懲りずに第百四十一弾です。
★神奈
あゆ「なんかいきなり雲行き怪しそうだね」
★あゆ
氷上「礼儀かい?ははは、そいつはどうもありがとう」
★氷上
あゆ「ちっぽけ?」
★美凪
美凪「…以上です」
★真琴
氷上「そうかい?」
★由依
氷上「いや、そんな事はまったくないよ」
<ということにしておいて>
とりあえず元通り…かな。
さっさと今の企画ものが終わって、別の企画ものに突入しないでしょうか。
なんてのを自分で思ってたらもうおしまいの気がしますが。
『4行小説』
「さて、今宵も人物語り。今回は氷上シュン殿だ」
「滅多に姿を見せたがらないというが、大人しいゆえ余には好感触であるぞ」
「だがしかし、ほとんどシュン殿の事はわからぬな…」
「これまた、誰を呼んだものか悩むところであるの」
神奈「うむそうだ。また次回にしてくれぬものかの…」
あゆ「何、次回って…」
神奈「日を改める、ということだ」
あゆ「ダメだよ神奈ちゃん。そんないいかげんじゃあ」
神奈「うむ、そうであるな。きちんとこなさねば余が余でなくなってしまう」
あゆ「うんうん、その意気だよ」
氷上「随分とお堅いね…。それに無理に僕を語らなくてもいいのに」
神奈「それは駄目であるぞ。これは企画なのだ、決まりなのだ」
あゆ「早速ボクから語るね」
「前に、浩平君と繋がりがあるって事を言ってたと思うけど…」
「どういう事なのかとっても気になるね」
「それ以外だと…とっても丁寧な人だよね」
「ボク、もっとこういう礼儀のある人が増えて欲しいな」
あゆ「うぐぅ、何か変だった?」
氷上「そんな風に言われるなんて思ってもなかったからさ」
神奈「それだけにシュン殿は信頼されておるということだの」
氷上「うん?そうなのかい?」
あゆ「信頼…とは違う気もするけど…でも、いい人には違いないよ」
氷上「ふーん…まあいいよ。で、先に言っていた繋がりについてはちょっと答えられないな」
あゆ「浩平君との繋がり…秘密なんだね」
氷上「そうしておきたいという事にしておいてくれ」
あゆ「じゃあ仕方ないね…」
神奈「さて、では次はシュン殿だ。自分で自分を語るのだぞ」
氷上「ああ、そういう決まりなんだね。ではやらせてもらうよ」
神奈「うむ」
「僕は…とにかく多くを語ることができない」
「それは原作でもしょっちゅう言っていたことだけど…」
「だから秘密を握ってるように思われるね」
「実際は特異的な事しか知らないのに…。だから、ちっぽけな存在なんだよ」
氷上「ああそうだ。何でも知っているわけじゃないからね」
神奈「お主はそう申すが、皆大体そういうものであるぞ。だから、ちっぽけなど申すでない」
氷上「そうかい?…うん、そうだね。特異の方向性を変えればそうういう事かもしれないね」
あゆ「うんうん、皆同じだよ」
神奈「と、それでは客人を呼ぶぞ。さあ参るがよい」
美凪「おはこんばんちは…」
神奈「というわけで、遠野美凪殿だ」
あゆ「すごい選別だね…どうして美凪さんなの?」
神奈「余の勘だ。美凪殿ならばきっと…」
美凪「…期待を、かけられたなら…応えてみせましょう…」
美凪「…氷上さん」
氷上「なんだい?」
ごそごそごそ
美凪「…お米券、進呈」
氷上「ありがとう」
美凪「…見事、応えてみせました」
美凪「…ぶい」
神奈「………」
あゆ「神奈ちゃん、どうするの?やっぱりこうなっちゃったよ」
神奈「い、いや、今のはつかみであろう。美凪殿、シュン殿について四行だぞ?」
美凪「…えーっ」
神奈「………」
美凪「…なんちゃって」
美凪「…冗談です」
神奈「………」
あゆ「…うぐぅ」
氷上「随分とのんびりとした子だね…」
「氷上さんは…いえ、氷上さんには…」
「少なからず、抱く希望が見えます…」
「それは…叶うはずも無い約束の、結末が約束された約束…」
「しかし、この場では既に…」
氷上「随分と核心を突いたような言い方をするね…」
美凪「………」
氷上「それだけ僕のことを熟知してるって言いたいのかな?」
美凪「………」
氷上「そこでどうして黙るんだい。黙るって事はまだ何か隠してるのかな?」
美凪「…失敗しました」
氷上「なんだって?」
美凪「お米の好みについての語りが入っていませんでした…」
氷上「………」
あゆ「ねえ神奈ちゃん、次の人呼ぼうよ」
神奈「そうであるの…。次の客人よ来るがよいぞ!」
真琴「ねえ、その呼び方って客に対する呼び方じゃないわよねえ?」
神奈「沢渡真琴殿だ。余は今度こそ期待しておるぞ」
真琴「ったくぅ、期待とかするんならもうちょっとちゃんと呼びなさいよぅ」
あゆ「まあまあ、真琴ちゃん」
真琴「はあ…で、誰を語るの?」
氷上「僕だよ」
美凪「お米券は無事受け取ってくれました、多分お米好きなのでしょう…氷上シュンさんです」
