『AIR偽小説第百三十七弾』

懲りずに第百三十七弾です。
TVアニメ版AIR観賞記念特別企画その2です。
美凪シナリオについてですが…さすがに夢現エンドはならなんだか(当たり前)
ただ、全体的に美凪の印象が薄く感じたんですよね…。
なんでだろ…。(元々、美凪シナリオって三人の中では一番長かったからかな)


『4行小説』

★往人
「さて、TVアニメ版についてその2だ」
「今回は遠野…美凪のシナリオについて思うところ」
「参加者は、遠野とみちると…何故か聖だ」
「どうせなら遠野の母親を出す方がいいと思うんだが…」

聖「だったら招いたらどうだ?」
往人「司会権限としてはそれも可能だが、招いていいものかどうかな…」
美凪「大丈夫です、国崎さん、聖先生…」
聖「っと、遠野さん。いきなりだな」
みちる「みちるもいるぞーっ」
往人「どっちも相変わらず遠慮なしだな…」
聖「で、何が大丈夫なんだ?遠野さん」
美凪「実は…既に連れてきています」
往人・聖「「は?」」
美凪「じゃんっ」
広海「どうもこんにちは。娘の美凪がお世話になっています」
広海「美凪の母、遠野広海です」
往人「うおっ!あんたはしょうゆせんべいをくれた人!」
ぼかっ
往人「いてっ!」
聖「どういう反応の仕方をしているんだ君は」
往人「…失礼したな。で、あんたは広海っていう名前だったんだ?」
美凪「それが…」
広海「実は、公式には語られておらず…どこぞから舞い込んできた設定のもよう…」
みちる「んに、これは大変だー」
美凪「でも、お母さんはお母さん。かと言ってお母さんと表記するのもどうかと…」
広海「というわけで、この場では仮称ではありますが広海と表記させてくださいね」
みちる「国崎往人ー。りょーかいしたかなー?」
往人「…なんだか本当に大変な状態だな。って、そんな状態で無理に連れてこなくても…」
聖「まあまあいいではないか国崎君。原作では広海さんの姿は見られなかった事もあるしな」
往人「聖までその名前定着させやがって…」
ぼかっ!
往人「いてっ!」
聖「だから年上を呼び捨てにするな!この馬鹿者」
往人「いちいち殴るなっての!…まぁ、ともかく四行だな」
往人「…そういや遠野。この場の主旨は説明してるのか?」
美凪「…えっへん」
広海「お米券を広めつつ、四行の語りを行うのですよね」
往人「お米券は余計だ…」
聖「遠野さんの説明だとそうなってしかるべきか…」
みちる「んに、それで誰からやるのー?」
往人「えーっと、まずは聖…先生からやってもらおうか」
聖「ふむ、まだ呼び捨てをするつもりでいるようだな」
往人「い、いや、つい、な」
聖「これは後で矯正しなければいかんな…」

★聖
「さて、私は実に無難な関わり方をした」
「遠野さんのお母さん…広海さんとの関わりがあったのは当然だが…」
「原作と違い、遠野さん本人との関わりが無いに等しかったな」
「そしてまた、診断の結果の告げ方も…」

往人「ほい終わりだ」
美凪「…珍しいですね、聖先生が四行をしそこねるとは」
広海「あら?聖先生は四行してたんじゃないの?」
美凪「お母さん、途中になっちゃってるから…」
みちる「それで失敗なんだね」
広海「ああ、そういう事ね」
聖「…面目ない」
往人「いちいち俺の呼び方につっかかってるからだ」
聖「それは関係ないだろう。いずれにせよ今回は完全に私の失態だがな…」
美凪「それはそれとして、聖先生の語りについてコメントいたしましょう」
みちる「しましょうっ!」
美凪「たしかに、私との関わりがほとんどありませんでした…」
聖「ほとんどと言うよりはまったくと言えなくもないがな」
美凪「時間の都合なのでしょうか…」
聖「ふむ…。知り合いなんだぞ、とか、母君の調子は、などと伏線をはったりもする余裕もなかったのか」
美凪「そのようで…」
聖「なかなかにシビアな現実だな」
往人「そんなに重要なポイントってわけでもなかったんじゃないのか」
広海「その代わり、私との関わりが少し増えたんですよね」
聖「そうですね。まぁ、何も国崎君が売れない芸をしている横に出る必要も無かったはずだが…」
往人「なんだと…」
聖「事実だろう。原作に忠実に、結局一銭も稼げていないのはポイント大だ」
往人「そんなとこがポイント大であってたまるか!」
みちる「でもみちるにとってはおもしろかったよ〜」
美凪「素晴らしい特技…ぱちぱちぱち…」
往人「はあ、そういうのがまだ救いか…」
聖「さて話を戻して…私との関わりはこのくらいか」
往人「遠野のシナリオに関わる部分は二度くらいしか出てなかったしな」
聖「片方においては佳乃の水まき後姿が…。佳乃は後ろ姿も可愛いぞ」
往人「そんな話はまた今度にしてくれ…」
美凪「かのりんは可愛いですか…」
聖「ああ、そうだとも」
みちる「んに、みちるは?」
広海「みちるちゃんも十分可愛いわよ」
みちる「えへへー」
往人「…さて、次の話題に移るぞ。えーっと…遠野は最後にして、広海さんだっけか」
広海「あ、はい。そういえばお米券は…」
往人「いや、それはなくていいから」
美凪「………」
ごそごそごそ
往人「渡そうとするな」
美凪「…がっくし」
聖「おほん。ともかく広海さんの初四行だ」

