懲りずに第百四十六弾です。
★神奈
あゆ「難しい言葉知ってるね、神奈ちゃん」
★北川
神奈「安心するがよい。今回は潤殿が主役であるぞ」
★あゆ
北川「おお、ありがとう。が、なんか腑に落ちないな…」
★留美
あゆ「なんか潤君の解析みたい…」
★葉子
北川「ちょっとぉ、そりゃないんじゃないの?」
★香里
北川「ちょっと待てぇぇー!」
<ええええー!!>
毎回ゲストの人選はてきとーなわけですが…
時折協調性が整うとかなりびっくりします。
そんなのは稀ですが…。
『4行小説』
「人物語り。今回は北川潤殿であるぞ」
「やれ苗字表記だ、やれ脇役だ、と随分と気にしておるが…」
「対偶の上ではそう酷い目にも遭っておらぬと余は思うがの」
「つまりは、潤殿は自意識過剰なのだ」
神奈「ふっふっふ、余は勉強家であるからの。どんどん知ってしまうぞ」
あゆ「そのよくわからない自信がなければもっといいかもしれないけどね」
神奈「なんだと? あゆ殿、それは無礼というものであろ」
あゆ「これくらいじゃ無礼って言わないよ」
神奈「しかし余は幾分傷ついたであるぞ」
あゆ「うぐぅ、神奈ちゃんこそ自意識過剰だよ…」
神奈「…あゆ殿、それは余に対するあてつけか?」
あゆ「あてつけ、ってそういう使い方じゃないような…」
神奈「ええい、あゆ殿はいちいち細かいのだ! 更に、前回余を助けなんだ!」
あゆ「うぐぅ…それについてはごめんなさい…」
北川「お、おーい、今回って俺を語るんだよな?」
神奈「っと、そうであったな。改めて北川潤殿だ」
あゆ「よろしくね」
北川「お、おう。…なんかよそよそしくないか?」
神奈「何故そう思うのだ」
北川「いやぁ、言葉じりとか…」
あゆ「潤君はやっぱり自意識過剰なんだね」
神奈「うむうむ、そうであろそうであろ」
北川「…と、とにかく俺が語るからな、次」
神奈「うむ、そうするがよいぞ」
「えーっと…そういや、自分で自分を、か」
「そうだな、脇役代表としてはただ一言だ」
「俺たちに主役級の出番を!」
「これに尽きるな」
北川「いや、こういうピンポイントじゃなくてだな…」
あゆ「じゃあ司会をやってみれば?」
神奈「そう軽々しくやれるものではないがの。進行役は大変なのだ」
北川「なんか俺脅されてる?」
あゆ「うぐぅ、自意識過剰だよぅ」
神奈「そうであるぞ」
北川「なんで冒頭からそれ連発されなきゃならないんだ…」
神奈「こほん。では次はあゆ殿だ」
あゆ「うん」
「潤君の場合、結構繋がりあるからそう悲観的にならないでいいと思うよ」
「色々積極的にも動いてるしね…」
「一つ間違えれば違う方向に行ってしまいそうだけど…」
「やる気を失わなければ大丈夫だと思うな」
神奈「あゆ殿はほめておるのだぞ。何故腑に落ちないのだ」
あゆ「褒めてるとはまた違うけど…」
北川「いや、なんか悩み相談に来たって気がしてならなくてな…」
あゆ「あ、たしかにそんな四行になっちゃってるね」
神奈「それほど潤殿を気遣ってのことであろ」
北川「そうか…ならば恩に着ないといけないな」
あゆ「うぐぅ、そんなに気にとめなくていいよ」
神奈「さて、それでは客人を呼ぶといたすぞ。参るが良い」
留美「何々、脇役は辛いって? そりゃそうよねえ…」
神奈「…と、いきなり言いたい事を言っている七瀬留美殿だ」
北川「脇役が辛いのはたしかにそうだが…」
あゆ「直球だよね」
留美「あら、だって事実じゃないの?」
北川「っていうか脇役ってわざわざ言うなよ!」
あゆ「自分で脇役って言ってたのに?」
北川「実際に面と向かって言われると腹が立つ」
あゆ「うぐぅ、わがままだね」
神奈「まったくであるの…」
留美「だいたい、なんだかんだ言って真希より出番とってんだから」
北川「無いやつと比べてもしょうがないだろ」
留美「あんたそれは酷いわよ。事実だけど」
神奈「斯様なことより、留美殿は早く四行をするがよい」
あゆ「斯様なことだって…」
神奈「ん? なんだあゆ殿?」
あゆ「うぐぅ、別に…」
「多分…結構どこにでもいそうなタイプのキャラじゃないかしら」
「元気そうで、そんなに考え無しで直感で動く…」
「そういうありふれたキャラだから、特に呼ばれない…」
「…いや、どうかしら。実は敬遠されてるんじゃないの?」
神奈「懐石料理は余は好きであるぞ」
