆかぬがの」
あゆ「それより神奈ちゃん。ボク見てみたいものがあるな」
神奈「なんだ?」
瑞佳「あ、わたしも。背中に生えてる翼って見えないかな?」
神奈「…それは遠慮してもらえぬか」
あゆ「駄目…なの?」
観鈴「見ちゃいけないのかな」
瑞佳「見ると石になっちゃうとか?」
神奈「どういう了見だ。ただ、余の翼は見世物ではない、という事であるぞ」
あゆ「それなら仕方ないね」
観鈴「残念だけど諦めることにする」
瑞佳「でも、それだけ大事にされてるなら、とっても綺麗なんだろうね…」
神奈「眩くほどの輝きに、見たものはすべて魅了され、その場を動けなくなるとの事だぞ」
観鈴「わ、そんなに凄いんだ」
神奈「…と、申せと裏葉が言うておった気がするの」
あゆ「なにそれ…」
瑞佳「ま、まあとにかく見られないならそれはそれでいいとして…」
瑞佳「観鈴、もうこれでオシマイなんだよね?」
観鈴「にはは、実はゲストさんが更に居るの」
あゆ「うぐぅ、そうだったんだ」
神奈「ふっ、やはり観鈴ちんは何かを隠しておったな?」
瑞佳「へええ…で、羽根繋がり…って、誰?」
観鈴「それはね…」
佳乃「いえーいっ!」
あゆ「うぐぅ!?」
神奈「か、かかか、佳乃殿!?」
瑞佳「うわっ、二人が凄くおびえてるけど…」
観鈴「いらっしゃいかのりん」
佳乃「あははっ、観鈴ちゃんにお呼ばれしちゃったよぉ」
佳乃「けどね、本当は更に別の人を連れてくる目的があったのだぁ」
瑞佳「べ、別の人?」
佳乃「そ。白穂さん、っていうんだよ。いらっしゃーいっ」
白穂「…ど、どうも、お初にお目にかかります。私は白穂と申します…」
あゆ「うわああ…またどこかから誘拐されてきたんだ…」
佳乃「ちょっとちょっとうぐぅちゃん。そういう人聞きの悪いことは言っちゃだめだよぉ」
あゆ「うぐぅ! その呼び方はやめてってば!」
神奈「…誘拐ではないと申すのか?」
佳乃「心外だなぁ、神奈ちゃんまで。第一、この白穂さんは神奈ちゃんと似た時代の人なんだよぉ?」
神奈「なんと、そうなのか?」
白穂「そうですね。佳乃さまよりお聞きしましたところ、そのようです」
観鈴「待って待って、まずは先に自己紹介っ。わたしは神尾観鈴、よろしくね」
白穂「大丈夫です、佳乃さまより皆様の事は既にお聞きしております」
あゆ「…念のために聞くけど、何て紹介されてる?」
白穂「そちらから順に…観鈴さま、瑞佳さま、神奈さま、そしてうぐぅさまですね」
あゆ「うぐぅ…やっぱり…」
瑞佳「えーっと、この子はあゆ。月宮あゆっていうんだよ。間違えないでね」
白穂「なんと、左様でございますか?」
観鈴「にはは、さようさよう」
白穂「二つ名…でございますか?」
瑞佳「なにそれ…」
あゆ「違うよっ! ボクの名前は月宮あゆなの!」
佳乃「こう言い張ってるけど、真の名はうぐぅちゃんだからね」
あゆ「だからそれは違うよっ!」
瑞佳「すっごい言い様だね。真の名だって」
観鈴「にはは、かのりんやっぱりゆずらないね」
白穂「あらあら…世には不思議なことばかり…」
神奈「…何やら、裏葉が二人に増えた気がして仕方ないのだが」
瑞佳「それって喋り口調がってだけじゃ…」
神奈「第一、この白穂殿が羽根とどういう関係があるのだ?」
観鈴「あ、それは観鈴ちんが説明するね」
観鈴「かのりんが昔、お姉さんの聖先生と一緒に、神社に祭られてた羽根を見に行き、手を触れました」
観鈴「そこで、かのりんの心に記憶として宿っちゃったのが…白穂さん。と、こんなところ」
神奈「もしかしてそれは…ふむ、なるほど、余は納得したぞ」
あゆ「ええっ? うぐぅ、ボクにはよくわからなかったんだけど…」
瑞佳「神奈って頭の回転早くなったね」
神奈「ふふふ、そうであろう。余はすーぱーひーろーなのだ」
佳乃「神奈ちゃん、女の子だからヒーローじゃなくってヒロインだよぉ?」
神奈「…余はすーぱーひろいんなのだ」
佳乃「うん、そうそう」
瑞佳「わざわざ訂正しなくても…」
観鈴「にはは、そういうわけで…白穂さん」
白穂「は、はいっ」
観鈴「羽根で四行、やってほしいな」
白穂「四行…」
佳乃「もぉ、白穂さん説明したじゃない」
佳乃「あっ、でも先にあたしが四行やるねえ。そうすればわかりやすいと思うし」
観鈴「うん、そうしよ」
あゆ「佳乃さんの四行って…」
神奈「いつも破天荒な印象しかないのだがの…」