★広海
「美凪との再会…」
「あの場面が描かれていたことが大きく印象に残ってますね」
「昔の語りがさほどなかったのは少々残念に思いますが…」
「伏線などは最小限にまとめたかったのでしょうね」

美凪「お母さんとの再会は…私にとっても印象的です」
広海「美凪…」
美凪「お母さん…」
みちる「………」
往人「大丈夫か、みちる」
みちる「んに、平気だいっ」
みちる「それにみちるは、美凪が幸せだったら幸せだもん」
往人「そうか…そうだったな」
聖「夢現のままか、目覚めるか…その大きな分岐の部分でもあるからな。重要なところだ」
往人「あんたよく知ってるな」
聖「この場でそういうツッコミを入れられても困るが…」
広海「さて…。次の話題に移ってください」
美凪「移っちゃってください」
往人「あ、ああ。…なんだか微妙に今回は進めにくいな…次はみちるだ」
みちる「りょーかーい」

★みちる
「やっぱりみちるが取り上げたいのはねぇ…」
「ずばり国崎往人!」
「みちるの攻撃をくらって木の葉のように舞う姿は絶品だいっ」
「やったね国崎往人!」

ごんっ
みちる「んにょへっ」
往人「お前が殴られて“んにょ”ってなってる姿も絶品だったぞ」
みちる「くうう、何すんだー!」
がすっ
往人「ぐあっ!」
みちる「へへーん、みちるの蹴りをなめるなー!」
広海「あらあら…」
聖「やれやれ、喧嘩とは困ったものだな」
美凪「…とっても仲良しさん」
広海「そうね。美凪はいつもこんな微笑ましい場面を見てたのね」
聖「…いや、そうなのか?」
広海「はい?喧嘩するほど仲が良いというじゃありませんか」
美凪「そうね、お母さん」
聖「なるほどな…」
往人「ぜえ、ぜえ…。ええい、次いくぞ次」
みちる「んにゅ〜、まだ語りたいことあるのに〜」
往人「なんだみちる」
みちる「んっとね、もう一人のみちる!」
美凪「ああ…そうですね、みちる」
広海「会ってみてどうだった?」
美凪「…とっても、可愛かった」
広海「そう。良かったわね、美凪」
美凪「うん」
聖「もう一人のみちる?」
みちる「えっとね、みなぎのお父さんが再婚して、それでできた子供の名前が…」
往人「作中では音無しの状態だったからな。いい演出だ」
聖「そうか、そういう事か」
往人「と、ここで俺の意見を少々織り交ぜてもらっていいか?」
美凪「ええ、構いません」
広海「何を喋ってくれるのかしら」
みちる「どうせしょーも無い事に決まってるよ。国崎往人だもん」
往人「おい…。えーっとだな、知ってのとおり、遠野のシナリオは原作ではかなり長い」
聖「私は知らないぞ」
往人「いらん口を挟むな…。で、だ。そのくせ佳乃と同じくらいの時間にまとめてある」
往人「おかげでかなり走り走りに見える気がするんだが…これについてはどうだ?」
みちる「んに、そうなのかなー…」
美凪「そういえば…神尾さんから聞きました。国崎さんの第一の意見がそれであると」
みちる「かみかみから?」