真琴「お米はいいとして…あたし初めて会うんだけど?」
氷上「まぁ、僕自身滅多に姿を見せないからしょうがないけどね」
真琴「実は真琴もなの。お互い大変よねぇ」
氷上「第一印象でもいいよ、とにかくちゃんと語ってくれないか」
真琴「いよぉーっし、了解よぅ」
あゆ「なんだかシュン君少し怒ってる…」
神奈「美凪殿の影響かの…」
美凪「………」
「ぱっと見、真面目そうよねぇ」
「言葉遣いもそう棘が無いし…祐一とは大違い」
「でも怒ると恐そう…」
「さっきから、なんかきつい勢い感じるんだけど…」
真琴「うん。だって、真琴にちゃんと語ってくれって…何があったの?」
氷上「そうだね、話すべきかな…」
真琴「自分に素直になりなさいよぅ。無理にすます必要は無いんだから」
氷上「わかった。実は君の前の語りでね…」
美凪「私が核心めいた事を申し上げました…」
美凪「しかし…失敗しました…」
美凪「何故なら、お米に関する内容がなかったからです…」
氷上「というわけなんだ…」
氷上「って、違うんじゃないか?僕は君の核心めいた言葉の根拠を知りたかったんだけど?」
真琴「だったら美凪に直接聞けばいいじゃない」
氷上「それが、聞いても彼女は返答してくれないんだ」
真琴「うわ、やな感じ…」
美凪「………」
美凪「真実は…」
美凪「…時として、残酷なものです」
氷上「君のそれは真実だとでも言いたいのかい!?」
あゆ「わっ、わっ、わっ、シュン君落ち着いて!」
氷上「…いや、すまない。こんな事で取り乱すなんて…」
美凪「…いっつなぎーまじーっく」
美凪「…やっと怒ってくれました」
神奈「美凪殿はシュン殿を怒らせるために来たのか?」
美凪「実は喜怒哀楽…」
美凪「今回は、怒に挑戦してみました…」
氷上「どういう意味だい…」
美凪「それについてはまた後ほど…神奈ちん、次のお客様を呼んでください」
真琴「なんか仕切ってるわよぅ」
神奈「う、うむ…。で、では次なる客人よ来るがよいぞ!」
由依「なんだか荒れてますねえ…」
神奈「というわけで、名倉由依殿だ」
真琴「やっぱ神奈の呼び方ってエラソー」
由依「えーっと、この方について語ればいいんですかね?」
あゆ「そうだよ。氷上シュン君。会うのは初めてかな?」
由依「そうですねぇ。だから、初めましてぇ、あたし名倉由依です」
氷上「や、やあ、初めまして。氷上シュンだ」
由依「? なんだか少し動揺されてませんかぁ?」
氷上「色々あってね…」
真琴「美凪にからかわれたんだって」
由依「え?」
美凪「………」
あゆ「さあ、それよりも四行だよ、四行」
由依「は、はあ…」
「氷上さんは…」
「滅多に登場しない謎の人物だという噂を聞きました」
「そういう意味では、郁未さんのお友達の方に似てる気がしますけど…」
「でも、今見た感じだと普通に登場してそうですねぇ…最近よく出てました?」
由依「そうなんですかぁ?」
氷上「ああ、そうだ。…さて、と」
美凪「了解しました。お話しましょう」
美凪「理由は喜怒哀楽」
美凪「氷上さんはあまりにも感情を殺してるように見えたので引き出してみました、まる」
氷上「………」
真琴「えっ、えっ、いきなりなんなのよぅ」
あゆ「つまり…美凪さんは、シュン君がすまし過ぎだから、からかってみたってこと?」
美凪「…そういう事にしましょう」
あゆ「うぐぅ、そういう事にしましょう、って…」
由依「あっなるほどぉ。そういう事なら納得がいきますねぇ」
神奈「どういう事なのだ?由依殿」
由依「つまりですねぇ、美凪さんは氷上さんの怒った顔も見てみたい、って事だったんですよぉ」
由依「そうしないと、皆の語りが一律になってしまって面白くない、という事なんですねぇ」
神奈「なるほど…。さすがは美凪殿であるの」
美凪「…ぽ」
あゆ「照れた…」
氷上「まったく、とんでもないな…」
氷上「それでわざとらしい事を言ってみた、という事なのか」
真琴「そういう美凪もすごいかもしんないけど、最後の方にやってきてこうまで解説してる由依はなんなのよぅ」
由依「えっ?ただの勘ですよぅ」
あゆ「勘、って…」
由依「本当は、声が聞こえてきたんですけどね。あははは」
真琴「なあんだぁ…」
美凪「…ぽぽ」
氷上「なんで君が照れるんだい…」
あゆ「ねえ神奈ちゃん、収拾がついてきたみたいだからもう終わろう?」
神奈「うむ。ではこれにて…」
氷上「あ、ちょっと最後にいいかな?」
神奈「なんだ?」
氷上「どうして僕と同作品の客が居ないんだい…。少しは集めてくれたって…」
神奈「これにておしまいとする!」
氷上「あ、ちょ、ちょっと!…やれやれ…最後までやられっぱなしだ…」
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