★佳乃
「既に観鈴ちゃんが話したけど、神社の境内の羽根は…」
「要するにご神体として祀られてたんだよぉ」
「好奇心でおねえちゃんと一緒に見に行ったけど…」
「あんな羽根にあれだけの事が起こるなんて、ほんとびっくりしたよぉ」

あゆ「あれっ、まともだ…」
神奈「そうであるの…」
佳乃「もぉ、うぐぅちゃんも神奈ちゃんも失礼だよぉ。…と、こんな感じだよぉ、白穂さん」
白穂「はぁ…要は、四行連続で言葉を発せられればよいのですね?」
佳乃「うんうん。飲み込みが早くて助かるよぉ」
瑞佳「っていうか、勉強家だよね…」
観鈴「それを言うなら努力家じゃないかな」
あゆ「ところで…佳乃さんの四行についてだけど…あれだけの事って?」
佳乃「原作をプレイしてれば分かる内容だからパスするよぉ」
あゆ「うぐぅ、そんな…」
神奈「楽屋的内容は避けて欲しいぞ」
佳乃「でも、語ると長くなっちゃうからねえ。それよりは、にゅーふぇいすの四行に期待だよぉ」
白穂「は、はいっ」
瑞佳「そんな緊張するものでも…」

★白穂
「羽根とは…お守りでありました」
「私にとっては…」
「しかし、戦の後の事も考えますと…」
「羽根のせいではないにしろ、なんとむごい運命を与えたもうたのだと…」

白穂「う…ううっ…」
佳乃「わっ、わっ、白穂さん泣かないでぇ」
観鈴「辛いことがあったんだろうね…」
あゆ「この場に誘拐された事の方が辛いんじゃ…」
瑞佳「何気に毒舌してるね…」
神奈「ふむ…多少は裏葉と比べて印象が緩くなるの…」
白穂「…ふう、すみませぬ」
佳乃「ううん。辛いことあったのにごめんねぇ」
白穂「いえ…。もとより、私が申し出たことでありますゆえ」
佳乃「うんうん。随分時間かかったけどねえ」
観鈴「あれっ? 申し出たって?」
佳乃「うん。白穂さんがこの場に普通に来たいって言い出したんだよぉ」
あゆ「ってことは…誘拐されたんじゃないんだ?」
白穂「私自ら連れてこられる事を望んだのです」
あゆ「うぐぅ、いいなあそういう立場…」
神奈「そうであるの…」
瑞佳「なんかフツーに羨ましがってるけど…」
観鈴「にはは、そういうもんじゃないかな」
瑞佳「ふうん…でも、どうしてこの場に?」
白穂「それは…私ともう一方、来たいとのたまわれた方がおられまして…」
佳乃「本命はその人だったんだけど、先に白穂さんを、って言われたんだよねぇ」
佳乃「それに、準備も色々あったしねえ」
白穂「ええ、左様でございます」
神奈「もう一方?」
あゆ「誰なの?」
佳乃「それは今は秘密だよぉ」
白穂「けれども、お楽しみになさるとよいですよ」
神奈「ふむ…?」
あゆ「ふうん…?」
瑞佳「こうしてみてると…子供に諭し聞かせるお母さん、って感じだね」
観鈴「にはは、そうかも」
佳乃「じゃあ観鈴ちゃん、そろそろ…」
観鈴「あ、そだね。それじゃあ…」
神奈「待った観鈴ちん」
観鈴「ん?」
神奈「今回白穂殿が初登場との事であるが…人物語りをしている身としては、いつにまわせばよいのだ?」
あゆ「そういえば、今回ってサントラタイトル語りと人物語りのメンバー合同だね」
瑞佳「そっかあ、そうだったんだねえ」
観鈴「うーん、それは神奈ちんに一任っ」
神奈「なっ!? い、いや、またそういうのは余は…」
白穂「人物語りとはなんでございますか?」
佳乃「えっとねぇ、この語りの場に登場した人たちを一人一人語ろうっていう企画だよぉ」
白穂「なるほど…。私は最後で構いませぬ。もう一方とご一緒でも」
神奈「だからそのもう一方とは一体誰なのだ…」
観鈴「じゃあ、今回はこの辺でおしまいっ!」
神奈「ま、待つのだ観鈴ちん!」

<こうしてまた一人…>


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