美凪「ええ。原作に忠実ではあるが、短時間に詰め込まれ過ぎで走り過ぎなのはどうかと」
美凪「そんなんで原作に忠実といえんのかこのやろー、だそうです」
広海「まあ、そうなんですか?国崎さん」
往人「そんな暴言まで喋ったおぼえはないんだが…」
聖「まぁ国崎君が言いたいことはわからんでもないがな。都合というものはあるものだ」
往人「だいたい、遠野の家に行くまでとかが随分短くなかったか?とか」
往人「少々なりにも引っかかる、という部分はたくさんあるってことだ」
聖「ふむ…」
美凪「国崎さん…。私はそうは思いません」
美凪「たしかに、時間を長く描けば、相応の感情移入も現れてくるものでしょう…」
美凪「けれども…それを行うと、他もそれ相応に長引かせる必要があります」
みちる「かのりんとかかみやんのお話とか?」
美凪「そうですよみちる。更には神奈ちんも…」
美凪「そうなってしまっては、とても1クールなどではおさまりきるはずもありません」
美凪「それを考慮すると、実にあの中によくまとめたものだと思いませんか」
往人「けれど詰め込みすぎだという感は否めないよな?」
美凪「…詰め込まないと、私のシナリオの意味を成しません」
美凪「多少走って見えても、見事におさめ、まとめ…」
美凪「お米券も十分登場しました。余は満足であるぞ」
みちる「あれれれ?美凪?」
美凪「…なんちゃって」
美凪「今は神奈ちんの真似」
みちる「わーいっ、やっぱり美凪はすごいねっ」
美凪「…えっへん」
往人「…まぁ、遠野がそういうのなら別にいいんだろう。ここでは気にしない事にする」
広海「…美凪はよく喋るのですね」
聖「そうだな、遠野さんはかなりのムードメーカーだ」
広海「ところで一つ気になったんですけど…」
聖「何かな、広海さん」
広海「四行小説とか言いながら、普段は三行連続は構わないんですね?」
聖「そうだな。遠野さんはそれをよく行っている。私もたまに行う」
聖「しかし、三行を越えてはならない」
聖「何故なら、三行を越えるならば、四行小説で語るべきだからだ」
広海「言われて見れば…納得の事柄ですね」
聖「その通り」
往人「ところで…広海さん、だっけか。あんたも若いよなあ…」
広海「あらあら、どうしましょう。美凪が高校生ですからそんなに若くないですよ?」
往人「いや、実際見た目がそう年寄りにも見えな…」
ぼかっ
往人「いてっ!」
聖「女性に向かって年寄りなどという言葉を使うな馬鹿者!」
往人「くっそう、ことあるごとに殴りやがって…」
美凪「さて、落ち着いたところで…最後は私ですね」
往人「あ、ああ、そうだな」
美凪「トリをつとめるべく…たくさん語っちゃいますね」
往人「…ほどほどにな」

★美凪
「イベント盛りだくさんでした…」
「天文部に、朝ごはん仕度の割烹着」
「先にも述べましたが、お母さんとの再会…そしてみちるを訪ねる旅…」
「どっさりとあるお米券を数える場面がなかったのは残念ですが…」