あゆ「懐石じゃなくって解析」
神奈「…難しいの」
北川「それはおいといて、俺ってそんなにありふれたキャラか?」
留美「まぁ、この場の中では珍しいと思うけどね」
あゆ「むしろ留美ちゃんの方がありふれてるかもね」
神奈「いやいやそうは限らぬぞ。怪力乙女などそうそういるものでも…」
留美「ってあんたらなんつー話をしとるんじゃー!!」
あゆ「わ、わわわっ! 留美ちゃんが怒った!」
神奈「あゆ殿、よ、余達は襲われるのか!? 投げ飛ばされるのか!?」
留美「んなもんしてたまるかっ!」
北川「な、なるほど、これくらいの個性が必要か…」
あゆ「うぐぅ、潤君感心してないで弁解してー」
神奈「このままでは留美殿に上手投げされてしまうではないか!」
留美「だからんなもんしないっつってんでしょ!? …はあ、もう次行ってよ次」
北川「ふーん…結構大変なんだな、あんたも」
留美「何よその他人事みたいなのは…」
あゆ「え、えーと、収まった?」
神奈「で、では次の客人を呼ぶぞ。さあ参るがよい!」
葉子「…大変ですね」
神奈「というわけで、鹿沼葉子殿だ」
北川「へえ…こういう無口で静かなキャラってのも…」
留美「結構いるはずだけどね」
北川「となると、七瀬の理論だとあまり呼ばれないはずだよな」
留美「ところがね、作品が違うでしょ。作品内の総人数が少ないと扱いもまた変わるのよ」
北川「なにぃっ? くっそー、ずるいやつだなあ…」
葉子「あの…」
あゆ「うぐぅ、ごめんね葉子さん。おいてけぼりにしちゃって」
葉子「構いません。いつものことです」
あゆ「いつものことなんだ…」
神奈「ふむ…。潤殿、今のを聞いたかの?」
北川「へ?」
神奈「出番出番と嘆くより先に、この葉子殿みたいに落ち着きが大切だと思わぬか?」
留美「神奈は落ち着きが足りないけどね」
神奈「そこっ! 余の話を茶化すでない!」
葉子「足りないのですか…」
北川「この人は落ち着きすぎてるって気も…」
あゆ「ま、まあその話はいいから。とりあえず葉子さん四行やって、ね?」
葉子「わかりました」
「北川さんは…」
「何かを必死に探ろうとしてますね」
「それが何かは既に明白ですが…無事たどり着くといいですね」
「辿り着けない予感がいたしますが」
留美「ねえ、探ろうとしてるのって何よ」
あゆ「うぐぅ、多分脇役脱出とかそういう類じゃないかな…」
留美「ああ、それなら辿り着けないってのに納得ね」
北川「そんなこと確認し合ってんじゃねー! なあ鹿沼さん、辿り着ける予感はしないの?」
葉子「…辿り着ける予感がしますね」
葉子「これでいいですか」
北川「いや、これでいいとかそういう問題じゃ…」
神奈「もうよいであろ。潤殿がゆきたい道はよくわかったつもりであるがゆえ」
北川「つもりになられてもしょうがねーだろ?」
神奈「では、最後の客人参るがよい!」
香里「やれやれ、無理にこんな時に呼ばなくても…」
北川「おおおおっ、美坂ぁー!」
香里「…さてと、さっさと語るからさっさと終わりましょ」
北川「がーん…」
葉子「…がーんとは何ですか」
留美「へ?え、えーっと、ショックを受けた時の効果音よ」
葉子「この方は効果音を自分で奏でるのですか」
留美「まあ、そういうことになるわね」
葉子「…珍しい方ですね」
留美「あははは…」
あゆ「いい反応してるね、葉子さんって…」
神奈「一区切りついたのならば、早く香里殿の四行であるぞ」
「そうねえ、北川君はね…」
「こんなしょうもない事に闘志をよく燃やしてるけど…」
「結構誠実で純真なのよ」
「と、そんなSSもあるってことで終わりにしましょ」
香里「何よ」
北川「美坂、あまりにもそれはおざなりだー!」
香里「別にいいでしょ」
北川「よかねえぇー!」
香里「どうしてよ」
北川「身内の四行がそれかよー!」
香里「心外ねえ。あたしと北川君はただのクラスメートでしょ」
北川「そういう意味じゃなくてだなー!」
葉子「…よく叫ぶ方ですね」
留美「そうねえ。これだけで個性はばっちりかもね」
あゆ「ただ五月蝿いってだけかもしれないけど…」
香里「あゆちゃんの言うとおりね」
北川「おい美坂、それってどういう意味だ!?」
香里「言葉どおりよ」
北川「ちっきしょおぉぉー!」
神奈「…結局荒れておるの。では此度はこれまでとする!」
戻る