往人「やっぱりお米券が出たか…」
美凪「…えっへん」
往人「威張るとこなのか、それは」
美凪「日本人は…お米族」
広海「娘はお米が大好きですから」
みちる「みちるもご飯大好き!」
美凪「みちるはハンバーグも大好きですね」
みちる「うんっ。美凪のおかーさん直伝だったんだね」
広海「ええそうよ。おばさんのハンバーグ、美味しく食べてくれて嬉しかったわ」
みちる「えへへへ…」
聖「お米といえば、広海さんとスーパーの前で国崎君が出くわす場面もあったな」
往人「ああそうだな。しっかしあれは一度に買いすぎだろ…」
広海「娘がお米大好きなものですから」
美凪「日本人は…お米族…」
往人「………」
聖「イベントか…天文部ではどのような事をやった?」
美凪「屋上に寝転がって…星を見ました」
美凪「天体望遠鏡を必死で覗くみちるが…とっても可愛かったんです」
往人「かわいかったのか、アレ…」
みちる「んに〜、部活は楽しいね」
聖「そういえば…私も密かに入部していた気がするが…」
広海「あら?お医者さまでも学校の部活に参加できるんですか?」
聖「いや、あくまでこの場での話だがな」
美凪「そうなのですが…活動があまり出来ていませんね…」
美凪「いずれ、やりましょう…」
美凪「そうですね…観鈴ちんと神奈ちんのコーナーが一区切りついたら…」
みちる「ついたら?」
美凪「美凪ちんの、星座語りコーナー…」
みちる「おおおーっ!」
美凪「司会は部長の私。アシスタントは、副部長のみちるです」
みちる「おおおおーっ!」
美凪「頑張りましょうね、みちる」
みちる「うんっ!みちる頑張る!」
広海「随分と楽しそうね。私も混ぜてもらおうかしら」
往人「いつの話になるんだか…」
聖「なかなか楽しみがあっていいことだな」
往人「さてと、次の話題にいくか…。えーと、割烹着?」
美凪「はい、そうです。どうでしたか?おっかさんの味は」
往人「いや、遠野は俺のおっかさんじゃないだろ」
聖「しかしあれだけの朝食はなかなかのものだ」
美凪「…えっへん」
広海「美凪は料理が上手ね」
美凪「…うん」
みちる「国崎往人も見習わないといけないぞー」
往人「俺はあそこまで料理できなくていい」
みちる「じゃあ拾い食いで済ますんだね」
往人「なんでやねん」
聖「国崎君…それでは今までどおりだぞ」
往人「違う!俺は拾い食いで生きてない!」
広海「そんなに食べ物に困って…はぐれ人形遣いとは大変なんですね…」
往人「こらー!真面目そうなあんたまで!」
美凪「…なんちゃって。実は国崎さんはお米券を食べて過ごしていたのでした」
往人「それもますますもって違うが…って、なんでこんな話になってるんだ!」
美凪「私の割烹着姿に恐れをなして国崎さんが故郷に逃げ帰ってしまった…というお話です」
往人「なんだそりゃ…」
美凪「という事で区切って、次の話題にいきましょう」
聖「遠野さんも随分強引になったな」
広海「とても元気なんですね、美凪は」
みちる「そうだね。美凪きらきら」
美凪「…ぽ」
美凪「さて、最後に語るべきはやはり終盤の…みちる邂逅劇」
美凪「屋上の、背中合わせも見事でしたが…」
往人「見事…。遠野がそういう表現していいのか?」
美凪「大丈夫です、国崎さん。私は…笑ってさよならを言えるようになりました」
みちる「美凪…」
美凪「でも…本当に今ここでみちるにさよならを言わなければならないとなると…」
美凪「とても…笑ってなどいられないかもしれませんが…」
みちる「美凪、みちるはね…」
往人「えーと、みちる邂逅劇とやらについて語ってくれないか」
みちる「んに、国崎往人が遮った」
美凪「…そうですね、その話題にします」
美凪「この場はこの場。あの場はあの場。湿っていてはいけません…」
美凪「さて、邂逅劇については…夢現のCGを思い出しませんか?とそれだけなのですが」
聖「夢現?…なるほど、あの追加CGか」
往人「たしかに思い出すが…それがどうかしたのか?」
みちる「国崎往人〜、美凪がそれだけだって言ってるからそこから発展させなきゃだめだろー」
往人「いや、そう言われても…」
広海「夢現については詳しく知らないけど…イベント盛りだくさんと美凪が言ったのはよく分かったわ」
美凪「お母さん…」
広海「それに、本当に美凪が色々と支えられてきたってこともね。ありがとう、みちるちゃん。国崎さん」
みちる「ん、んに」
往人「改まって言われると照れるな…」
聖「ふふふ、旅に出ると言いながら遠野さんを家に連れて行く場面は、素直に君を格好いいと思ったぞ」
往人「おっ、聖からそんな事を言われるとは」
ぼかっ
往人「いてっ!」
聖「君は学習能力が無いのか?年上を呼び捨てにするな!」
往人「呼び名が定着してるってことだろ…気にするな」
聖「まったく、少し褒めるとすぐそれだからな」
みちる「国崎往人ってば懲りないよねー」
美凪「…と、そんなところで終わりにしちゃいましょう」
広海「美凪、もういいの?」
美凪「今回は、お母さんと一緒で楽しかったから」
美凪「特別企画…とってもはっぴー」
広海「美凪…」
往人「じゃあ、あれだな。終了するぞ」
みちる「次はかみやんシナリオについてなんだよね」
聖「さすがに次回は私は出られないな…」
往人「何度も参加しようとするな」
広海「それにしても…どこから私の名前が登場したのかしら…」
美凪「いつかは突き止めないと…お米券の名にかけて…」
往人「なんだそりゃ…」

<公式っぽいもののはずなのですが…>


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